さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第百一話 あま~いクッキング
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「もう! すっごく甘かったのよ!」
夜、すみれはアップルティーアに文句を言った。
口の中にまだあのケーキの味が残っているみたいだった。
「それは砂糖入れすぎたんでしょ?」
「ええ~? クラス全員が砂糖入れすぎるかな? あり得ないよ」
一班や二班ならともかく、クラス全員はあり得るだろうか。
可能性としてはないように思える。
「それに……なんか似ているんだよね……」
「似ている? 何に?」
「ほら。2年生の頃に授業参観の一環で作ったカレーがめちゃくちゃ辛かったやつ」
「ああ! 『辛(ホット)』のせいだったやつね」
アップルティーアは思い出したようだ。
「そうそう! あの時は辛くて大変だったんだから……!」
今でもあの下がしびれるような辛さを思い出せる。
「今回がそれに似ているって?」
「そう! めちゃくちゃ甘いっていうのが違うけど……」
甘すぎて食べられたものではなかったのだ。
「う~ん? そんなクロウカードあったかな……」
アップルティーアは首を傾げた。
「でも可能性としては考えられるってことよね。ちょっと考えとくわ」
アップルティーアは考えておいてくれるようだ。
「お願いね」
すみれは期待していた。
「それでケーキ作りはどうなったの?」
思い出したようにアップルティーアが訊いてきた。
「もう一度作り直すことになったの!」
「へえ~。張り切っているわね」
「だって小龍に食べて貰いたいから……」
「恋する乙女はこういう時にすごい張り切るのよね……」
アップルティーアはすみれの張り切りようを呆れたように見つめた。
小龍と小狼が住んでいるアパートでは小龍は紅花とテーブルでお茶を飲んでいた。
「それで作り直すことになったのね?」
「ええ。甘くなったのでもう一度作ることになりました」
小龍は頷く。
「クロウカードね?」
「そうでしょうね。クラス全員のケーキが甘くなるなんてそれしか考えられない」
紅花と同じ見解だった。
「それにしても思い出すわね~」
「何がです?」
前後の文脈がつかめないことを叔母はよく言うので落ち着いたように訊いた。
「2年生の頃の授業参観でのカレー作り。辛くて食べられたものではなかったでしょ?」
「ああ……」
あれはリディアカード『辛(ホット)』の仕業だった。
「そう言えばそうでしたね。あれは食べ物に関係するカードの仕業でした。ってまさか!?」
紅花が言いたいことをつかめた。
「そう。今回も食べ物に関係するカードなんじゃないかな~って」
「なるほど……」
さすが紅花だ。今回も訊いただけで食べ物に関係するカードだと気づいた。
「確かそんなカードありましたね。『甘(スイート)』でしたでしょうか。そういうカードが」
「でしょう? それを疑ってみたらいいんじゃない? それに他のクラスでも同じことが起きたら確定よね」
「ありがとうございます。叔母上。確認してみますね」
小龍は新しいお茶を飲むためにポットからお茶を注いだ。
「あ、そう言えば苺鈴はどうしたの?」
「部屋にいますよ。ケーキが失敗したのがショックだったみたいでレシピの本を見ています」
「勉強熱心ね~。きっと小狼のためね。あの子は小狼が好きだから……」
「でしょうね。健気です」
好きな人ができるまでという約束で小狼の婚約者に収まっている彼女を微笑ましいと思っている。
比較的社交的な小龍や小琳と違い、寡黙気味な小狼の不器用なやさしさに気づいた初めての女の子だ。幸せになってほしいと思う。
「うふふ。幸せになってほしいわね……」
紅花はそう言ってお茶を飲んだ。
それには小龍も同意だった。
夜、すみれはアップルティーアに文句を言った。
口の中にまだあのケーキの味が残っているみたいだった。
「それは砂糖入れすぎたんでしょ?」
「ええ~? クラス全員が砂糖入れすぎるかな? あり得ないよ」
一班や二班ならともかく、クラス全員はあり得るだろうか。
可能性としてはないように思える。
「それに……なんか似ているんだよね……」
「似ている? 何に?」
「ほら。2年生の頃に授業参観の一環で作ったカレーがめちゃくちゃ辛かったやつ」
「ああ! 『辛(ホット)』のせいだったやつね」
アップルティーアは思い出したようだ。
「そうそう! あの時は辛くて大変だったんだから……!」
今でもあの下がしびれるような辛さを思い出せる。
「今回がそれに似ているって?」
「そう! めちゃくちゃ甘いっていうのが違うけど……」
甘すぎて食べられたものではなかったのだ。
「う~ん? そんなクロウカードあったかな……」
アップルティーアは首を傾げた。
「でも可能性としては考えられるってことよね。ちょっと考えとくわ」
アップルティーアは考えておいてくれるようだ。
「お願いね」
すみれは期待していた。
「それでケーキ作りはどうなったの?」
思い出したようにアップルティーアが訊いてきた。
「もう一度作り直すことになったの!」
「へえ~。張り切っているわね」
「だって小龍に食べて貰いたいから……」
「恋する乙女はこういう時にすごい張り切るのよね……」
アップルティーアはすみれの張り切りようを呆れたように見つめた。
小龍と小狼が住んでいるアパートでは小龍は紅花とテーブルでお茶を飲んでいた。
「それで作り直すことになったのね?」
「ええ。甘くなったのでもう一度作ることになりました」
小龍は頷く。
「クロウカードね?」
「そうでしょうね。クラス全員のケーキが甘くなるなんてそれしか考えられない」
紅花と同じ見解だった。
「それにしても思い出すわね~」
「何がです?」
前後の文脈がつかめないことを叔母はよく言うので落ち着いたように訊いた。
「2年生の頃の授業参観でのカレー作り。辛くて食べられたものではなかったでしょ?」
「ああ……」
あれはリディアカード『辛(ホット)』の仕業だった。
「そう言えばそうでしたね。あれは食べ物に関係するカードの仕業でした。ってまさか!?」
紅花が言いたいことをつかめた。
「そう。今回も食べ物に関係するカードなんじゃないかな~って」
「なるほど……」
さすが紅花だ。今回も訊いただけで食べ物に関係するカードだと気づいた。
「確かそんなカードありましたね。『甘(スイート)』でしたでしょうか。そういうカードが」
「でしょう? それを疑ってみたらいいんじゃない? それに他のクラスでも同じことが起きたら確定よね」
「ありがとうございます。叔母上。確認してみますね」
小龍は新しいお茶を飲むためにポットからお茶を注いだ。
「あ、そう言えば苺鈴はどうしたの?」
「部屋にいますよ。ケーキが失敗したのがショックだったみたいでレシピの本を見ています」
「勉強熱心ね~。きっと小狼のためね。あの子は小狼が好きだから……」
「でしょうね。健気です」
好きな人ができるまでという約束で小狼の婚約者に収まっている彼女を微笑ましいと思っている。
比較的社交的な小龍や小琳と違い、寡黙気味な小狼の不器用なやさしさに気づいた初めての女の子だ。幸せになってほしいと思う。
「うふふ。幸せになってほしいわね……」
紅花はそう言ってお茶を飲んだ。
それには小龍も同意だった。
