制服に着替えてすみれたちは校門へと向かった。
そこには真子や千春たちがいた。
どんなものが欲しいのか彼女たちは話し合っていて、知世がポーチを探していることを言った。
「知世ちゃんポーチ探しているんだ！」
「新しいビデオのバッテリーを入れるポーチを探していたものですから」
「私はノート買おうかな！」
さくらがワクワクしながら言った。
「あ、ずるい。私も！」
あやめも便乗するように言った。
「すみれちゃんは何か欲しいものある？」
瑠衣が訊いてくる。
「私は便箋かな。最近よく使うしね……」
美帆やアリアとのやり取りに使うので足りなくなってきていたのだ。
「便箋かあ……。私は髪ゴムかな。今使っているのが古くなってきているし……」
髪の一部をみつあみにしている髪ゴムを美空はさらりと触る。
「髪ゴムもいいですわね。私は小さい鞄があればと思いますわ。最近いろいろと持ち運ぶことが増えてきましたし」
智世がほほ笑む。
「みんないろいろ欲しいものがあるのね」
千鶴は嬉しそうだ。
「新しいお店ってワクワクしない？」
奈緒子が言った。
「ほんとね」
千春が頷く。
そんなことを話しながらお店へと向かう。

お店につくとすみれたちは窓から様子をそっとうかがう。
お店の中はごちゃごちゃで片付いていないように見えた。
「まだお店開いていないみたいね」
様子をみて千春が言った。
「そんなことないよ」
そう言ってOPENの札をさくらが指し示す。
「でも全然片付いていないですわ」
「段ボールだらけですし」
知世と実世が指摘する。
その前を店長のまきが通っていきすっころぶ。
「またやっちゃった……」
そんなことを呟く。
「このままだと開店までまだまだかかりそうね」
「まさか今日中には終わるよね？　たぶん」
美空のつぶやきをあやめが否定するが、先程店長のドジを見てしまったためにちょっと否定しきれなかったのだった。