さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第百十五話 苺鈴とのお別れ
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苺鈴はアパートでケーキを焼いていた。
「はっ!」
「ほっ!」
小龍と小狼は剣の練習をしていた。
「うわああああ!」
苺鈴が悲鳴を上げ、驚いた小狼は剣で指を怪我した。
「大丈夫? 小狼」
弟をまずは心配した。
そして従妹のところへ向かうことにした。
「あ~ん。またケーキ駄目だった……」
苺鈴が涙目で言った。
「苺鈴さま。あわてず騒がず落ち着いてやればきっとできますよ」
偉が穏やかに言った。
「はあ……。落ち着いてか……。一番苦手なのよね……」
そこへ小狼と小龍が顔を出す。
二人はキッチンを見回した。
そしてジト目で苺鈴をみた。
苺鈴の顔が引きつる。
「小狼様、小龍様。これは苺鈴さまがおいしいケーキを作って差し上げようとした結果でして……。そのお気持ちをお考え下さい」
偉がフォローする。
しかしジト目は続く。
「ごめんなさい、ちゃんと片付けます」
苺鈴は謝った。
「「はあ……」」
兄弟はため息をついた。
そこへ電話が鳴った。
「あ、あたしでる……!」
気まずい雰囲気をなくそうと苺鈴が電話に出た。
「これがケーキ……」
「真っ黒こげだよね……」
電話に出ている間、ケーキを小龍と小狼は見つめた。
「苺鈴さまの心がこもっております」
「しかしなあ……」
偉のフォローに小狼はため息を禁じ得ない。
どう考えてもケーキは失敗だったからだ。
「まあ、これはね……」
小龍も苦笑する。
すみれや美空、智世など彼の周りにいる女の子はお菓子が得意でおすそ分けをしてくれるからだ。
(この間のすみれのガトーショコラおいしかったしな……)
それに比べたら失敗だろうと思った。
ただそれを言わないだけの分別はある。
「小狼様も小龍様も心の広い方だと思っておりますが、そのような些細なことを気に留められるのですか?」
「でもこれだけじゃないぞ……。いつもいきなり抱き着いてきて……」
そこへ苺鈴が小狼に抱き着いてきた。
「やっぱりね……」
小龍は苦笑する。
「あのね! いきなり抱き着くなってなんどもいってる……」
しかし小狼の文句は途切れる。
苺鈴の様子が変だったからだ。
「苺鈴?」
「どうしたんだ?」
顔をあげた苺鈴は泣いていた。
「帰りたくないよおおお!」
そう苺鈴は叫んだ。
「はっ!」
「ほっ!」
小龍と小狼は剣の練習をしていた。
「うわああああ!」
苺鈴が悲鳴を上げ、驚いた小狼は剣で指を怪我した。
「大丈夫? 小狼」
弟をまずは心配した。
そして従妹のところへ向かうことにした。
「あ~ん。またケーキ駄目だった……」
苺鈴が涙目で言った。
「苺鈴さま。あわてず騒がず落ち着いてやればきっとできますよ」
偉が穏やかに言った。
「はあ……。落ち着いてか……。一番苦手なのよね……」
そこへ小狼と小龍が顔を出す。
二人はキッチンを見回した。
そしてジト目で苺鈴をみた。
苺鈴の顔が引きつる。
「小狼様、小龍様。これは苺鈴さまがおいしいケーキを作って差し上げようとした結果でして……。そのお気持ちをお考え下さい」
偉がフォローする。
しかしジト目は続く。
「ごめんなさい、ちゃんと片付けます」
苺鈴は謝った。
「「はあ……」」
兄弟はため息をついた。
そこへ電話が鳴った。
「あ、あたしでる……!」
気まずい雰囲気をなくそうと苺鈴が電話に出た。
「これがケーキ……」
「真っ黒こげだよね……」
電話に出ている間、ケーキを小龍と小狼は見つめた。
「苺鈴さまの心がこもっております」
「しかしなあ……」
偉のフォローに小狼はため息を禁じ得ない。
どう考えてもケーキは失敗だったからだ。
「まあ、これはね……」
小龍も苦笑する。
すみれや美空、智世など彼の周りにいる女の子はお菓子が得意でおすそ分けをしてくれるからだ。
(この間のすみれのガトーショコラおいしかったしな……)
それに比べたら失敗だろうと思った。
ただそれを言わないだけの分別はある。
「小狼様も小龍様も心の広い方だと思っておりますが、そのような些細なことを気に留められるのですか?」
「でもこれだけじゃないぞ……。いつもいきなり抱き着いてきて……」
そこへ苺鈴が小狼に抱き着いてきた。
「やっぱりね……」
小龍は苦笑する。
「あのね! いきなり抱き着くなってなんどもいってる……」
しかし小狼の文句は途切れる。
苺鈴の様子が変だったからだ。
「苺鈴?」
「どうしたんだ?」
顔をあげた苺鈴は泣いていた。
「帰りたくないよおおお!」
そう苺鈴は叫んだ。
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