さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第七十八話 母の思い出
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「ん……」
すみれは目を覚ますと見覚えのある家にいることに気づいた。
(ここは……)
あたりをきょろきょろと見まわす。
「目を覚ましたみたいね。よかった」
聖奈がひょっこりと顔を出す。
「聖奈さん……」
すみれは聖奈の家にいることに気づいた。
「私、どうしてここに……」
なぜここにいるのかが分からず、混乱するすみれ。
「倒れちゃったんだよ。びっくりしたな。道を雪兎と歩いていたらさくらちゃんがおちてきて……。雪兎が受け止めた後、近寄ってみるとすみれちゃんが倒れたって美空ちゃんと智世ちゃんが慌てているんだもの」
「落ちる……。さくらは……!?」
聖奈の言葉に状況を理解できたすみれは慌てる。
落ちたさくらはどうなったのだろう。彼女が落ちる前に何か強い力を使った気がしたけど、ぼんやりとしていてあまり覚えていない。
「大丈夫。無事だよ。雪兎の家にお世話になっている。私の家でもよかったんだけど、目覚めたすみれちゃんがパニックになりそうだったし…。……もう一人の私が訊きたい事があったみたいで……」
聖奈が安心させるように状況を説明する。
「そうですか……。ってもう一人の私? ルナさんが?」
首をかしげるすみれ
「うん。何があったってすごい心配そう。変わるね」
そう言って身体から羽をはやして自分を包み込む。その一瞬後にはすみれカードの守護者・ルナが現れた。
「……すごくではない」
ちょっと照れ臭そうだ。
「状況はアップルティーアから聞いている。アップルティーア。盗み聞ぎしていないで出てこい」
ルナがふすまの向こうに視線を向ける。
「……あなたが呼ぶまで出てくるなっていったんでしょうが」
金髪の小さな女の子、アップルティーアが飛びながらやってくる。
「アップル。無事でよかった……」
すみれはアップルティーアの顔をみてほっとした。
「すみれこそ無事でよかった……。また危険にさらしたのかと思って心臓が止まりそうだったわ」
アップルティーアはすみれを見るなり、顔をくちゃくちゃにした。
「心配かけてごめん。それより私、なんで倒れたの? なにか大きな力を使った気がしたけど……」
すみれはぼんやりと自分の手を見つめる。
「……覚えてないのね」
「何が?」
首をかしげるすみれ。
「何かあったの?」
すみれの質問にアップルティーアとルナは顔を見合わせる。どうやって話そうか迷っているといったところだ。
無言のやり取りの後、アップルティーアが口を開く。
「……すみれの魔力に異変が起きているの」
「異変?」
イメージがつかなくてぴんとこない。いつも使っている魔力に変なところはないからだ。
「私、また魔力足りてない?」
数か月前に魔力が足りなくてルナが消えかかったのは記憶に新しい。真っ青になるすみれ。
「違う違う。その逆よ」
「逆?」
逆とはどういう事だろう。
「う~ん。なんて言ったらいいんだろう……」
うまく説明できなくて困るアップルティーア。
「……つまり魔力があまりに多すぎて制御できないことがあるという事だ。特におまえは無意識に魔力で何か作ったり、止めてしまうことがあるようだ」
「ああ、もう! 私が言おうと思ったのに~~!!」
文句をつけるアップルティーア。
「言い淀んでいるほうがわるい。しかしこのままだと主が危険だろう」
ルナはアップルティーアを文句をさらりと流し、それより重要なことを指摘した。
「え、ああ。そうね……。この間のクロウカードの『跳(ジャンプ)』の時も無意識に魔力で障壁を創っていたみたいだし、今回は一瞬だけど『時(タイム)』なしで時を止めちゃったし……」
難しい顔をするアップルティーア。
「私、迷惑かけてばかりだね……」
魔力制御ができていなくて落ち込むすみれ
「ううん。迷惑だなんて思わないわ。すみれは私たちに言ったよね。主とかそういうのよりも仲良くなりたいって。友達が困っていたら助けるのは当然よ」
アップルティーアがすみれを慰める。
「普段はきちんとできているんだ。お前自身が落ち込む必要はない。それに彼のクロウ・リードに匹敵する魔力を子供のお前が制御しきれないのも無理はないのかもしれない」
