第百十九話 再びの不思議な転校生
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友枝公園──。
引きつった顔でさくらとすみれがいた。
さくらはオレンジと水色のコスチューム、すみれは黄色と緑のコスチュームを着ている。
防水仕様で強い雨でも濡れない。
「どうしてこうなっちゃうの……」
「うん……。わざわざ着せなくても……」
知世と智世に訊く。
「不思議な雨が友枝町に! これはもうカードキャプターの出番でしょう!」
くるくる回りながら知世が言った。
「すみれちゃんに衣装を着せるチャンスは逃しませんわ!」
智世もくるくる回って言う。
二人は呆れるしかない。
「そうなるって分かっていたでしょうに……」
美空が額に手を当てて呟く。
「ほえ? ケロちゃん?」
そんな中、さきほどから厳しい顔をしているケルベロスにさくらは話しかける。
「きいつけやさくら。かなり強い力の気配を感じる」
「そうそう。なんだか妙な懐かしい気配をね」
アップルティーアは頷いた。
「でもクロウカードは全部集めたのに……」
さくらは事実を指摘した。
「ああ」
「ええ」
二人は頷く。
そこから少し離れた繁みである少年が鈴を持って鳴らす。
リーン!
「!? また!」
「鈴の音!?」
すみれとアップルティーアが顔を上げる。
「何や。この音」
「きれいだけどなんだか……」
さくらとケルベロスにも聞こえたようだ。
「見て! 空が!」
アップルティーアが空を指す。
空が渦を巻いているのが見える。
やがて一つの渦となってこっちに向かってくる。
すみれたちはそれを避けた。
「ケロちゃん、知世ちゃんを!」
「アップル! 美空と智世ちゃんをお願い!」
「よっしゃ!」
「分かった!」
二人は頷いた。
そしてそれぞれ真の姿になった。
ケルベロスは獅子に似た黄金の瞳の獣にアップルティーアは黄金の瞳の女神のような美しい女性に。
「さくら!」
「すみれ!」
「分かってる! ハートの力を秘めし鍵よ! 真の姿を我の前に示せ! 契約の元、すみれが命じる! 封印解除(レリーズ)!」
すみれは鍵を杖に変えた。
「『盾(シールド)』!」
見事水の攻撃を防ぎ切った。
「さくら」
「分かっているけど……。ほええええ!」
さくらは逃げてペンギン大王を滑り降りて悲鳴を上げる。
「さくら、何遊んどんねん! 魔法や!」
ケルベロスが叱る。
「う、うん……」
ちょっと恥ずかしながら頷く。
そして星の鍵 を取り出して叫ぶ。
「闇の力を秘めし鍵よ! 真の姿を我の前に示せ! 契約の元、さくらが命じる! 封印解除(レリーズ)!」
さくらの呪文で鍵は杖にならなかった。
「え!? 杖にならないの!?」
すみれは驚く。
「封印解除(レリーズ)!」
さくらは目をまたたくともう一度唱える。
しかし鍵は杖にならない。
「封印解除(レリーズ)! 封印解除(レリーズ)!封印解除(レリーズ)! 封印解除(レリーズ)!」
ますます動揺して何度も唱える。
ケルベロスは目をきょとんとした顔をする。
「どういうこと? こうなったらすみれ!」
「う、うん……。『火(ファイアー)』!」
すみれは『火(ファイアー)』のカードを使った。
『火(ファイアー)』のカードは発動した。
そして水に向かって行こうとした。
リ、リーン!
鈴の音がして『火(ファイアー)』は水に飲み込まれていった。
すみれの手元にはカードになった『火(ファイアー)』のカードだけ。
「どうして……」
すみれは呆然とそのカードを見つめた。
「すみれ! さくら! 危ない!」
「危ないですわ!」
「危ない!」
そんな二人に水が迫ってきた。
ケルベロスとアップルティーアが二人を抱えて危ないところで救出した。
「すみれ、大丈夫?」
「大丈夫か?」
それぞれの主に無事を訊く。
「ケロちゃん……」
「アップル……。『火(ファイアー)』のカードが……」
それぞれ困ったように一人と一匹を見つめる。
(この気配……そんなはずない……)
(まさか……ありえない……けどすみれのカードを無効化できるのは……)
ケルベロスとアップルティーアがそんなことを考える。
「さくらちゃん!」
「すみれちゃん!」
「すみれ! さくら!」
美空たちが駆け寄ってくる。
「お怪我はありませんか?」
「お怪我はないですか?」
「二人とも大丈夫!?」
「「うん……」」
二人は頷いた。
「さくら。明日さくらんち雪うさぎ呼んどいてくれ」
「すみれ。聖奈に連絡」
「分かった」
すみれは事情を把握して頷いた。
「雪兎さん……?」
「どうして月城さんを……?」
一方さくらは事情を呑み込めない様だった。
「わいが用があるのはユエの方や」
「ユエさん……」
「確かめたいことがあるんや。なんで鍵が杖に変わらないのか。それと……」
ケルベロスは渦を巻く空を見つめた。
「この気配……」
ケルベロスが呟く。
「ええ……。あとアリアにも連絡……」
「うん……。でもなんで……」
すみれはじっと『火(ファイアー)』のカードを見つめたのだった。
引きつった顔でさくらとすみれがいた。
さくらはオレンジと水色のコスチューム、すみれは黄色と緑のコスチュームを着ている。
防水仕様で強い雨でも濡れない。
「どうしてこうなっちゃうの……」
「うん……。わざわざ着せなくても……」
知世と智世に訊く。
「不思議な雨が友枝町に! これはもうカードキャプターの出番でしょう!」
くるくる回りながら知世が言った。
「すみれちゃんに衣装を着せるチャンスは逃しませんわ!」
智世もくるくる回って言う。
二人は呆れるしかない。
「そうなるって分かっていたでしょうに……」
美空が額に手を当てて呟く。
「ほえ? ケロちゃん?」
そんな中、さきほどから厳しい顔をしているケルベロスにさくらは話しかける。
「きいつけやさくら。かなり強い力の気配を感じる」
「そうそう。なんだか妙な懐かしい気配をね」
アップルティーアは頷いた。
「でもクロウカードは全部集めたのに……」
さくらは事実を指摘した。
「ああ」
「ええ」
二人は頷く。
そこから少し離れた繁みである少年が鈴を持って鳴らす。
リーン!
