第百二十四話 ペンギン大王と魔法陣
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「だめだった……」
小狼が肩を落として戻ってきた。
手がひりひりと痛んでいる。
「並の魔法だと破れないようにやっているみたいだ……。小狼大丈夫? 手は痛くないか?」
「大丈夫だ」
そういうも少し痛そうな顔を小狼はした。
「私が治してあげる。『癒(ヒール)』」
すみれが治療をする。
すこしでも癒してあげたかったのだ。
その一瞬後、穴の中に魔力が満ちて力の気配が消えた感じがした。
「気配が消えた……!」
「さくらがやったのね……!」
まっさきに小狼とすみれが駆け寄る。
小狼は勢い余って穴の中に落ちそうになっていた。
「ほええええええ!」
目を回しながらさくらが現れた。
「さくら!」
「さくらちゃん!」
「さくら、無事だったのね!」
「よかったですわ」
「よかった」
「木之本さん、よく無事で……」
みんなほっとした。
「大丈夫か!?」
「う、うん……」
小狼の心配に素直にさくらが頷く。
「……よかった」
小狼がほっとする。
「ありがとう、心配してくれて」
「…えっ」
さくらの微笑みに小狼が真っ赤になる。
「いったい何があったんや!?」
ケルベロスが穴の中で何があったのか訊いた。
「羊さんでいっぱいになっちゃって……」
「羊さん?」
「うん、ぬいぐるみの」
「またぬいぐるみか」
小狼が呟いた。
「前回といい今回といいぬいぐるみに縁があるわね……」
美空が呟く。
「ええ。本当に」
智世が頷く。
「中はどうやった?」
「……やっぱりクロウさんの気配がしたよ」
「…………」
それを聞いてケルベロスは黙り込んでしまった。
「ケルベロス……」
アップルティーアはそっとケルベロスに手をやった。
「でも……この穴どうしましょう?」
「大騒ぎになりますわね」
知世と智世は困ったように言った。
「ふさがなきゃ。ペンギン大王も元に戻さないと」
「だね……」
すみれはちらりとさくらを見た。
彼女には戻し方が分かっていたが、さくらが恥ずかしがると思って言えなかったのだ。
「ペンギン大王の移動といえば『力(パワー)』ですわね!」
にこやかに知世が言った。
「と、知世ちゃん……」
「ちょ、直球すぎ……」
すみれと美空はぎょっとした。
「あ~。あれか……。あれなら確かに」
アップルティーアはあっけらかんとしていた。
「はう~」
さくらはしくしくと泣いた。
「では! 新カード変更用決めポーズを!」
知世がカメラを構える。
「リ、李君たち、ケロちゃん。あっち向いてて!」
真っ赤になってさくらがお願いする。
「え?」
「なんでや?」
きょとんとする小狼とケルベロス。
「……分かった」
事情を察して小龍は素直に後ろを向く。
「いいから!」
「ほら、二人とも!」
小龍は二人をせかす。
納得がいかないものの後ろを向いた二人。
それを確認するとさくらは魔法を発動させた。
「すばらしいですわ~」
知世が感動する。
『力(パワー)』の力でさくらはペンギン大王を移動させる。
(女の子としてはこの光景は見られたくないよね……)
すみれだって嫌だ。
「ふう~」
無事に元の場所に戻るとさくらはため息をついた。
「だめ……。眠い……」
さくらがよろりとへたり込む。
「さくらちゃん!」
「さくら!」
「しっかりして!」
「さくらちゃん! 大丈夫ですか!」
「さくら!」
知世や美空の声に小狼、小龍、ケルベロスが振り向く。
「しっかりしろ!」
「さくら!」
懸命に起こそうとする。
そんなさくらたちをエリオルは木の上から見つめていた。
「楽しそうですね。エリオル」
「ああ。楽しいよ」
にこやかにエリオルは言った。
