さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第八十四話 繰り返す一日
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「くすん、変な音出しちゃった……」
チアリーディングの休憩中にさくらは嘆いていた。
そばにはすみれ、あやめの姉妹だけでなく、知世、智世、実世の三つ子と美空がいた。
「他のところはとてもお上手でしたわ」
「知世ちゃんがリラックスするように言ってくれたからだよ」
「さすが知世ちゃん」
すみれは感心した。
「うん。知世ちゃんの演奏は素敵だったよ。同じ曲だとは思えなかったもの」
「うんうん。智世ちゃんも知世ちゃんもすごかったよね」
すみれは智世も知世もすごかったと言った。
「実世ちゃんだってすごかったんだから! あと一番すごかったのは美空だと思うの」
あやめが割り込んでくる。
「そうだね! 美空が一番すごかった」
「吹奏楽部だもの。音を外したら世話ないでしょ?」
美空は苦笑した。
「すみれもすごかったし、もう少し練習すればよかった……」
さくらはそれを聞いて嘆いた。
「あら」
知世が歩きながらリコーダーの練習をしている小狼に気づく。
「李小狼君、テスト終わったのに練習しているんだ?」
「今日のテスト上手くいかなかったからでしょうか? でも歩きながらは危ないですわね」
知世は心配そうだ。
「うん……。周りを見ないといけないよね……」
すみれも頷いた。
「李小龍はどうしたのよ? 止めていると思ったのに……」
美空があたりをきょろきょろ見回す。
「小狼、歩きながらは危ないって!」
慌てて小龍が駆けつけて止めようとするが、彼は無視をした。
「頑固なんだから……」
小龍は呆れたようにため息をついた。
「ねえ、李小狼君って香港から一人で来たのかな? 李小龍君はこっちにいたわけだし……」
さくらが気になったのか話しかけてきた。
「そう言えば李小龍君以外のご家族のことは話しませんわね」
知世は確かにと頷いた。
「私たちが知っているのは彼が三つ子の真ん中ってことと叔母さんがいるってことだけだものね……」
「一人で来たのだとしたらすごいことだと思いますわ」
あやめの言葉に実世が頷く。
「すみれはなにか知らない?」
さくらが訊いてきた。
「知ってはいるけど、本人のいないところで話すのもと思うから聞いた方が良いと思うよ」
すみれは明言を避けた。
いないところで話すのもどうかと思ったのだ。
「そっか。そうだね」
さくらがすみれの考えに理解を示したときだった。
「危ない!」
サッカーボールが暴走し、小狼の方に向かっていった。
「たあ!」
小龍はリコーダーを片手に蹴り返し、ゴールに叩き込んだ。
「すごい!」
「お見事ですわ!」
「あの距離から……」
「素晴らしいですわ!」
さくら、知世、あやめ、実世は感心する。
「李小狼君って小龍と同じく、運動神経良かったんだね……」
すみれは思わず呟く。
「まあそうだとは思っていたけど……」
美空はそうだと思っていたと言った。
「でもあのゴールはすごかったですわね」
智世が感心する。
あたりに拍手が響き渡っている。
「李小狼君、すごかったよ!」
「やるな! 李小狼!」
「サッカーやらないか!?」
山崎、澤田、藤原の三人の褒める声が聞こえた。
小狼は褒められてちょっと照れていた。
「まあ無事でよかったよ……」
小龍は怪我がないことにほっとしていたのだった。
チアリーディングの休憩中にさくらは嘆いていた。
そばにはすみれ、あやめの姉妹だけでなく、知世、智世、実世の三つ子と美空がいた。
「他のところはとてもお上手でしたわ」
「知世ちゃんがリラックスするように言ってくれたからだよ」
「さすが知世ちゃん」
すみれは感心した。
「うん。知世ちゃんの演奏は素敵だったよ。同じ曲だとは思えなかったもの」
「うんうん。智世ちゃんも知世ちゃんもすごかったよね」
すみれは智世も知世もすごかったと言った。
「実世ちゃんだってすごかったんだから! あと一番すごかったのは美空だと思うの」
あやめが割り込んでくる。
「そうだね! 美空が一番すごかった」
「吹奏楽部だもの。音を外したら世話ないでしょ?」
美空は苦笑した。
「すみれもすごかったし、もう少し練習すればよかった……」
さくらはそれを聞いて嘆いた。
「あら」
知世が歩きながらリコーダーの練習をしている小狼に気づく。
「李小狼君、テスト終わったのに練習しているんだ?」
「今日のテスト上手くいかなかったからでしょうか? でも歩きながらは危ないですわね」
知世は心配そうだ。
「うん……。周りを見ないといけないよね……」
すみれも頷いた。
「李小龍はどうしたのよ? 止めていると思ったのに……」
美空があたりをきょろきょろ見回す。
「小狼、歩きながらは危ないって!」
慌てて小龍が駆けつけて止めようとするが、彼は無視をした。
「頑固なんだから……」
小龍は呆れたようにため息をついた。
「ねえ、李小狼君って香港から一人で来たのかな? 李小龍君はこっちにいたわけだし……」
さくらが気になったのか話しかけてきた。
「そう言えば李小龍君以外のご家族のことは話しませんわね」
知世は確かにと頷いた。
「私たちが知っているのは彼が三つ子の真ん中ってことと叔母さんがいるってことだけだものね……」
「一人で来たのだとしたらすごいことだと思いますわ」
あやめの言葉に実世が頷く。
「すみれはなにか知らない?」
さくらが訊いてきた。
「知ってはいるけど、本人のいないところで話すのもと思うから聞いた方が良いと思うよ」
すみれは明言を避けた。
いないところで話すのもどうかと思ったのだ。
「そっか。そうだね」
さくらがすみれの考えに理解を示したときだった。
「危ない!」
サッカーボールが暴走し、小狼の方に向かっていった。
「たあ!」
小龍はリコーダーを片手に蹴り返し、ゴールに叩き込んだ。
「すごい!」
「お見事ですわ!」
「あの距離から……」
「素晴らしいですわ!」
さくら、知世、あやめ、実世は感心する。
「李小狼君って小龍と同じく、運動神経良かったんだね……」
すみれは思わず呟く。
「まあそうだとは思っていたけど……」
美空はそうだと思っていたと言った。
「でもあのゴールはすごかったですわね」
智世が感心する。
あたりに拍手が響き渡っている。
「李小狼君、すごかったよ!」
「やるな! 李小狼!」
「サッカーやらないか!?」
山崎、澤田、藤原の三人の褒める声が聞こえた。
小狼は褒められてちょっと照れていた。
「まあ無事でよかったよ……」
小龍は怪我がないことにほっとしていたのだった。