さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第百十五話 苺鈴とのお別れ
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「皆さんにお知らせがあります。苺鈴さんが来週香港に転校することになりました」
「「「「え~~!」」」」
教室中が驚きに包まれる。
「寂しくなるわね……」
観月先生が呟く。
「苺鈴ちゃん、転校しちゃうんだ」
「寂しくなりますわね……」
「うん……」
智世の言葉に頷く。
「それで苺鈴ちゃん、李君たちと何かあった?」
美空が訊いてくる。
「ちょっとね……」
まさかすれ違いがあったとは言えなかった。
(小龍も李君も言葉が足りないよ……。どうにかして香港に帰る前に仲直りできればいいんだけど……)
ホームルームが終わっても小龍と小狼を無視して出て行こうとしている苺鈴にそんなことをすみれは思った。
「苺鈴ちゃん!」
さくらが苺鈴の名前を呼ぶ。
「さくら?」
急に呼び止めるさくらにすみれは驚いた。
「あ、あの……えと……」
さくらはもじもじと何か言おうとした。
「さくらには何か考えがあるみたいね」
美空が耳打ちする。
「うんそうだね」
妹に任せるとすみれは見守ることにした。
「うちに泊まりに来ない?」
「え?」
「はい?」
すみれと教室に残っていたあやめが驚く。
「な、何を言うの?」
「しっ……! せっかく誘っているんだから」
口を挟もうとするあやめをすみれは黙らせた。
「な、なんで?」
苺鈴は振り向いて訊いた。
「な、なんでってその……あ……!」
さくらは何か思いついたようだ。
ぶっつけ本番で彼女も緊張しているのが見える。
「お父さんがね、おいしいケーキを焼いてくれたの! お父さん、お料理上手だから夕飯もおいしいよ。それに……それに……苺鈴ちゃんとゆっくりお話ししてみたいし! ね? あやめ、すみれ」
手を打って彼女は訊いた。
「うん、お話してみたい。苺鈴ちゃんとはあんまり今までできなかったし」
「私もお話ししたいわ。一緒に出掛けた仲だもん」
あやめとすみれも頷く。
お話ししたいというのは本音だった。
「いいわ」
苺鈴が頷く。
「今日行く」
「へ……。今日?」
さくらがきょとんとする。
「まあ予想はできたかな……」
「きゅ、急だな……」
すみれは苦笑し、あやめは戸惑った。
「「はあ……」」
小龍と小狼のため息が響き渡る。
「ごめんね、二人とも。急に苺鈴ちゃんを誘ったりして」
小狼と小龍にさくらが謝る。
「またなんで急にあいつを?」
小狼が訊く。
「一回苺鈴ちゃんとゆっくりお話ししたかったのは本当だよ?」
「「……!」」
小龍と小狼ははっとする。
「それに苺鈴ちゃん、李君たちと仲直りしないまま帰っちゃったら寂しいよ」
「偉には俺から言っとく」
「頼むね、小狼。木之本さくらさん、今日一日苺鈴のことお願いできるかな?」
小龍が訊く。
「うん!」
さくらは頷いた。
「「「「え~~!」」」」
教室中が驚きに包まれる。
「寂しくなるわね……」
観月先生が呟く。
「苺鈴ちゃん、転校しちゃうんだ」
「寂しくなりますわね……」
「うん……」
智世の言葉に頷く。
「それで苺鈴ちゃん、李君たちと何かあった?」
美空が訊いてくる。
「ちょっとね……」
まさかすれ違いがあったとは言えなかった。
(小龍も李君も言葉が足りないよ……。どうにかして香港に帰る前に仲直りできればいいんだけど……)
ホームルームが終わっても小龍と小狼を無視して出て行こうとしている苺鈴にそんなことをすみれは思った。
「苺鈴ちゃん!」
さくらが苺鈴の名前を呼ぶ。
「さくら?」
急に呼び止めるさくらにすみれは驚いた。
「あ、あの……えと……」
さくらはもじもじと何か言おうとした。
「さくらには何か考えがあるみたいね」
美空が耳打ちする。
「うんそうだね」
妹に任せるとすみれは見守ることにした。
「うちに泊まりに来ない?」
「え?」
「はい?」
すみれと教室に残っていたあやめが驚く。
「な、何を言うの?」
「しっ……! せっかく誘っているんだから」
口を挟もうとするあやめをすみれは黙らせた。
「な、なんで?」
苺鈴は振り向いて訊いた。
「な、なんでってその……あ……!」
さくらは何か思いついたようだ。
ぶっつけ本番で彼女も緊張しているのが見える。
「お父さんがね、おいしいケーキを焼いてくれたの! お父さん、お料理上手だから夕飯もおいしいよ。それに……それに……苺鈴ちゃんとゆっくりお話ししてみたいし! ね? あやめ、すみれ」
手を打って彼女は訊いた。
「うん、お話してみたい。苺鈴ちゃんとはあんまり今までできなかったし」
「私もお話ししたいわ。一緒に出掛けた仲だもん」
あやめとすみれも頷く。
お話ししたいというのは本音だった。
「いいわ」
苺鈴が頷く。
「今日行く」
「へ……。今日?」
さくらがきょとんとする。
「まあ予想はできたかな……」
「きゅ、急だな……」
すみれは苦笑し、あやめは戸惑った。
「「はあ……」」
小龍と小狼のため息が響き渡る。
「ごめんね、二人とも。急に苺鈴ちゃんを誘ったりして」
小狼と小龍にさくらが謝る。
「またなんで急にあいつを?」
小狼が訊く。
「一回苺鈴ちゃんとゆっくりお話ししたかったのは本当だよ?」
「「……!」」
小龍と小狼ははっとする。
「それに苺鈴ちゃん、李君たちと仲直りしないまま帰っちゃったら寂しいよ」
「偉には俺から言っとく」
「頼むね、小狼。木之本さくらさん、今日一日苺鈴のことお願いできるかな?」
小龍が訊く。
「うん!」
さくらは頷いた。
