さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第九十一話 夏休みの宿題と動く本
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すみれが図書館で美空と智世と会おうと家を出た頃──。
小龍は家を出ようとしていた。
「小龍も図書館に行くの?」
「はい、叔母上。小狼のやつは先に図書館に行って読書感想文に取り掛かっています」
「まあ、あの子は日本に来て短いからね。漢字の使い方とか違うし、苦戦しているんじゃないかしら? もしよかったら手伝ってあげてね」
「ええ……。僕だって自信ないですよ……」
2年のアドバンテージがあるとはいえ、完璧とは言えない。漢字テストでは読みを間違えることもある。
「それでも小狼よりは読めるでしょ? ね?」
「……はい」
それもそうだと頷いた。
そこへ小龍の電話が鳴った。
紅花に断って電話に出る。
「はい、小龍です。って小琳 !? 珍しいな、お前が電話してくるなんて」
三つ子の末の弟だと悟ると小龍は広東語に言葉を切り替えた。
『ごめんよ。小龍も小狼も忙しいから電話しない方が良いかなと思ってたんだけど今回は緊急でさ……』
小琳の言葉に小龍は緊張する。いったい何を話す気なんだろう。
「何か李家で問題が起こったのか?」
『いや。特に問題は起こっていないよ。っていうかある意味問題になるのかな……。苺鈴のことなんだけど……』
「苺鈴がどうした?」
苺鈴は自称・小狼の婚約者だ。彼が大好きで小狼の日本行きが決まった時もついて来ようとしたほどだ。苺鈴の母親である叔母に却下されていたが。
『え、と。あの、ごめん! 小龍兄上!』
兄上とつけて謝ってくるのは珍しい。彼らは三つ子なので公式の場以外では兄と呼ぶことはない。なのにつけているので嫌な予感が膨らむ。
『苺鈴が日本に向かっている』
「は?」
小龍の頭が理解を拒んだ。
「なんて言った?」
『苺鈴が日本に行っちゃったんだよ。叔母上たちを説得して小狼の助けになるって飛び出していっちゃって……』
「はああああ!?」
小龍は叫んだ。
「止めなかったのか!?」
八つ当たりだと分かっているが、小琳に訊いてしまう。
『止めたよ。だけど無駄だったんだ。彼女はやると決めたらやるってわかっているだろう? だからそういう事だからもう一人同居人が増えるかもしれないんだ。と言う事でじゃ』
そう言って小琳は通話を切った。
「お、おい……」
止める間もなく切れた通話に顔が険しくなる。
「紅花叔母上……」
「話は聞いていたわ。お義姉さまが許可したんでしょう。じゃないと来れないし。じゃあ部屋の準備を偉に言いつけて……」
紅花はぶつぶつと呟き始めた。
「苺鈴……。どうしてこんなことを……」
小龍は深いため息をついた。
「ああ。小狼の今朝の占いはこのことかな……」
女と関わると良くないという小狼の占いの意味を小龍は悟った。
小龍は家を出ようとしていた。
「小龍も図書館に行くの?」
「はい、叔母上。小狼のやつは先に図書館に行って読書感想文に取り掛かっています」
「まあ、あの子は日本に来て短いからね。漢字の使い方とか違うし、苦戦しているんじゃないかしら? もしよかったら手伝ってあげてね」
「ええ……。僕だって自信ないですよ……」
2年のアドバンテージがあるとはいえ、完璧とは言えない。漢字テストでは読みを間違えることもある。
「それでも小狼よりは読めるでしょ? ね?」
「……はい」
それもそうだと頷いた。
そこへ小龍の電話が鳴った。
紅花に断って電話に出る。
「はい、小龍です。って
三つ子の末の弟だと悟ると小龍は広東語に言葉を切り替えた。
『ごめんよ。小龍も小狼も忙しいから電話しない方が良いかなと思ってたんだけど今回は緊急でさ……』
小琳の言葉に小龍は緊張する。いったい何を話す気なんだろう。
「何か李家で問題が起こったのか?」
『いや。特に問題は起こっていないよ。っていうかある意味問題になるのかな……。苺鈴のことなんだけど……』
「苺鈴がどうした?」
苺鈴は自称・小狼の婚約者だ。彼が大好きで小狼の日本行きが決まった時もついて来ようとしたほどだ。苺鈴の母親である叔母に却下されていたが。
『え、と。あの、ごめん! 小龍兄上!』
兄上とつけて謝ってくるのは珍しい。彼らは三つ子なので公式の場以外では兄と呼ぶことはない。なのにつけているので嫌な予感が膨らむ。
『苺鈴が日本に向かっている』
「は?」
小龍の頭が理解を拒んだ。
「なんて言った?」
『苺鈴が日本に行っちゃったんだよ。叔母上たちを説得して小狼の助けになるって飛び出していっちゃって……』
「はああああ!?」
小龍は叫んだ。
「止めなかったのか!?」
八つ当たりだと分かっているが、小琳に訊いてしまう。
『止めたよ。だけど無駄だったんだ。彼女はやると決めたらやるってわかっているだろう? だからそういう事だからもう一人同居人が増えるかもしれないんだ。と言う事でじゃ』
そう言って小琳は通話を切った。
「お、おい……」
止める間もなく切れた通話に顔が険しくなる。
「紅花叔母上……」
「話は聞いていたわ。お義姉さまが許可したんでしょう。じゃないと来れないし。じゃあ部屋の準備を偉に言いつけて……」
紅花はぶつぶつと呟き始めた。
「苺鈴……。どうしてこんなことを……」
小龍は深いため息をついた。
「ああ。小狼の今朝の占いはこのことかな……」
女と関わると良くないという小狼の占いの意味を小龍は悟った。