「!? また!」
「鈴の音!?」
すみれとアップルティーアが顔を上げる。
「何や。この音」
「きれいだけどなんだか……」
さくらとケルベロスにも聞こえたようだ。
「見て! 空が!」
アップルティーアが空を指す。
空が渦を巻いているのが見える。
やがて一つの渦となってこっちに向かってくる。
すみれたちはそれを避けた。
「ケロちゃん、知世ちゃんを!」
「アップル! 美空と智世ちゃんをお願い!」
「よっしゃ!」
「分かった!」
二人は頷いた。
そしてそれぞれ真の姿になった。
ケルベロスは獅子に似た黄金の瞳の獣にアップルティーアは黄金の瞳の女神のような美しい女性に。
「さくら!」
「すみれ!」
「分かってる! ハートの力を秘めし鍵よ! 真の姿を我の前に示せ! 契約の元、すみれが命じる! 封印解除(レリーズ)!」
すみれは鍵を杖に変えた。
「『盾(シールド)』!」
見事水の攻撃を防ぎ切った。
「さくら」
「分かっているけど……。ほええええ!」
さくらは逃げてペンギン大王を滑り降りて悲鳴を上げる。
「さくら、何遊んどんねん! 魔法や!」
ケルベロスが叱る。
「う、うん……」
ちょっと恥ずかしながら頷く。
そして
「闇の力を秘めし鍵よ! 真の姿を我の前に示せ! 契約の元、さくらが命じる! 封印解除(レリーズ)!」
さくらの呪文で鍵は杖にならなかった。
「え!? 杖にならないの!?」
すみれは驚く。
「封印解除(レリーズ)!」
さくらは目をまたたくともう一度唱える。
しかし鍵は杖にならない。
「封印解除(レリーズ)! 封印解除(レリーズ)!封印解除(レリーズ)! 封印解除(レリーズ)!」
ますます動揺して何度も唱える。
ケルベロスは目をきょとんとした顔をする。
「どういうこと? こうなったらすみれ!」
「う、うん……。『火(ファイアー)』!」
すみれは『火(ファイアー)』のカードを使った。
『火(ファイアー)』のカードは発動した。
そして水に向かって行こうとした。
リ、リーン!
鈴の音がして『火(ファイアー)』は水に飲み込まれていった。
すみれの手元にはカードになった『火(ファイアー)』のカードだけ。
「どうして……」
すみれは呆然とそのカードを見つめた。
「すみれ! さくら! 危ない!」
「危ないですわ!」
「危ない!」
そんな二人に水が迫ってきた。
ケルベロスとアップルティーアが二人を抱えて危ないところで救出した。
「すみれ、大丈夫?」
「大丈夫か?」
それぞれの主に無事を訊く。
「ケロちゃん……」
「アップル……。『火(ファイアー)』のカードが……」
それぞれ困ったように一人と一匹を見つめる。
(この気配……そんなはずない……)
(まさか……ありえない……けどすみれのカードを無効化できるのは……)
ケルベロスとアップルティーアがそんなことを考える。
「さくらちゃん!」
「すみれちゃん!」
「すみれ! さくら!」
美空たちが駆け寄ってくる。
「お怪我はありませんか?」
「お怪我はないですか?」
「二人とも大丈夫!?」
「「うん……」」
二人は頷いた。
「さくら。明日さくらんち雪うさぎ呼んどいてくれ」
「すみれ。聖奈に連絡」
「分かった」
すみれは事情を把握して頷いた。
「雪兎さん……?」
「どうして月城さんを……?」
一方さくらは事情を呑み込めない様だった。
「わいが用があるのはユエの方や」
「ユエさん……」
「確かめたいことがあるんや。なんで鍵が杖に変わらないのか。それと……」
ケルベロスは渦を巻く空を見つめた。
「この気配……」
ケルベロスが呟く。
「ええ……。あとアリアにも連絡……」
「うん……。でもなんで……」
すみれはじっと『火(ファイアー)』のカードを見つめたのだった。
