さくらの三つ子の姉です。髪の色以外は撫子さんに生き写しです。
第八十四話 繰り返す一日
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ここをこうして……」
すみれはリコーダーを手に指を動かしていた。
「すみれ、何をしているの?」
「明日、リコーダーのテストなの! だからちょっとした練習」
アップルティーアにすみれは答えた。
「へえ~。でも吹かないの?」
「お兄ちゃんとお姉ちゃん、明日テストだもの。迷惑はかけられないよ……」
だから指の動かし方だけ練習しているのだ。
「へえ……。しかしすみれのお兄ちゃんとお姉ちゃんも遅くまで頑張っているわね……」
「うん……。テストだからお兄ちゃんの部屋で四人で勉強中。さくらが夜食もっていくって言っていた……」
「こんな夜遅くに?」
「うん。恋する乙女はすごいから……」
すみれは頷いた。
雪兎のために頑張ろうとする妹を応援しているのだ。
「恋する乙女ねえ……。それよりももう10時よ。早く寝なさい」
「え? あ、本当だ。もう寝なきゃ」
10時ちょっとすぎと言う事に気づいてアップルティーアの言う通りだと思った。
「布団に入ったわね。電気消すわよ~」
アップルティーアが電気を消してくれる。
「ありがとう、おやすみ。アップル」
「おやすみ、すみれ」
二人はお休みと言い合って眠った。
すみれが次に目を覚ましたのは夜の12時近くだった。
ゴーン! ゴーン!
鐘の音が響く。
「何の音?」
「さくらたちの学校のチャイムじゃないか?」
桃矢と雪兎の声が聞こえる。
「こんな時間になるなんておかしいわね」
「しかしすごい音だね」
梅香と聖奈の声も聞こえる。
「こんな時間に響いたことってあった?」
目を覚ましたアップルティーアが訊いた。
「ううん。いつもは5時にしかならないはずだよ」
すみれは首を横に振った。
「壊れたんじゃないの?」
「まさか。今まで壊れたことないって聞いたよ」
アップルティーアの言葉を否定する。
友枝小学校創立からあると聞いているが、壊れたと言う話は聞いたことがない。
「じゃ、どうして……」
「分からない……」
すみれはどうしてこんな時間に鳴ったのか分からなかった。
「それに……なんだか嫌な予感がする……」
先程から胸がざわざわとしていた。
それが何でなのか分からなかった。
「すみれ……。あなたの勘は正しいかもしれない。私もざわざわとする……」
アップルティーアは難しい顔をしていた。
「ま、考えても仕方ない。明日も早いし、寝ましょう」
「うん、そうだね……」
アップルティーアの言葉に頷くとすぐに布団に入った。
そのせいかすみれのもつすみれカードの一枚がぼんやりと主張するように光っていることに気づかなかった。
そのカードの名前は『時(タイム)』。
何かを伝えようとしていた。
すみれはリコーダーを手に指を動かしていた。
「すみれ、何をしているの?」
「明日、リコーダーのテストなの! だからちょっとした練習」
アップルティーアにすみれは答えた。
「へえ~。でも吹かないの?」
「お兄ちゃんとお姉ちゃん、明日テストだもの。迷惑はかけられないよ……」
だから指の動かし方だけ練習しているのだ。
「へえ……。しかしすみれのお兄ちゃんとお姉ちゃんも遅くまで頑張っているわね……」
「うん……。テストだからお兄ちゃんの部屋で四人で勉強中。さくらが夜食もっていくって言っていた……」
「こんな夜遅くに?」
「うん。恋する乙女はすごいから……」
すみれは頷いた。
雪兎のために頑張ろうとする妹を応援しているのだ。
「恋する乙女ねえ……。それよりももう10時よ。早く寝なさい」
「え? あ、本当だ。もう寝なきゃ」
10時ちょっとすぎと言う事に気づいてアップルティーアの言う通りだと思った。
「布団に入ったわね。電気消すわよ~」
アップルティーアが電気を消してくれる。
「ありがとう、おやすみ。アップル」
「おやすみ、すみれ」
二人はお休みと言い合って眠った。
すみれが次に目を覚ましたのは夜の12時近くだった。
ゴーン! ゴーン!
鐘の音が響く。
「何の音?」
「さくらたちの学校のチャイムじゃないか?」
桃矢と雪兎の声が聞こえる。
「こんな時間になるなんておかしいわね」
「しかしすごい音だね」
梅香と聖奈の声も聞こえる。
「こんな時間に響いたことってあった?」
目を覚ましたアップルティーアが訊いた。
「ううん。いつもは5時にしかならないはずだよ」
すみれは首を横に振った。
「壊れたんじゃないの?」
「まさか。今まで壊れたことないって聞いたよ」
アップルティーアの言葉を否定する。
友枝小学校創立からあると聞いているが、壊れたと言う話は聞いたことがない。
「じゃ、どうして……」
「分からない……」
すみれはどうしてこんな時間に鳴ったのか分からなかった。
「それに……なんだか嫌な予感がする……」
先程から胸がざわざわとしていた。
それが何でなのか分からなかった。
「すみれ……。あなたの勘は正しいかもしれない。私もざわざわとする……」
アップルティーアは難しい顔をしていた。
「ま、考えても仕方ない。明日も早いし、寝ましょう」
「うん、そうだね……」
アップルティーアの言葉に頷くとすぐに布団に入った。
そのせいかすみれのもつすみれカードの一枚がぼんやりと主張するように光っていることに気づかなかった。
そのカードの名前は『時(タイム)』。
何かを伝えようとしていた。