ルナはそう言って頭をなでてくれる。
「二人ともありがとう」
すみれはほほ笑んだ。
すみれは目を覚ますと見覚えのある家にいることに気づいた。
(ここは……)
あたりをきょろきょろと見まわす。
「目を覚ましたみたいね。よかった」
聖奈がひょっこりと顔を出す。
「聖奈さん……」
すみれは聖奈の家にいることに気づいた。
「私、どうしてここに……」
なぜここにいるのかが分からず、混乱するすみれ。
「倒れちゃったんだよ。びっくりしたな。道を雪兎と歩いていたらさくらちゃんがおちてきて……。雪兎が受け止めた後、近寄ってみるとすみれちゃんが倒れたって美空ちゃんと智世ちゃんが慌てているんだもの」
「落ちる……。さくらは……!?」
聖奈の言葉に状況を理解できたすみれは慌てる。
落ちたさくらはどうなったのだろう。彼女が落ちる前に何か強い力を使った気がしたけど、ぼんやりとしていてあまり覚えていない。
「大丈夫。無事だよ。雪兎の家にお世話になっている。私の家でもよかったんだけど、目覚めたすみれちゃんがパニックになりそうだったし…。……もう一人の私が訊きたい事があったみたいで……」
聖奈が安心させるように状況を説明する。
「そうですか……。ってもう一人の私? ルナさんが?」
首をかしげるすみれ
「うん。何があったってすごい心配そう。変わるね」
そう言って身体から羽をはやして自分を包み込む。その一瞬後にはすみれカードの守護者・ルナが現れた。
「……すごくではない」
ちょっと照れ臭そうだ。
「状況はアップルティーアから聞いている。アップルティーア。盗み聞ぎしていないで出てこい」
ルナがふすまの向こうに視線を向ける。
「……あなたが呼ぶまで出てくるなっていったんでしょうが」
金髪の小さな女の子、アップルティーアが飛びながらやってくる。
「アップル。無事でよかった……」
すみれはアップルティーアの顔をみてほっとした。
「すみれこそ無事でよかった……。また危険にさらしたのかと思って心臓が止まりそうだったわ」
アップルティーアはすみれを見るなり、顔をくちゃくちゃにした。
「心配かけてごめん。それより私、なんで倒れたの? なにか大きな力を使った気がしたけど……」
すみれはぼんやりと自分の手を見つめる。
「……覚えてないのね」
「何が?」
首をかしげるすみれ。
「何かあったの?」
すみれの質問にアップルティーアとルナは顔を見合わせる。どうやって話そうか迷っているといったところだ。
無言のやり取りの後、アップルティーアが口を開く。
「……すみれの魔力に異変が起きているの」
「異変?」
イメージがつかなくてぴんとこない。いつも使っている魔力に変なところはないからだ。
「私、また魔力足りてない?」
数か月前に魔力が足りなくてルナが消えかかったのは記憶に新しい。真っ青になるすみれ。
「違う違う。その逆よ」
「逆?」
逆とはどういう事だろう。
「う~ん。なんて言ったらいいんだろう……」
うまく説明できなくて困るアップルティーア。
「……つまり魔力があまりに多すぎて制御できないことがあるという事だ。特におまえは無意識に魔力で何か作ったり、止めてしまうことがあるようだ」
「ああ、もう! 私が言おうと思ったのに~~!!」
文句をつけるアップルティーア。
「言い淀んでいるほうがわるい。しかしこのままだと主が危険だろう」
ルナはアップルティーアを文句をさらりと流し、それより重要なことを指摘した。
「え、ああ。そうね……。この間のクロウカードの『跳(ジャンプ)』の時も無意識に魔力で障壁を創っていたみたいだし、今回は一瞬だけど『時(タイム)』なしで時を止めちゃったし……」
難しい顔をするアップルティーア。
「私、迷惑かけてばかりだね……」
魔力制御ができていなくて落ち込むすみれ
「ううん。迷惑だなんて思わないわ。すみれは私たちに言ったよね。主とかそういうのよりも仲良くなりたいって。友達が困っていたら助けるのは当然よ」
アップルティーアがすみれを慰める。
「普段はきちんとできているんだ。お前自身が落ち込む必要はない。それに彼のクロウ・リードに匹敵する魔力を子供のお前が制御しきれないのも無理はないのかもしれない」
ルナはそう言って頭をなでてくれる。
「二人ともありがとう」
すみれはほほ笑んだ。
