さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第八十四話 繰り返す一日
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夜の友枝小学校──。
さくらたちは忍び込んだ。
「よし。忍び込んだみたいね……」
すみれは今回は少し遠くから見守っていた。
魔力が強大すぎて、接近を気づかれる可能性があったため、少し離れているのだ。
「すみれちゃん、素敵ですわ。今回は天使をモチーフですの!」
智世がうっとりと見つめてくる。
「あはははは」
すみれは白いふわふわした天使みたいなコスチュームを着ていた。背中のリボンが天使らしさを出している。
「髪型も似合うよ」
美空が褒めてくれる。
髪は美空の手で二つのお団子にしてあった。
「しかし大丈夫なの? 『時(タイム)』は気難しいカードだったはずよ。しかも上空から侵入なんて……」
すみれとおそろいの衣装を着たアップルティーアは不安そうだ。
「今のところその方法がいいと思うし……。大丈夫だよ……」
すみれはアップルティーアを励ます。
やがてさくらが上空から侵入したその時だった。
時間の流れが遅くなった。
(いったい何……!? しかもカードが熱い……!)
すみれは内心驚く。
カードをゆっくり取り出すと『時(タイム)』が光り輝いていた。
それからすぐにさくらが戻ってきた。
「すみれ!」
「さくら!」
上空から降り立ってすみれのもとに来る。
「さくら、大丈夫だった?」
「うん……。でも時間の流れが遅かった……」
さくらは不思議な感覚を思い出したのかぽつりと呟く。
「ケロちゃんこれって……」
彼女はケルベロスをみた。
「分かった。やつは『時(タイム)』や」
「『時(タイム)』?」
「やっぱり……」
すみれは呟いた。
「時のカードや。時間の流れを操れる……」
ケルベロスが説明した。
先程と同じ姿勢で知世がいたのだ。
「魔力のないもんには時間を操られてもわかれへん。『時(タイム)』のやつこの町でいっちゃんごつい時計を選んで一体化しよったな?」
ケルベロスはそう言った。
「え、で、でも美空は違和感を覚えてなかったよ? 彼女は魔力とは違う力を持っているでしょ?」
すみれはそこを疑問に思った。
「うん。それはそう。だけど魔力限定だから『神力』の美空は対象外だったわけ」
「へえ……」
すみれは感心した。
「ケルベロス。早く捕まえないと……」
「分かっておる。はよ行くで!」
さくらと共にケルベロスは上空へと舞い上がった。
「うまく行くかしら……」
「どうだろうな。12時までに間に合えばいいんだけど……」
すみれは呟いた。
はやくこんな一日が終わればいいと思った。
「そうね。一日一回しか使えないから間に合うといいわね」
「見ているだけってもどかしいよ……!」
すみれは何のためにここにいるんだろうと思った。
「何かあれば駆けつけられるでしょ? 見守るのも大事よ」
アップルティーアが頭をなでてくる。
「アップル……。ありがとう」
すみれはほほ笑んだ。
「お願い、間に合って……!」
すみれは願うが、そんな願いも虚しく時計塔の時間が早くなった。
「何あれ!?」
「時計塔の時間を早めているのよ!」
「そんなのあり!?」
すみれは叫んだ。
「反則じゃない!?」
その叫びと共に時計塔の鐘が鳴り響いた。
時間がまき戻る感覚がする。
(また笛のテストやるの──!?)
すみれは内心文句たれたのだった。
さくらたちは忍び込んだ。
「よし。忍び込んだみたいね……」
すみれは今回は少し遠くから見守っていた。
魔力が強大すぎて、接近を気づかれる可能性があったため、少し離れているのだ。
「すみれちゃん、素敵ですわ。今回は天使をモチーフですの!」
智世がうっとりと見つめてくる。
「あはははは」
すみれは白いふわふわした天使みたいなコスチュームを着ていた。背中のリボンが天使らしさを出している。
「髪型も似合うよ」
美空が褒めてくれる。
髪は美空の手で二つのお団子にしてあった。
「しかし大丈夫なの? 『時(タイム)』は気難しいカードだったはずよ。しかも上空から侵入なんて……」
すみれとおそろいの衣装を着たアップルティーアは不安そうだ。
「今のところその方法がいいと思うし……。大丈夫だよ……」
すみれはアップルティーアを励ます。
やがてさくらが上空から侵入したその時だった。
時間の流れが遅くなった。
(いったい何……!? しかもカードが熱い……!)
すみれは内心驚く。
カードをゆっくり取り出すと『時(タイム)』が光り輝いていた。
それからすぐにさくらが戻ってきた。
「すみれ!」
「さくら!」
上空から降り立ってすみれのもとに来る。
「さくら、大丈夫だった?」
「うん……。でも時間の流れが遅かった……」
さくらは不思議な感覚を思い出したのかぽつりと呟く。
「ケロちゃんこれって……」
彼女はケルベロスをみた。
「分かった。やつは『時(タイム)』や」
「『時(タイム)』?」
「やっぱり……」
すみれは呟いた。
「時のカードや。時間の流れを操れる……」
ケルベロスが説明した。
先程と同じ姿勢で知世がいたのだ。
「魔力のないもんには時間を操られてもわかれへん。『時(タイム)』のやつこの町でいっちゃんごつい時計を選んで一体化しよったな?」
ケルベロスはそう言った。
「え、で、でも美空は違和感を覚えてなかったよ? 彼女は魔力とは違う力を持っているでしょ?」
すみれはそこを疑問に思った。
「うん。それはそう。だけど魔力限定だから『神力』の美空は対象外だったわけ」
「へえ……」
すみれは感心した。
「ケルベロス。早く捕まえないと……」
「分かっておる。はよ行くで!」
さくらと共にケルベロスは上空へと舞い上がった。
「うまく行くかしら……」
「どうだろうな。12時までに間に合えばいいんだけど……」
すみれは呟いた。
はやくこんな一日が終わればいいと思った。
「そうね。一日一回しか使えないから間に合うといいわね」
「見ているだけってもどかしいよ……!」
すみれは何のためにここにいるんだろうと思った。
「何かあれば駆けつけられるでしょ? 見守るのも大事よ」
アップルティーアが頭をなでてくる。
「アップル……。ありがとう」
すみれはほほ笑んだ。
「お願い、間に合って……!」
すみれは願うが、そんな願いも虚しく時計塔の時間が早くなった。
「何あれ!?」
「時計塔の時間を早めているのよ!」
「そんなのあり!?」
すみれは叫んだ。
「反則じゃない!?」
その叫びと共に時計塔の鐘が鳴り響いた。
時間がまき戻る感覚がする。
(また笛のテストやるの──!?)
すみれは内心文句たれたのだった。