さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第百九話 消えてしまった知世の声
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「智世……」
夜の大道寺家で不安げに実世が智世の部屋をノックする。
「どうしました? 実世」
智世が振り向く。
「知世の声はまだ戻らないんですか……?」
「ええ。病院に行ったようですが、戻っていないようですわ」
「そうですか……。知世大丈夫でしょうか」
実世は姉の知世が心配のようだ。
「そうですわね……。心配かけまいとしていますが、本人は不安だと思いますわ」
「ですよね。それにしても急に声が出なくなるなんて……。原因は一体何なんでしょうか」
「それは……」
智世はさくらやすみれの反応からクロウカードがかかわっていることを知っている。
しかし何も知らない実世にはそのことを言えなかった。
「原因はわかりませんけど、すぐに治りますって」
だから智世はそれだけを言った。
「そう、そうですよね……。コンクールにも間に合いますよね……。そうじゃないとあんなに一生懸命に練習していた知世がかわいそう……」
実世はうつむいた。
「ええ、きっと治りますって……」
智世は自分に言い聞かせるように言った。
やがて玄関の方が騒がしくなった。
智世は扉を少し開けて部屋の外の様子を見る。知世の部屋に母の園美が入っていくのが見えた。
「お母さまが帰ってきたようですわ」
智世が呟く。
「お母さまが? やはりお母さまも知世が心配なんですわね……」
仕事ばっかりの母だが、自分たちのことを愛してくれるのが伝わって実世は微笑む。
「そうですわね」
智世も頷いた。
「それじゃあ私、行きますわね。おやすみなさい、智世」
「ええ。おやすみなさい。実世」
智世は実世が部屋を出ていく音を聞いた。
「ふう……」
そしてため息をついた。
「知世……」
智世は妹の知世の声が無事に取り戻せるようにと祈った。
(さくらちゃん、すみれちゃん。どうか、どうかお願いしますね……)
声を取り戻す鍵を握っている二人に智世は願った。
夜の大道寺家で不安げに実世が智世の部屋をノックする。
「どうしました? 実世」
智世が振り向く。
「知世の声はまだ戻らないんですか……?」
「ええ。病院に行ったようですが、戻っていないようですわ」
「そうですか……。知世大丈夫でしょうか」
実世は姉の知世が心配のようだ。
「そうですわね……。心配かけまいとしていますが、本人は不安だと思いますわ」
「ですよね。それにしても急に声が出なくなるなんて……。原因は一体何なんでしょうか」
「それは……」
智世はさくらやすみれの反応からクロウカードがかかわっていることを知っている。
しかし何も知らない実世にはそのことを言えなかった。
「原因はわかりませんけど、すぐに治りますって」
だから智世はそれだけを言った。
「そう、そうですよね……。コンクールにも間に合いますよね……。そうじゃないとあんなに一生懸命に練習していた知世がかわいそう……」
実世はうつむいた。
「ええ、きっと治りますって……」
智世は自分に言い聞かせるように言った。
やがて玄関の方が騒がしくなった。
智世は扉を少し開けて部屋の外の様子を見る。知世の部屋に母の園美が入っていくのが見えた。
「お母さまが帰ってきたようですわ」
智世が呟く。
「お母さまが? やはりお母さまも知世が心配なんですわね……」
仕事ばっかりの母だが、自分たちのことを愛してくれるのが伝わって実世は微笑む。
「そうですわね」
智世も頷いた。
「それじゃあ私、行きますわね。おやすみなさい、智世」
「ええ。おやすみなさい。実世」
智世は実世が部屋を出ていく音を聞いた。
「ふう……」
そしてため息をついた。
「知世……」
智世は妹の知世の声が無事に取り戻せるようにと祈った。
(さくらちゃん、すみれちゃん。どうか、どうかお願いしますね……)
声を取り戻す鍵を握っている二人に智世は願った。
