第百二十五話 パニックな自転車
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藤隆が出かける音が聞こえた。
「こんな時間に仕事なんてご苦労様ね。お父さん」
窓から出かけるのを見たアップルティーアが呟く。
「お待たせ~。アップル、プリンだよ」
すみれが部屋に入ってきた。
「プリン!」
アップルティーアはすみれめがけて飛んできた。
「はい」
「わ~い! プリン! プリン~」
楽しそうにアップルティーアはプリンを食べ始めた。
それを横目にすみれは引き出しからすみれカードの入っている本を取り出した。
本を開けると53枚のカードがすみれの周りをぐるぐると回り始める。
「カードへの魔力共有はうまくいっているみたいね」
アップルティーアがそれを見て呟く。
「うん。聖奈さんも最近調子よさそうだし……。よかった」
すみれは微笑むと右手をカードに向かって差し出した。
その手の中にカードたちはおさまっていく。
「よしっ」
すみれは満足そうに微笑んだ。
「そういえば気になったことがあるんだけど」
「なあに?」
スプーンを加えながらアップルティーアが首を傾げる。
「魔力供給がうまくいかなかった場合って……」
すみれの言葉はそこで止まった。
「……! これ!」
「分かっている。隣の部屋ね」
アップルティーアが厳しい顔で隣を見る。
「隣の部屋……。さくら!」
すみれはさくらが魔法を使ったのを感知したのだ。
「さくら!」
何か起きたのではないかとさくらの部屋に飛び込むとさくらが魔法陣でカードを変えようとしていた。
「何をしているの!?」
「全部カードに帰るの」
「はい!?」
言っていることが分からなくて固まるしかなかった。
そのすきにさくらは次から次へとクロウカードをさくらカードに変えていく。
「……『駆(ダッシュ)』!」
ぎりぎりになりながらも最後のカードをさくらは変えた。
「ほええええええ」
さくらはベッドに倒れこんだ。
「さくら!」
すみれは慌てて彼女に駆け寄った。
「さくら! なんちゅう無茶をするんや! さくらの少ない魔力でいっぺんに変えたら倒れてしまうんは当たり前やないか!」
ケルベロスが叱る。
「もう! 無茶して~」
「似たもの姉妹……」
ぼそりとアップルティーアが呟いた。
すみれも無茶をしたのを覚えているのだ。
そんな四人の周りを変えられたさくらカードが動き回る。
「よかった。みんな元気になって」
さくらはにっこりと笑った。
「! さくら……!」
ケルベロスが何かに気づいた。
「え?」
「あのカード……」
さくらとすみれもケルベロスが示す方を見た。
「あの子……『駆(ダッシュ)』……」
「なんか様子が変ね……」
アップルティーアが呟いた時だった。
『駆(ダッシュ)』のカードが発動した。
発動した『駆(ダッシュ)』はさくらの机の上でおびえて歯をむき出しにして唸った。
「どうなっているの?」
「魔法が暴走したんや」
「え⁉」
さくらがケルベロスの言葉に驚く。
おびえていた『駆(ダッシュ)』は何かに気づくと外に出た。
そして目当ての自転車に飛び移った。
「さくら、あれ!」
すみれが窓の外を示す。
窓の外では『駆(ダッシュ)』が乗り移った自転車が一人で暴走し始めた。
「ほえええええ!」
さくらは混乱していた。
「しっかりして。追わなきゃ」
「うん!」
姉妹は急いで玄関に向かいローラースケートを取り出した。
そして急いで履くと『駆(ダッシュ)』を追って飛び出していった。
「こんな時間に仕事なんてご苦労様ね。お父さん」
窓から出かけるのを見たアップルティーアが呟く。
「お待たせ~。アップル、プリンだよ」
すみれが部屋に入ってきた。
「プリン!」
アップルティーアはすみれめがけて飛んできた。
「はい」
「わ~い! プリン! プリン~」
楽しそうにアップルティーアはプリンを食べ始めた。
それを横目にすみれは引き出しからすみれカードの入っている本を取り出した。
本を開けると53枚のカードがすみれの周りをぐるぐると回り始める。
「カードへの魔力共有はうまくいっているみたいね」
アップルティーアがそれを見て呟く。
「うん。聖奈さんも最近調子よさそうだし……。よかった」
すみれは微笑むと右手をカードに向かって差し出した。
その手の中にカードたちはおさまっていく。
「よしっ」
すみれは満足そうに微笑んだ。
「そういえば気になったことがあるんだけど」
「なあに?」
スプーンを加えながらアップルティーアが首を傾げる。
「魔力供給がうまくいかなかった場合って……」
すみれの言葉はそこで止まった。
「……! これ!」
「分かっている。隣の部屋ね」
アップルティーアが厳しい顔で隣を見る。
「隣の部屋……。さくら!」
すみれはさくらが魔法を使ったのを感知したのだ。
「さくら!」
何か起きたのではないかとさくらの部屋に飛び込むとさくらが魔法陣でカードを変えようとしていた。
「何をしているの!?」
「全部カードに帰るの」
「はい!?」
言っていることが分からなくて固まるしかなかった。
そのすきにさくらは次から次へとクロウカードをさくらカードに変えていく。
「……『駆(ダッシュ)』!」
ぎりぎりになりながらも最後のカードをさくらは変えた。
「ほええええええ」
さくらはベッドに倒れこんだ。
「さくら!」
すみれは慌てて彼女に駆け寄った。
「さくら! なんちゅう無茶をするんや! さくらの少ない魔力でいっぺんに変えたら倒れてしまうんは当たり前やないか!」
ケルベロスが叱る。
「もう! 無茶して~」
「似たもの姉妹……」
ぼそりとアップルティーアが呟いた。
すみれも無茶をしたのを覚えているのだ。
そんな四人の周りを変えられたさくらカードが動き回る。
「よかった。みんな元気になって」
さくらはにっこりと笑った。
「! さくら……!」
ケルベロスが何かに気づいた。
「え?」
「あのカード……」
さくらとすみれもケルベロスが示す方を見た。
「あの子……『駆(ダッシュ)』……」
「なんか様子が変ね……」
アップルティーアが呟いた時だった。
『駆(ダッシュ)』のカードが発動した。
発動した『駆(ダッシュ)』はさくらの机の上でおびえて歯をむき出しにして唸った。
「どうなっているの?」
「魔法が暴走したんや」
「え⁉」
さくらがケルベロスの言葉に驚く。
おびえていた『駆(ダッシュ)』は何かに気づくと外に出た。
そして目当ての自転車に飛び移った。
「さくら、あれ!」
すみれが窓の外を示す。
窓の外では『駆(ダッシュ)』が乗り移った自転車が一人で暴走し始めた。
「ほえええええ!」
さくらは混乱していた。
「しっかりして。追わなきゃ」
「うん!」
姉妹は急いで玄関に向かいローラースケートを取り出した。
そして急いで履くと『駆(ダッシュ)』を追って飛び出していった。
