1.見失った一番星
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リリナは誰かが呼んでいる気がした。
(誰?)
心の中で訊き返すも当然返事はない。
昔から聞こえていた声だが、E‐1077に来てからますますひどくなってきていた。
それだけでなく、どことなく懐かしい声も併せて聞える。
(いったい誰なの……?)
不安になるも誰かに話したことはない。
話せばすぐにコールが来るし、マザー・イライザに記憶を消去されるからだ。
(それは嫌……)
リリナはこれ以上、記憶を消去されたくなかった。
アタラクシアにいた思い出は奪われなかったけれど、それに付随する細かい思い出はいくつか消去される。
(機械が記憶を消去するだなんておかしいわ)
「問題児」とされながらも優秀なリリナはそれを口にしたことはない。体制への反逆ととらえられるからだ。
(それに……私の居場所はここじゃない気がする……)
半年近くここにいるが、その思いは徐々に強まってきている。
「リリナ」
物思いに沈んでいたリリナをのぞき込む影があった。
「イレーヌ……」
イレーヌ・クロスフィールド。このステーションに来てからの友達だ。感情が豊かなリリナに対してあまり感情を表に出さない彼女だが、馬が合ったのか仲良くしている。
「そろそろ次の授業だぞ。次は組手だ。身体を動かすから好きだろ?」
「うん! 行く!」
リリナは席を降りてイレーヌの先を行った。
「早くしないと置いてっちゃうよ~!」
「まったくもう……」
ため息をつきながらも待っていてくれるリリナに追いつくためにイレーヌもゆっくりと歩いていった。
一番星はここに輝いていた。まだ仲間たちには見つかっていないほどの小さな輝きだけれども。
(誰?)
心の中で訊き返すも当然返事はない。
昔から聞こえていた声だが、E‐1077に来てからますますひどくなってきていた。
それだけでなく、どことなく懐かしい声も併せて聞える。
(いったい誰なの……?)
不安になるも誰かに話したことはない。
話せばすぐにコールが来るし、マザー・イライザに記憶を消去されるからだ。
(それは嫌……)
リリナはこれ以上、記憶を消去されたくなかった。
アタラクシアにいた思い出は奪われなかったけれど、それに付随する細かい思い出はいくつか消去される。
(機械が記憶を消去するだなんておかしいわ)
「問題児」とされながらも優秀なリリナはそれを口にしたことはない。体制への反逆ととらえられるからだ。
(それに……私の居場所はここじゃない気がする……)
半年近くここにいるが、その思いは徐々に強まってきている。
「リリナ」
物思いに沈んでいたリリナをのぞき込む影があった。
「イレーヌ……」
イレーヌ・クロスフィールド。このステーションに来てからの友達だ。感情が豊かなリリナに対してあまり感情を表に出さない彼女だが、馬が合ったのか仲良くしている。
「そろそろ次の授業だぞ。次は組手だ。身体を動かすから好きだろ?」
「うん! 行く!」
リリナは席を降りてイレーヌの先を行った。
「早くしないと置いてっちゃうよ~!」
「まったくもう……」
ため息をつきながらも待っていてくれるリリナに追いつくためにイレーヌもゆっくりと歩いていった。
一番星はここに輝いていた。まだ仲間たちには見つかっていないほどの小さな輝きだけれども。
