さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第百二話 怪我をしたカード
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あれから数日たったが、相変わらず怜のタイムは好調だった。
「さくらはまだ封印していないみたいね」
美空がそれを見ながら話しかけてくる。
「悩んでいるんだと思う」
すみれはきっぱりと言った。
「怜さんが喜んでいるからか……。でもそれって良くないことよ」
美空の視線の先では怜がベストタイムを更新していた。
彼女はさくらを見つけると名前を呼びながら手を振っているようだ。
(仲良くなっているのは何よりだけど……。さくら悩んでいるだろうな……)
心優しい彼女が封印を先延ばしにしないようにしてほしいと思いつつもそれは無理だろうなと思っていた。
「怜先輩すごいね~」
真子が感心したように外を見ていた。
「本当。男子より早いみたいよ」
千鶴が教えてくれた。
「男の子より……。すごい」
「女子の100メートル走で優勝間違いなしだって」
沙希と奈菜が感心する。
「お兄ちゃんに話したらすごいなって言っていたよ。自分も負けてられないって」
瑠衣が兄の正一も褒めていたと言う話をする。
「やっぱりできる人はすごいね~」
「本当本当。このまま頑張ってほしいよね~!」
友人たちが集まってわいわいと怜のことを話す。
すみれは怜の速さは『駆(ダッシュ)』のおかげだと知っているから素直に喜べなかった。
陸上部の活動が終わってみんな撤収する。
すみれたちも早く帰ろうと校門に向かう。
「あれ? 誰か校門にいるわよ」
美空が友枝小学校の校門に誰かがいるのを気づいた。
「本当ですわね。友枝中学校の制服ですわ」
智世は友枝中学校の制服を着ていると指摘した。
「あ、瑠衣ちゃんのお兄ちゃんだ」
「ああ。本当だ。瑠衣ちゃんはどこへ?」
「先程怜さんと話をすると言ってグラウンドの方に向かいましたわ」
そんな話をしていると話の中心の瑠衣が後ろから怜と共に現れた。
「お兄ちゃん!」
「よお、瑠衣。友枝小学校の近くに来たからついでに寄ってみた」
そう言って正一は笑った。
「佐藤先輩!」
怜が驚く。
「久しぶりだな。立花。元気そうでよかったよ」
正一が怜に声をかける。
「佐藤先輩もお元気そうでよかったです」
「聞いたよ。絶好調みたいだな。よく頑張っている」
「えへへ。佐藤先輩にそう言ってもらえるとうれしいですね」
怜は嬉しそうだ。
「今度の大会優勝狙えるんじゃないか?」
「そうかもしれないですね。佐藤先輩こそ今絶好調みたいじゃないですか。男子のトップだって聞きましたよ?」
「立花にそう言ってもらえると嬉しいな。俺は裏切りたくないもののために頑張っているだけだよ。キューのこととか……」
「先輩?」
怜は後半の言っている意味がよく分からなかったようだったが、すみれははっとした。
(キューってやっぱりあの子のこと……)
すみれは制服のポケットにある『駆(ダッシュ)』のカードをそっと触った。
正一は一時期リディアカードの『駆(ダッシュ)』を拾って面倒を見ていた。その時にキューと名前を付けて可愛がっているのを目の前で見ている。そしてそのおかげで足が速くなったのも。
すみれは悩んだが、最終的に封印することになった。
正一はタイムを落としたが、小龍が見せた幻影の『駆(ダッシュ)』で調子を取り戻し、優勝した。
彼は2年たった今でもあの子のために頑張りたいと思っているのだ。
(これは……悲しませたくない気持ちも分かる……でも……)
それは本人のためになるのだろうか。そこを疑問に思った。
「さくらはまだ封印していないみたいね」
美空がそれを見ながら話しかけてくる。
「悩んでいるんだと思う」
すみれはきっぱりと言った。
「怜さんが喜んでいるからか……。でもそれって良くないことよ」
美空の視線の先では怜がベストタイムを更新していた。
彼女はさくらを見つけると名前を呼びながら手を振っているようだ。
(仲良くなっているのは何よりだけど……。さくら悩んでいるだろうな……)
心優しい彼女が封印を先延ばしにしないようにしてほしいと思いつつもそれは無理だろうなと思っていた。
「怜先輩すごいね~」
真子が感心したように外を見ていた。
「本当。男子より早いみたいよ」
千鶴が教えてくれた。
「男の子より……。すごい」
「女子の100メートル走で優勝間違いなしだって」
沙希と奈菜が感心する。
「お兄ちゃんに話したらすごいなって言っていたよ。自分も負けてられないって」
瑠衣が兄の正一も褒めていたと言う話をする。
「やっぱりできる人はすごいね~」
「本当本当。このまま頑張ってほしいよね~!」
友人たちが集まってわいわいと怜のことを話す。
すみれは怜の速さは『駆(ダッシュ)』のおかげだと知っているから素直に喜べなかった。
陸上部の活動が終わってみんな撤収する。
すみれたちも早く帰ろうと校門に向かう。
「あれ? 誰か校門にいるわよ」
美空が友枝小学校の校門に誰かがいるのを気づいた。
「本当ですわね。友枝中学校の制服ですわ」
智世は友枝中学校の制服を着ていると指摘した。
「あ、瑠衣ちゃんのお兄ちゃんだ」
「ああ。本当だ。瑠衣ちゃんはどこへ?」
「先程怜さんと話をすると言ってグラウンドの方に向かいましたわ」
そんな話をしていると話の中心の瑠衣が後ろから怜と共に現れた。
「お兄ちゃん!」
「よお、瑠衣。友枝小学校の近くに来たからついでに寄ってみた」
そう言って正一は笑った。
「佐藤先輩!」
怜が驚く。
「久しぶりだな。立花。元気そうでよかったよ」
正一が怜に声をかける。
「佐藤先輩もお元気そうでよかったです」
「聞いたよ。絶好調みたいだな。よく頑張っている」
「えへへ。佐藤先輩にそう言ってもらえるとうれしいですね」
怜は嬉しそうだ。
「今度の大会優勝狙えるんじゃないか?」
「そうかもしれないですね。佐藤先輩こそ今絶好調みたいじゃないですか。男子のトップだって聞きましたよ?」
「立花にそう言ってもらえると嬉しいな。俺は裏切りたくないもののために頑張っているだけだよ。キューのこととか……」
「先輩?」
怜は後半の言っている意味がよく分からなかったようだったが、すみれははっとした。
(キューってやっぱりあの子のこと……)
すみれは制服のポケットにある『駆(ダッシュ)』のカードをそっと触った。
正一は一時期リディアカードの『駆(ダッシュ)』を拾って面倒を見ていた。その時にキューと名前を付けて可愛がっているのを目の前で見ている。そしてそのおかげで足が速くなったのも。
すみれは悩んだが、最終的に封印することになった。
正一はタイムを落としたが、小龍が見せた幻影の『駆(ダッシュ)』で調子を取り戻し、優勝した。
彼は2年たった今でもあの子のために頑張りたいと思っているのだ。
(これは……悲しませたくない気持ちも分かる……でも……)
それは本人のためになるのだろうか。そこを疑問に思った。
