さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第七十四話 さくらと素敵なお友達
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学校の校庭にレオタードみたいな黒い服と赤いマントを羽織ったさくらがいた。頭には赤い帽子をかぶっていた。
「すてきですわ。さくらちゃん」
それを知世がにこにこと撮影する。
「本当ですわ。なんて素敵なんでしょう。すみれちゃん」
智世もさくらと似たような恰好をしているすみれを撮った。すみれの方はマントと帽子の色が青のコスチュームをまとっていた。
「ふえ~! 恥ずかしいよ~!」
「な、なんかなれないな……」
あたりにさくらとすみれの声が響く。
「恥ずかしがることあらへん」
「そうよ。すみれは慣れているでしょう?」
ケルベロスと頭にすみれとお揃いのリボンを付けたアップルティーアが言った。
「あ、そうですわ」
ケルベロスの声に何か思い出したのか知世が彼を見た。
「ケロちゃんにもありますのよ」
「わいにも?」
知世は頷くとケルベロスの首に赤いリボンをつけてあげた。ちょうど蝶ネクタイになる形だ。
「さくらちゃんとおそろいでかわいいですわ」
「そ、そうか」
ケルベロスは嬉しがって知世のカメラの前で様々なポーズをとる。
「全然緊張感がない……」
「だね……」
「そうだな……」
さくらの言葉にすみれと小龍が頷く。
その時、ガタンと音がした。
「「!」」
すみれと小龍がはじかれたように音の方をみた。
「い、今の音なんだろう……」
「どないしたんや?」
さくらの声に何か気づいたのかケルベロスが声をかける。
しかしさくらは答えない。
「小龍……」
「ああ。間違いない……」
すみれと小龍はお互い頷き合う。
彼らは何かを感じ取っているのだ。
「これはクロウカードの気配や……」
怖がっているさくらの横でケルベロスが真剣な顔で言った。
その時彫刻がひとりでに飛んできた。すみれたちは慌ててよける。彫刻が地面に突き刺さる。
「ハートの力を秘めし鍵よ。真の姿を我の前に示せ! 契約の元、すみれが命じる! 封印解除(レリーズ)!」
ハートの鍵が杖になる。すみれはさくらたちをいつでも守れるように杖を構える。
「すみれ、あそこ!」
美空の言うとおりもう一つの彫刻がこちらに向かって飛んできた。
「『盾(シールド)』!」
とっさにすみれは『盾(シールド)』のカードでさくらたちを守った。
もう一つの彫刻も地面に突き刺さった。
「ふええええ……」
さくらは怖がっている。
「落ち着け!」
「だ、だって……」
ひとりでに浮かぶ彫刻はさくらにとって恐怖だったのだ。
地面に突き刺さっている彫刻たちが宙に浮かび始めた。
「浮いてる! 浮いてるよ!」
さくらのパニックは最高潮に達した。
「さくらちゃん、あれ……」
知世は冷静にさくらに言った。
知世が指した地面には彫刻たちを持ち上げる影が二つ。
「誰もいないのに影が!」
「影ぇ?」
ケルベロスが言ったときだった。その影の一つがこちらに向かって彫刻を投げる動作をする。そしてもう一つの影も遅れて投げる動作をした。
彫刻の一つはさくらと知世の方に。もう一つはすみれと小龍と智世と美空のほうに向かった。
さくらと知世は投げられた彫刻を左右に分かれて逃げる。投げられた彫刻は粉々になった。
「小龍! 『盾(シールド)』!」
「ああ! 雷帝招来!」
再び『盾(シールド)』で彫刻が飛んでくるのを防ぎ、小龍の雷の魔法で粉々にした。
「ケロちゃん、あれもクロウカードなの?」
すみれたちが貯穀を粉々にした後、さくらがケルベロスに訊いた。
「あれは……」
ケルベロスは校舎の方を見た。
無数の影が校舎のほうから出てきた。
「『影(シャドウ)』のカードの仕業や!」
「『影(シャドウ)』……。あ、まさか……」
すみれは自分のカードの一枚が熱くなっているのを感じ、カードを取り出す。すみれカードの『影(シャドウ)』である。