「これからもっと楽しくなりそうだ」
そうエリオルは言ったのだった。
小狼が肩を落として戻ってきた。
手がひりひりと痛んでいる。
「並の魔法だと破れないようにやっているみたいだ……。小狼大丈夫? 手は痛くないか?」
「大丈夫だ」
そういうも少し痛そうな顔を小狼はした。
「私が治してあげる。『癒(ヒール)』」
すみれが治療をする。
すこしでも癒してあげたかったのだ。
その一瞬後、穴の中に魔力が満ちて力の気配が消えた感じがした。
「気配が消えた……!」
「さくらがやったのね……!」
まっさきに小狼とすみれが駆け寄る。
小狼は勢い余って穴の中に落ちそうになっていた。
「ほええええええ!」
目を回しながらさくらが現れた。
「さくら!」
「さくらちゃん!」
「さくら、無事だったのね!」
「よかったですわ」
「よかった」
「木之本さん、よく無事で……」
みんなほっとした。
「大丈夫か!?」
「う、うん……」
小狼の心配に素直にさくらが頷く。
「……よかった」
小狼がほっとする。
「ありがとう、心配してくれて」
「…えっ」
さくらの微笑みに小狼が真っ赤になる。
「いったい何があったんや!?」
ケルベロスが穴の中で何があったのか訊いた。
「羊さんでいっぱいになっちゃって……」
「羊さん?」
「うん、ぬいぐるみの」
「またぬいぐるみか」
小狼が呟いた。
「前回といい今回といいぬいぐるみに縁があるわね……」
美空が呟く。
「ええ。本当に」
智世が頷く。
「中はどうやった?」
「……やっぱりクロウさんの気配がしたよ」
「…………」
それを聞いてケルベロスは黙り込んでしまった。
「ケルベロス……」
アップルティーアはそっとケルベロスに手をやった。
「でも……この穴どうしましょう?」
「大騒ぎになりますわね」
知世と智世は困ったように言った。
「ふさがなきゃ。ペンギン大王も元に戻さないと」
「だね……」
すみれはちらりとさくらを見た。
彼女には戻し方が分かっていたが、さくらが恥ずかしがると思って言えなかったのだ。
「ペンギン大王の移動といえば『力(パワー)』ですわね!」
にこやかに知世が言った。
「と、知世ちゃん……」
「ちょ、直球すぎ……」
すみれと美空はぎょっとした。
「あ~。あれか……。あれなら確かに」
アップルティーアはあっけらかんとしていた。
「はう~」
さくらはしくしくと泣いた。
「では! 新カード変更用決めポーズを!」
知世がカメラを構える。
「リ、李君たち、ケロちゃん。あっち向いてて!」
真っ赤になってさくらがお願いする。
「え?」
「なんでや?」
きょとんとする小狼とケルベロス。
「……分かった」
事情を察して小龍は素直に後ろを向く。
「いいから!」
「ほら、二人とも!」
小龍は二人をせかす。
納得がいかないものの後ろを向いた二人。
それを確認するとさくらは魔法を発動させた。
「すばらしいですわ~」
知世が感動する。
『力(パワー)』の力でさくらはペンギン大王を移動させる。
(女の子としてはこの光景は見られたくないよね……)
すみれだって嫌だ。
「ふう~」
無事に元の場所に戻るとさくらはため息をついた。
「だめ……。眠い……」
さくらがよろりとへたり込む。
「さくらちゃん!」
「さくら!」
「しっかりして!」
「さくらちゃん! 大丈夫ですか!」
「さくら!」
知世や美空の声に小狼、小龍、ケルベロスが振り向く。
「しっかりしろ!」
「さくら!」
懸命に起こそうとする。
そんなさくらたちをエリオルは木の上から見つめていた。
「楽しそうですね。エリオル」
「ああ。楽しいよ」
にこやかにエリオルは言った。
「これからもっと楽しくなりそうだ」
そうエリオルは言ったのだった。
