第百二十二話 見えない糸再び
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赤い椅子の上に中華と洋装を合体させた服を着た少年が座っている。太陽を中心にした魔法陣が少年を中心にして展開されている。
その魔法陣はクロウカードを使っていた時に使われていたものだった。
「糸はこういうことにも使えるんですよ。さくらさん、すみれさん」
指に切れた糸を巻いた少年が呟く。
エリオルだ。
「術が破られましたか」
エリオルが声の主を見ると猫に似た生き物がいた。
「ああ」
少しの空白を経てエリオルが頷いた。
「さすがですね。クロウカードの新しい持ち主は。それとなぜリディアの後継者を巻き込んだんです?」
「ちょっと邪魔されないようにね……」
「娘」があとで何というか分からなかったが、邪魔をされないように巻き込むしかなかった。おかげで自分の目的は達成できた。
「そうですか」
しばらく沈黙があたりを満たした。
「その本は面白いか、スピネル」
エリオルが訊いた。
「ええ。これは昔あなたが書いた本ですから」
「昔、ね」
エリオルが意味深に言った。
「でもどうして日本に来たの?」
女性の声がする。
秋月奈久留だった。
「ここは退屈か?」
「ううん。とんでもない。すごく面白いわ。特に…学校は」
人差し指を唇に当てて言った。
「いいもの見つけたし……」
「手の早いあなたがよくつまみ食いせずに我慢していますね。驚きです」
皮肉をスピネルが言った。
「ちょっと面倒な子がそばにいるのよ。それに……我慢した方がごちそうがさらに美味しくなるっていうじゃない」
ブレザーを奈久留は脱ぎ始める。
「しかしあなたは男子の制服を着るべきなのでは?」
しばらくそれを眺めた後スピネルが突っ込んだ。
「別にいいじゃない。女の子の制服の方がかわいいじゃない」
そこで一回転する。
「それに私、人間じゃないし。性別なんて関係ないでしょ?」
奈久留は自分は人間ではないと言っていた。
「闇の力を秘めし鍵よ。真の姿を我の前に示せ。契約の元、エリオルが命じる。封印解除(レリーズ)」
太陽の鍵が彼の背丈をはるかに超える杖になった。
その後、杖から紫の風が巻き起こり、スピネルと奈久留を包んだ。
「真の姿に戻れ、スピネル・サン、ルビー・ムーン」
完全に風が二人を包んだ。
包み終わった後、姿を現したのは黒い蝶の羽を持つ黒豹に似た姿をした獣と赤い髪を持ち、同じく黒い蝶の羽をもつ女性だった。
「我らを作りしものエリオル。前世の名はクロウ・リード」
スピネルが言った。
「ここに来た目的は何」
ルビーの質問にエリオルは瞳を閉じた。
「楽しいことが起こりそうなんだ」
エリオルを中心に何かが起きようとしていた。
その魔法陣はクロウカードを使っていた時に使われていたものだった。
「糸はこういうことにも使えるんですよ。さくらさん、すみれさん」
指に切れた糸を巻いた少年が呟く。
エリオルだ。
「術が破られましたか」
エリオルが声の主を見ると猫に似た生き物がいた。
「ああ」
少しの空白を経てエリオルが頷いた。
「さすがですね。クロウカードの新しい持ち主は。それとなぜリディアの後継者を巻き込んだんです?」
「ちょっと邪魔されないようにね……」
「娘」があとで何というか分からなかったが、邪魔をされないように巻き込むしかなかった。おかげで自分の目的は達成できた。
「そうですか」
しばらく沈黙があたりを満たした。
「その本は面白いか、スピネル」
エリオルが訊いた。
「ええ。これは昔あなたが書いた本ですから」
「昔、ね」
エリオルが意味深に言った。
「でもどうして日本に来たの?」
女性の声がする。
秋月奈久留だった。
「ここは退屈か?」
「ううん。とんでもない。すごく面白いわ。特に…学校は」
人差し指を唇に当てて言った。
「いいもの見つけたし……」
「手の早いあなたがよくつまみ食いせずに我慢していますね。驚きです」
皮肉をスピネルが言った。
「ちょっと面倒な子がそばにいるのよ。それに……我慢した方がごちそうがさらに美味しくなるっていうじゃない」
ブレザーを奈久留は脱ぎ始める。
「しかしあなたは男子の制服を着るべきなのでは?」
しばらくそれを眺めた後スピネルが突っ込んだ。
「別にいいじゃない。女の子の制服の方がかわいいじゃない」
そこで一回転する。
「それに私、人間じゃないし。性別なんて関係ないでしょ?」
奈久留は自分は人間ではないと言っていた。
「闇の力を秘めし鍵よ。真の姿を我の前に示せ。契約の元、エリオルが命じる。封印解除(レリーズ)」
太陽の鍵が彼の背丈をはるかに超える杖になった。
その後、杖から紫の風が巻き起こり、スピネルと奈久留を包んだ。
「真の姿に戻れ、スピネル・サン、ルビー・ムーン」
完全に風が二人を包んだ。
包み終わった後、姿を現したのは黒い蝶の羽を持つ黒豹に似た姿をした獣と赤い髪を持ち、同じく黒い蝶の羽をもつ女性だった。
「我らを作りしものエリオル。前世の名はクロウ・リード」
スピネルが言った。
「ここに来た目的は何」
ルビーの質問にエリオルは瞳を閉じた。
「楽しいことが起こりそうなんだ」
エリオルを中心に何かが起きようとしていた。