「輝いている……」
そう。すみれカードの『影(シャドウ)』が光り輝いていたのだ。
「すみれカードはリディアカードを元に創りなおされたカード。リディアカードも自分の父親が造ったクロウカードを参考に創られたカードだから、どこか繋がっているのかもしれないわ」
アップルティーアが口を挟む。
「しかも『影(シャドウ)』はリディアカードにもクロウカードにもあるカード。つながりが強いから……。まあクロウカード、リディアカードの両方にあるカードのみが反応するんだけど……」
そうアップルティーアが言っている間にも影たちが向かってくる。
「ケロちゃん、知世ちゃんと一緒にいて」
さくらの声が聞こえた。それは先程まで怖がっていたのを感じさせないほど力強い声だった。
「任せとけ!」
「闇の力を秘めし鍵よ! 真の姿を我の前に示せ! 契約の元、さくらが命じる! 封印解除(レリーズ)!」
「素敵ですわ……」
知世が呟く。
「風よ! 戒めの鎖となれ! 『風(ウインディ)!』」
『風(ウインディ)』のカードで影を蹴散らしていく。
しかし蹴散らしきれなかった影がさくらを襲っていく。さくらは悲鳴を上げながら逃げ惑う。
「『翔(フライ)』のカードでとりあえず空に逃げるんや!」
そんな彼女にケルベロスがアドバイスをする。
さくらは言われたとおりに『翔(フライ)』で空へと逃げていった。
そんな彼女の眼には影が一塊になって蠢いているのが見えた。
「う~ん。『影(シャドウ)』のカードはこの学校の生徒らの影を全部集めてしもうたみたいやな……。この人数相手にするのは今のさくらには無理や」
「何か方法はないのでしょうか?」
知世がさくらをビデオカメラで映しながら訊いた。
「生徒の影は光さえ当てれば消える。あとは本体を捕まえてしまえばいいんやけど……」
「今夜だものね。大量の光を用意する必要があるわ」
アップルティーアが後に続いた。
「大量の光か……。影だけあって光が弱点なんだな」
小龍が納得する。
「でも大量の光って用意できる?」
「「………」」
美空の指摘に小龍とアップルティーアが黙り込む。
「そういうことなら任せてくださいな」
知世には何かアイディアがあるようだ。
「すてきですわ。さくらちゃん」
それを知世がにこにこと撮影する。
「本当ですわ。なんて素敵なんでしょう。すみれちゃん」
智世もさくらと似たような恰好をしているすみれを撮った。すみれの方はマントと帽子の色が青のコスチュームをまとっていた。
「ふえ~! 恥ずかしいよ~!」
「な、なんかなれないな……」
あたりにさくらとすみれの声が響く。
「恥ずかしがることあらへん」
「そうよ。すみれは慣れているでしょう?」
ケルベロスと頭にすみれとお揃いのリボンを付けたアップルティーアが言った。
「あ、そうですわ」
ケルベロスの声に何か思い出したのか知世が彼を見た。
「ケロちゃんにもありますのよ」
「わいにも?」
知世は頷くとケルベロスの首に赤いリボンをつけてあげた。ちょうど蝶ネクタイになる形だ。
「さくらちゃんとおそろいでかわいいですわ」
「そ、そうか」
ケルベロスは嬉しがって知世のカメラの前で様々なポーズをとる。
「全然緊張感がない……」
「だね……」
「そうだな……」
さくらの言葉にすみれと小龍が頷く。
その時、ガタンと音がした。
「「!」」
すみれと小龍がはじかれたように音の方をみた。
「い、今の音なんだろう……」
「どないしたんや?」
さくらの声に何か気づいたのかケルベロスが声をかける。
しかしさくらは答えない。
「小龍……」
「ああ。間違いない……」
すみれと小龍はお互い頷き合う。
彼らは何かを感じ取っているのだ。
「これはクロウカードの気配や……」
怖がっているさくらの横でケルベロスが真剣な顔で言った。
その時彫刻がひとりでに飛んできた。すみれたちは慌ててよける。彫刻が地面に突き刺さる。
「ハートの力を秘めし鍵よ。真の姿を我の前に示せ! 契約の元、すみれが命じる! 封印解除(レリーズ)!」
