エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 プロポーズはお手やわらかに
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ニコが連れてきたのはスイートピーという女王さまの侍女だった。淡いピンクのドレスを着ていたマリーゴールドより位が高そうだ。
だが同じくらいの年の女の子にしか見えないし、背中に羽があるのを見てキャロラインは目を瞬かせた。
(疲れているのかしら?)
キャロラインはそう思った。
伯爵でない男の手に指輪が渡ったと聞いて倒れこみそうになった彼女だが、立ち直りは早かった。
「仕方ないわ。女王さまにはこの方と結婚していただきましょう」
そういってポールを示す。
「ちょっと待って女王の夫が誰でもいいっていうの?」
「わたくしたち、女王さまの結婚を待ちくたびれているんです。どうしても伯爵をとおっしゃって“月”を手に入れるためにどれほど苦労をしたか。もうこれ以上は待てません。わたくしたち一族の繁栄のためにできるだけ早く結婚をしていただかないと。ですからこの方を伯爵と言う事にして連れ帰りたいと思います」
そんな乱暴な。そう突っ込みたかったが我慢した。それにポールを連れていかれるのはまずい。
兄も同じことを考えたのか連れていかれるのを困るとスイートピーに言った。
(やっぱりあのポールだから目をかけているのかな)
そう思った。
兄がポールを気に掛ける理由を考えているとケルピーが出てきて収拾がつかなくなってきていた。
「収拾がつかなくなってきたわね……」
クリスティナが呟く。
「リディアはどうするのかしら?」
リディアを見ると彼女は声を張り上げようとしていた。
「いい加減にしてちょうだい! この人に近づいたらフェアリードクターのあたしが許しませんから! いい? ケルピーもマリーゴールドもスイートピーもあたしと勝負してからになさい!」
そう啖呵を切った。
流石リディア。その手腕に感心したミスティアの声が聞こえた。
リディアのお願いによってポールを伯爵邸に泊めることになった。
「お兄さまがポールを気にかけるのはあのポールだから? ほら昔よく来ていた画家の息子」
「どうだろうね……」
兄ははぐらかす。でも昔の自分を知っているから彼に甘い気がするのだ。
「なるほど昔の自分を知っているから、ね。大事な約束をしたってところかしら?」
流石ミスティア。兄とポールの間に何かがあると見抜いたようだ。
「でも昔の知り合いだからって気を許しちゃだけよ。向こうはきっとあなたがその知り合いだなんて知らないはずでしょ?」
クリスティナが忠告する。
「忠告受け取っておくよ」
エドガーが頷く。
(でも心配だな。お兄さまは敵には容赦ないけど仲間には甘いから……)
ちょっと不安になるキャロラインだった。
だが同じくらいの年の女の子にしか見えないし、背中に羽があるのを見てキャロラインは目を瞬かせた。
(疲れているのかしら?)
キャロラインはそう思った。
伯爵でない男の手に指輪が渡ったと聞いて倒れこみそうになった彼女だが、立ち直りは早かった。
「仕方ないわ。女王さまにはこの方と結婚していただきましょう」
そういってポールを示す。
「ちょっと待って女王の夫が誰でもいいっていうの?」
「わたくしたち、女王さまの結婚を待ちくたびれているんです。どうしても伯爵をとおっしゃって“月”を手に入れるためにどれほど苦労をしたか。もうこれ以上は待てません。わたくしたち一族の繁栄のためにできるだけ早く結婚をしていただかないと。ですからこの方を伯爵と言う事にして連れ帰りたいと思います」
そんな乱暴な。そう突っ込みたかったが我慢した。それにポールを連れていかれるのはまずい。
兄も同じことを考えたのか連れていかれるのを困るとスイートピーに言った。
(やっぱりあのポールだから目をかけているのかな)
そう思った。
兄がポールを気に掛ける理由を考えているとケルピーが出てきて収拾がつかなくなってきていた。
「収拾がつかなくなってきたわね……」
クリスティナが呟く。
「リディアはどうするのかしら?」
リディアを見ると彼女は声を張り上げようとしていた。
「いい加減にしてちょうだい! この人に近づいたらフェアリードクターのあたしが許しませんから! いい? ケルピーもマリーゴールドもスイートピーもあたしと勝負してからになさい!」
そう啖呵を切った。
流石リディア。その手腕に感心したミスティアの声が聞こえた。
リディアのお願いによってポールを伯爵邸に泊めることになった。
「お兄さまがポールを気にかけるのはあのポールだから? ほら昔よく来ていた画家の息子」
「どうだろうね……」
兄ははぐらかす。でも昔の自分を知っているから彼に甘い気がするのだ。
「なるほど昔の自分を知っているから、ね。大事な約束をしたってところかしら?」
流石ミスティア。兄とポールの間に何かがあると見抜いたようだ。
「でも昔の知り合いだからって気を許しちゃだけよ。向こうはきっとあなたがその知り合いだなんて知らないはずでしょ?」
クリスティナが忠告する。
「忠告受け取っておくよ」
エドガーが頷く。
(でも心配だな。お兄さまは敵には容赦ないけど仲間には甘いから……)
ちょっと不安になるキャロラインだった。