さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第七十五話 はじめてのデート
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
木之本家。
さくらとすみれはホットケーキを作ろうとしていた。
その時に今日あった出来事をケルベロスとアップルティーアに話したのだ。
「溺れかけた!? さくらが?」
「違うよ。ケロちゃん。ちゃんと話聞いていた?」
さくらの言葉にケルベロスはぎくりとした顔をした。
「いや~。すまん、みんな留守で久しぶりに外に出たからなんか落ち着かんのや」
ケルベロスはそう言った。
「まあそうやな。さくらがおぼれるわけないわな。さくら、運動神経だけはええもんな」
「だけって何よ。もうホットケーキあげないんだから」
「ああ~。さくらさま~」
突然ケルベロスは下手にでた。
「調子がいいんだから……」
アップルティーアがぼやく。
「それ、アップルが言っちゃダメな奴……。はい、こんなものかな」
「ありがとう。すみれ」
すみれが混ぜた生地をさくらが受け取り、フライパンで焼いていく。そして二人分のホットケーキが出来上がる。
「しかし溺れかけたんだペンギンやなんてますます不思議や」
「大人の人たちはプールの栓が抜けたせいじゃないかって言っていたけど……」
「でもそんなわけないと思うのよ……」
すみれは感じた気配を忘れていなかった。
「うん。すみれの言うとおり。あれは事故なんかじゃなくて……。もっと知っているものに会ったときみたいな……」
「クロウカードとおうた時みたいな?」
さくらは頷いた。
「ただいま~」
「ただいま~。帰ったわよ~」
そこに桃矢と梅香が帰ってきた。
すみれとさくらはぎくりとして、慌ててアップルティーアとケルベロスを部屋に返した。
「お、おかえり……」
「おかえりなさい……」
二人は少々ぎこちない顔で兄と姉を出迎えた。
「ねえねえ、今日、水族館のところにいたでしょ?」
さくらが訊いた。
その言葉に桃矢は家族の予定が書かれているボードを差す。そこには『創立記念日。バイト』と桃矢と梅香の欄に書いてあった。
「ちゃんと書いてあるだろ?」
そう言って冷蔵庫に桃矢は向かう。
「どんなバイト?」
「ペンギンのエサやり」
「いいな~」
「羨ましい~」
「よくない」
「良くないわよ」
羨ましそうにするすみれとさくらに対し、桃矢と梅香はそう言った。
「「どうして?」」
「どうしても。お~い! 何やっているんだ」
「聖奈~。何、手間取っているのよ」
「ごめん、ごめん。靴脱いでいたら手間取っちゃって」
「雪兎と同じ理由よ」
雪兎と聖奈が現れる。
「雪兎さん!」
さくらの顔が明るくなる。
「こんにちは。さくらちゃん、すみれちゃん」
「こ、こんにちは……」
「こんにちは。雪兎さん、聖奈さん」
緊張するさくらと違ってにこやかにすみれは挨拶をした。
「おいしそうだね!」
「本当にね」
雪兎に聖奈が同意する。
「さくらちゃん、お料理上手だね」
「そ、そんなことないです。すみれと二人で料理しましたし……」
「うん、本当にそんなことねえ」
「確かに。良く焦がすしね」
余計なことを言う兄と姉の足を二人は踏んだ。焦がしていたのは料理はじめたてのころだというのに。
「あ、あの。ホットケーキ食べませんか?」
「いいの? お小遣いで買ったんでしょう?」
「い、いいんです……。お兄ちゃんの部屋に後でお持ちします」
赤くしながらさくらが言った。
「ありがとう」
そう言った雪兎にさくらがはにゃーんとなってしまった。
さくらとすみれはホットケーキを作ろうとしていた。
その時に今日あった出来事をケルベロスとアップルティーアに話したのだ。
「溺れかけた!? さくらが?」
「違うよ。ケロちゃん。ちゃんと話聞いていた?」
さくらの言葉にケルベロスはぎくりとした顔をした。
「いや~。すまん、みんな留守で久しぶりに外に出たからなんか落ち着かんのや」
ケルベロスはそう言った。
「まあそうやな。さくらがおぼれるわけないわな。さくら、運動神経だけはええもんな」
「だけって何よ。もうホットケーキあげないんだから」
「ああ~。さくらさま~」
突然ケルベロスは下手にでた。
「調子がいいんだから……」
アップルティーアがぼやく。
「それ、アップルが言っちゃダメな奴……。はい、こんなものかな」
「ありがとう。すみれ」
すみれが混ぜた生地をさくらが受け取り、フライパンで焼いていく。そして二人分のホットケーキが出来上がる。
「しかし溺れかけたんだペンギンやなんてますます不思議や」
「大人の人たちはプールの栓が抜けたせいじゃないかって言っていたけど……」
「でもそんなわけないと思うのよ……」
すみれは感じた気配を忘れていなかった。
「うん。すみれの言うとおり。あれは事故なんかじゃなくて……。もっと知っているものに会ったときみたいな……」
「クロウカードとおうた時みたいな?」
さくらは頷いた。
「ただいま~」
「ただいま~。帰ったわよ~」
そこに桃矢と梅香が帰ってきた。
すみれとさくらはぎくりとして、慌ててアップルティーアとケルベロスを部屋に返した。
「お、おかえり……」
「おかえりなさい……」
二人は少々ぎこちない顔で兄と姉を出迎えた。
「ねえねえ、今日、水族館のところにいたでしょ?」
さくらが訊いた。
その言葉に桃矢は家族の予定が書かれているボードを差す。そこには『創立記念日。バイト』と桃矢と梅香の欄に書いてあった。
「ちゃんと書いてあるだろ?」
そう言って冷蔵庫に桃矢は向かう。
「どんなバイト?」
「ペンギンのエサやり」
「いいな~」
「羨ましい~」
「よくない」
「良くないわよ」
羨ましそうにするすみれとさくらに対し、桃矢と梅香はそう言った。
「「どうして?」」
「どうしても。お~い! 何やっているんだ」
「聖奈~。何、手間取っているのよ」
「ごめん、ごめん。靴脱いでいたら手間取っちゃって」
「雪兎と同じ理由よ」
雪兎と聖奈が現れる。
「雪兎さん!」
さくらの顔が明るくなる。
「こんにちは。さくらちゃん、すみれちゃん」
「こ、こんにちは……」
「こんにちは。雪兎さん、聖奈さん」
緊張するさくらと違ってにこやかにすみれは挨拶をした。
「おいしそうだね!」
「本当にね」
雪兎に聖奈が同意する。
「さくらちゃん、お料理上手だね」
「そ、そんなことないです。すみれと二人で料理しましたし……」
「うん、本当にそんなことねえ」
「確かに。良く焦がすしね」
余計なことを言う兄と姉の足を二人は踏んだ。焦がしていたのは料理はじめたてのころだというのに。
「あ、あの。ホットケーキ食べませんか?」
「いいの? お小遣いで買ったんでしょう?」
「い、いいんです……。お兄ちゃんの部屋に後でお持ちします」
赤くしながらさくらが言った。
「ありがとう」
そう言った雪兎にさくらがはにゃーんとなってしまった。