ハートの鍵が杖になる。すみれはさくらたちをいつでも守れるように杖を構える。
「すみれ、あそこ!」
美空の言うとおりもう一つの彫刻がこちらに向かって飛んできた。
「『盾(シールド)』!」
とっさにすみれは『盾(シールド)』のカードでさくらたちを守った。
もう一つの彫刻も地面に突き刺さった。
「ふええええ……」
さくらは怖がっている。
「落ち着け!」
「だ、だって……」
ひとりでに浮かぶ彫刻はさくらにとって恐怖だったのだ。
地面に突き刺さっている彫刻たちが宙に浮かび始めた。
「浮いてる! 浮いてるよ!」
さくらのパニックは最高潮に達した。
「さくらちゃん、あれ……」
知世は冷静にさくらに言った。
知世が指した地面には彫刻たちを持ち上げる影が二つ。
「誰もいないのに影が!」
「影ぇ?」
ケルベロスが言ったときだった。その影の一つがこちらに向かって彫刻を投げる動作をする。そしてもう一つの影も遅れて投げる動作をした。
彫刻の一つはさくらと知世の方に。もう一つはすみれと小龍と智世と美空のほうに向かった。
さくらと知世は投げられた彫刻を左右に分かれて逃げる。投げられた彫刻は粉々になった。
「小龍! 『盾(シールド)』!」
「ああ! 雷帝招来!」
再び『盾(シールド)』で彫刻が飛んでくるのを防ぎ、小龍の雷の魔法で粉々にした。
「ケロちゃん、あれもクロウカードなの?」
すみれたちが貯穀を粉々にした後、さくらがケルベロスに訊いた。
「あれは……」
ケルベロスは校舎の方を見た。
無数の影が校舎のほうから出てきた。
「『影(シャドウ)』のカードの仕業や!」
「『影(シャドウ)』……。あ、まさか……」
すみれは自分のカードの一枚が熱くなっているのを感じ、カードを取り出す。すみれカードの『影(シャドウ)』である。
「輝いている……」
そう。すみれカードの『影(シャドウ)』が光り輝いていたのだ。
「すみれカードはリディアカードを元に創りなおされたカード。リディアカードも自分の父親が造ったクロウカードを参考に創られたカードだから、どこか繋がっているのかもしれないわ」
アップルティーアが口を挟む。
「しかも『影(シャドウ)』はリディアカードにもクロウカードにもあるカード。つながりが強いから……。まあクロウカード、リディアカードの両方にあるカードのみが反応するんだけど……」
そうアップルティーアが言っている間にも影たちが向かってくる。
「ケロちゃん、知世ちゃんと一緒にいて」
さくらの声が聞こえた。それは先程まで怖がっていたのを感じさせないほど力強い声だった。
「任せとけ!」
「闇の力を秘めし鍵よ! 真の姿を我の前に示せ! 契約の元、さくらが命じる! 封印解除(レリーズ)!」
「素敵ですわ……」
知世が呟く。
「風よ! 戒めの鎖となれ! 『風(ウインディ)!』」
『風(ウインディ)』のカードで影を蹴散らしていく。
しかし蹴散らしきれなかった影がさくらを襲っていく。さくらは悲鳴を上げながら逃げ惑う。
「『翔(フライ)』のカードでとりあえず空に逃げるんや!」
そんな彼女にケルベロスがアドバイスをする。
さくらは言われたとおりに『翔(フライ)』で空へと逃げていった。
そんな彼女の眼には影が一塊になって蠢いているのが見えた。
「う~ん。『影(シャドウ)』のカードはこの学校の生徒らの影を全部集めてしもうたみたいやな……。この人数相手にするのは今のさくらには無理や」
「何か方法はないのでしょうか?」
知世がさくらをビデオカメラで映しながら訊いた。
「生徒の影は光さえ当てれば消える。あとは本体を捕まえてしまえばいいんやけど……」
「今夜だものね。大量の光を用意する必要があるわ」
アップルティーアが後に続いた。
「大量の光か……。影だけあって光が弱点なんだな」
小龍が納得する。
「でも大量の光って用意できる?」
「「………」」
美空の指摘に小龍とアップルティーアが黙り込む。
「そういうことなら任せてくださいな」
知世には何かアイディアがあるようだ。
