さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第七十四話 さくらと素敵なお友達
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「あんさんの魔力はリディアと属性が違うんやな」
「うん、そう。私の属性は“ハート”。“太陽”でも“月”でもない新しい力。リディアさんの属性は“光”だった。杖とカードの属性が違うとカードが働かなくなっちゃうの。だから属性を私のものに変えたの」
「カードを自分の属性に変えるか……。あんさんすごい魔力を持っとるんやな……」
「そういえば、クロウさんの属性って“闇”なんだね……。リディアさんの“光”とは違う力……」
すみれはさくらの呪文を思い出していった。
「まあリディアの魔力の質は母親に似ていたんや……」
「あれ?」
すみれは首を傾げた。
「リディアさんのお母さんの真綾さんって魔力はなかった気が……。あってるよね?」
「あっているわ。真綾・リードには魔力はなかった。だけど“光”の神力はあったみたいだけど……」
美空が補足する。
「あんさんえらい詳しいな……」
ケルベロスが感心する。
「あれ? 言ってなかった? 私、リディア・リードの母親の血筋」
「何いいいいいっ!」
美空の言葉にケルベロスが驚く。
「最初に言っておくべきだったと思うよ、美空」
「全くだ」
小龍もうなずく。
「まあリディアは母親の血を強く引いたってことね。神力はなかったけど魔力にそれが現れたの」
「神力にも属性があるの?」
「属性というよりも“光”か“闇”かしかないからね……。つまり+の力を持っているか-の力を持っているかの違いだし……」
「+と-ね……。嫌なことに力を使えば-の力になるってこと?」
「そういうこと。何かを破壊したり人を殺したりすると-つまり“闇”の神力になるってことよ。神力使いは普通“光”と“闇”どちらの力も持って生まれるのだけど……。真綾さんは光の神力しかもっていなかったらしくて……」
美空がそこで言葉をきった。
「体が弱かったってことやな」
ケルベロスが言った。
「神力使いは光と闇の両方を持って生まれることで体を流れる力のバランスを保つんや。だけど片方しかもって生まれないと力のバランスが崩れるから体が弱くなるらしいんや。前に真綾が言っていたで」
「真綾さんが……。それでその力がリディアの属性に現れたってことね」
「そういうことやな。リディアの弟は父親の血を強く引いて属性は“闇”やったで。だけど魔力の強大さはリディアが引いていた……」
「なるほどな……。それで聞きたかったのはそれだけか?」
「それだけや!」
ケルベロスが頷いた。
「真綾も元々からだが弱かったけど、わざわざあの呪いを自分から受けなくてもいいでしょうに……」
「あの呪い?」
アップルティーアを思わず見た。
「何でもないわ」
そう言ってさくらたちの方を見る。彼女たちは決めポーズの練習をしていた。
「まだやっているよ……」
すみれは思わずそう呟いてしまった。
放課後――。
生徒たちが一斉に帰る。
何かの力が彼らの影を奪っていく。
誰もいない校舎で生徒たちの影が動き出していたのだった――。
「うん、そう。私の属性は“ハート”。“太陽”でも“月”でもない新しい力。リディアさんの属性は“光”だった。杖とカードの属性が違うとカードが働かなくなっちゃうの。だから属性を私のものに変えたの」
「カードを自分の属性に変えるか……。あんさんすごい魔力を持っとるんやな……」
「そういえば、クロウさんの属性って“闇”なんだね……。リディアさんの“光”とは違う力……」
すみれはさくらの呪文を思い出していった。
「まあリディアの魔力の質は母親に似ていたんや……」
「あれ?」
すみれは首を傾げた。
「リディアさんのお母さんの真綾さんって魔力はなかった気が……。あってるよね?」
「あっているわ。真綾・リードには魔力はなかった。だけど“光”の神力はあったみたいだけど……」
美空が補足する。
「あんさんえらい詳しいな……」
ケルベロスが感心する。
「あれ? 言ってなかった? 私、リディア・リードの母親の血筋」
「何いいいいいっ!」
美空の言葉にケルベロスが驚く。
「最初に言っておくべきだったと思うよ、美空」
「全くだ」
小龍もうなずく。
「まあリディアは母親の血を強く引いたってことね。神力はなかったけど魔力にそれが現れたの」
「神力にも属性があるの?」
「属性というよりも“光”か“闇”かしかないからね……。つまり+の力を持っているか-の力を持っているかの違いだし……」
「+と-ね……。嫌なことに力を使えば-の力になるってこと?」
「そういうこと。何かを破壊したり人を殺したりすると-つまり“闇”の神力になるってことよ。神力使いは普通“光”と“闇”どちらの力も持って生まれるのだけど……。真綾さんは光の神力しかもっていなかったらしくて……」
美空がそこで言葉をきった。
「体が弱かったってことやな」
ケルベロスが言った。
「神力使いは光と闇の両方を持って生まれることで体を流れる力のバランスを保つんや。だけど片方しかもって生まれないと力のバランスが崩れるから体が弱くなるらしいんや。前に真綾が言っていたで」
「真綾さんが……。それでその力がリディアの属性に現れたってことね」
「そういうことやな。リディアの弟は父親の血を強く引いて属性は“闇”やったで。だけど魔力の強大さはリディアが引いていた……」
「なるほどな……。それで聞きたかったのはそれだけか?」
「それだけや!」
ケルベロスが頷いた。
「真綾も元々からだが弱かったけど、わざわざあの呪いを自分から受けなくてもいいでしょうに……」
「あの呪い?」
アップルティーアを思わず見た。
「何でもないわ」
そう言ってさくらたちの方を見る。彼女たちは決めポーズの練習をしていた。
「まだやっているよ……」
すみれは思わずそう呟いてしまった。
放課後――。
生徒たちが一斉に帰る。
何かの力が彼らの影を奪っていく。
誰もいない校舎で生徒たちの影が動き出していたのだった――。
