エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 プロポーズはお手やわらかに
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「馬……?」
ロバートの唖然とした声が聞こえる。
舞踏会中の客が静かにバルコニーの方を見つめていた。
エドガーは硬直していたが、そこから脱却すると事態収拾にはかった。
「紳士淑女の皆さん、お騒がせしました。当家の舞踏会には妖精たちも紛れ込んでいるようです。あなたのダンスのお相手に角や羽のあるお相手を見つけましたなら、彼らの国へ連れ去られないようにお気をつけて」
そう言ってにっこりとほほ笑んだ。
さすがお兄さまとキャロラインは感心した。
殴るのはやめて口で文句を言うだけにしよう。それぐらい事態の収拾は見事だった。
会場のざわめきも収まり、招待客は見事に納得したようだった。
「さすがエドガー! 見事な手腕だな」
オール公爵が手放しで賞賛する。
「それより見ろよ。カールトン嬢と踊ろうとしているぞ」
「同じ薔薇の花をつけているね。やっぱり特別なのかな? レディ・キャロラインはどう思う?」
ローリー伯爵が首をかしげる。
「え? ええ。兄にとっては特別というのは間違っていないとは思います」
この話を広めたらリディアが怒り、兄は喜ぶだろうなと思いつつも頷く。兄にとって特別な女性というのは間違っていないからだ。
「やっぱりか! 恋人まではいかないか。口説いている最中ってとこかな……」
「そうだろうね。ジェラルド。エドガーがどのくらいでカールトン嬢を落とせるかかけないかい?」
ローリー伯爵が賭けをオール公爵に持ちかける。
「のった。3か月に20ポンド」
オール公爵はにやりと笑って賭けを口にする。
「そんなものか? 僕は半年に30ポンド。ロバートはどうだい?」
「え? 僕はもっとかかると思うよ。ああいうタイプはエドガーでも苦戦すると思うよ」
「ロバート……!」
キャロラインはロバートを睨む。
「あなたたちもこんなところで賭けなんか……」
「いや、レディ・キャロライン。なかなか面白いと思ってね。ちょっとしたスパイスを入れてみたってわけさ」
ローリー伯爵はウインクをする。
「マリアに言うかい? でも賭けは成立しちゃったしな……。でロバートはのるかい? 君は怖くてできない?」
「そんなわけないだろう。僕は来年の春に40ポンド!」
むっとしたロバートは賭けにのった。
「いいねえ! 来年までかかると踏んだわけだ」
「強気でいいと思うよ。それよりハロルド。あそこにダニエルたちがいるよ。彼らにも賭けにのってもらおうじゃないか」
「ダニエルやジョゼフやアレックスにも賭けにのってもらうってことか。賭けは人数が多いほどいいからね。よし行こうじゃないか。ロバートも!」
「え、あ。うん!」
オール公爵、ローリー伯爵とロバートは三人連れ立って向こうにいた悪友たちの元へと向かった。
「ジェニーたちになんていおうかしら……」
キャロラインは頭を悩ませた。向かった先にいたのはジェニー、ジェニファー、ジェーンたちの夫なのだ。夫が友人を使って賭けをしようとしていると知ったときの反応が少し怖い。
「男の人って賭けが好きだからね……。でもエドガーはそのぐらいじゃあんまり怒らないと思うわよ?」
ミスティアが慰める。
「お兄さまと似た者同士ってわけね」
キャロラインは深いため息をついたのだった。
ロバートの唖然とした声が聞こえる。
舞踏会中の客が静かにバルコニーの方を見つめていた。
エドガーは硬直していたが、そこから脱却すると事態収拾にはかった。
「紳士淑女の皆さん、お騒がせしました。当家の舞踏会には妖精たちも紛れ込んでいるようです。あなたのダンスのお相手に角や羽のあるお相手を見つけましたなら、彼らの国へ連れ去られないようにお気をつけて」
そう言ってにっこりとほほ笑んだ。
さすがお兄さまとキャロラインは感心した。
殴るのはやめて口で文句を言うだけにしよう。それぐらい事態の収拾は見事だった。
会場のざわめきも収まり、招待客は見事に納得したようだった。
「さすがエドガー! 見事な手腕だな」
オール公爵が手放しで賞賛する。
「それより見ろよ。カールトン嬢と踊ろうとしているぞ」
「同じ薔薇の花をつけているね。やっぱり特別なのかな? レディ・キャロラインはどう思う?」
ローリー伯爵が首をかしげる。
「え? ええ。兄にとっては特別というのは間違っていないとは思います」
この話を広めたらリディアが怒り、兄は喜ぶだろうなと思いつつも頷く。兄にとって特別な女性というのは間違っていないからだ。
「やっぱりか! 恋人まではいかないか。口説いている最中ってとこかな……」
「そうだろうね。ジェラルド。エドガーがどのくらいでカールトン嬢を落とせるかかけないかい?」
ローリー伯爵が賭けをオール公爵に持ちかける。
「のった。3か月に20ポンド」
オール公爵はにやりと笑って賭けを口にする。
「そんなものか? 僕は半年に30ポンド。ロバートはどうだい?」
「え? 僕はもっとかかると思うよ。ああいうタイプはエドガーでも苦戦すると思うよ」
「ロバート……!」
キャロラインはロバートを睨む。
「あなたたちもこんなところで賭けなんか……」
「いや、レディ・キャロライン。なかなか面白いと思ってね。ちょっとしたスパイスを入れてみたってわけさ」
ローリー伯爵はウインクをする。
「マリアに言うかい? でも賭けは成立しちゃったしな……。でロバートはのるかい? 君は怖くてできない?」
「そんなわけないだろう。僕は来年の春に40ポンド!」
むっとしたロバートは賭けにのった。
「いいねえ! 来年までかかると踏んだわけだ」
「強気でいいと思うよ。それよりハロルド。あそこにダニエルたちがいるよ。彼らにも賭けにのってもらおうじゃないか」
「ダニエルやジョゼフやアレックスにも賭けにのってもらうってことか。賭けは人数が多いほどいいからね。よし行こうじゃないか。ロバートも!」
「え、あ。うん!」
オール公爵、ローリー伯爵とロバートは三人連れ立って向こうにいた悪友たちの元へと向かった。
「ジェニーたちになんていおうかしら……」
キャロラインは頭を悩ませた。向かった先にいたのはジェニー、ジェニファー、ジェーンたちの夫なのだ。夫が友人を使って賭けをしようとしていると知ったときの反応が少し怖い。
「男の人って賭けが好きだからね……。でもエドガーはそのぐらいじゃあんまり怒らないと思うわよ?」
ミスティアが慰める。
「お兄さまと似た者同士ってわけね」
キャロラインは深いため息をついたのだった。