3.掴んだ手がかり
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「ナキネズミ、行っちゃったわね……」
ケイトは少し残念そうだ。
ランチルームで昼食をとりながらの会話だ。
「もう少し展示品見たかったな。いくつかカメラ禁止だったから目に焼き付けたかった……」
ハリーは別の意味で残念そうだ。
「日にちは決まっていただろう。そんなに残念がるものか?」
「もう、イレーヌったら! 人は日にちが決まっていたとしても残念がるものよ」
「そうだよ。もっと見たいって欲が出るのが人なんだよ。な、リリナ?」
「え、うん。そうだね……」
リリナはぼんやりと答えた。
不思議な夢を見た次の日にナキネズミを見に行ったらちゃんと檻の中にいた。
ただの夢だったのかと思ったが、それにしてはナキネズミの感触は本物だった。
(いったい何だったんだろう……)
ぼんやりと考え込む。
そんなリリナをイレーヌはおかしいと思っていた。
(この間のナキネズミの檻に手をやってしまってから様子がおかしい……。電気ショックを受けたことで頭がおかしくなったか?)
ちょっとリリナに失礼なことをイレーヌは考えていた。
「ちょっといいか」
そこへキースがやってきてイレーヌの真向かいに座る。
「キース。久しぶりね」
イレーヌが挨拶する。
「ああ。二日ぶりだ。この間のナキネズミについて調べてみた」
「何か分かったのか?」
イレーヌは身を乗り出した。
「ナキネズミだが別の個体がアタラクシアのドリームアイランドで展示されていた」
リリナはピクリと体を動かし、そこでようやく顔を上げた。
「アタラクシアに……」
「そうだ。お前の故郷に展示されていたというわけだ。時期は四年前。なにか思い出すことはあるか?」
「……分からない。四年前のことはうすぼんやりで……」
秘密だが他のことは覚えていたりするのに四年前のその時期のことは兄と慕うジョミーと別れたこと以外ほとんど覚えていない。
ただ忘れてはいけなかったのではないか。そう思った。
「それもそうだな。成人検査を受ける前のことはぼんやりとしか覚えていない者も多い。失礼した。ただそのナキネズミが関係しているのかもしれないな」
「リリナがナキネズミを見て過去のことを思い出しかけた可能性もあるか……」
いい具合に二人は勘違いをしてくれた。
(私の過去……。光の柱……。天に貫く……)
リリナの頬から涙が零れ落ちた。
「リリナ!?」
周りの人たちはぎょっとした。
(何か懐かしいって思うのはなぜかしら……)
ケイトは少し残念そうだ。
ランチルームで昼食をとりながらの会話だ。
「もう少し展示品見たかったな。いくつかカメラ禁止だったから目に焼き付けたかった……」
ハリーは別の意味で残念そうだ。
「日にちは決まっていただろう。そんなに残念がるものか?」
「もう、イレーヌったら! 人は日にちが決まっていたとしても残念がるものよ」
「そうだよ。もっと見たいって欲が出るのが人なんだよ。な、リリナ?」
「え、うん。そうだね……」
リリナはぼんやりと答えた。
不思議な夢を見た次の日にナキネズミを見に行ったらちゃんと檻の中にいた。
ただの夢だったのかと思ったが、それにしてはナキネズミの感触は本物だった。
(いったい何だったんだろう……)
ぼんやりと考え込む。
そんなリリナをイレーヌはおかしいと思っていた。
(この間のナキネズミの檻に手をやってしまってから様子がおかしい……。電気ショックを受けたことで頭がおかしくなったか?)
ちょっとリリナに失礼なことをイレーヌは考えていた。
「ちょっといいか」
そこへキースがやってきてイレーヌの真向かいに座る。
「キース。久しぶりね」
イレーヌが挨拶する。
「ああ。二日ぶりだ。この間のナキネズミについて調べてみた」
「何か分かったのか?」
イレーヌは身を乗り出した。
「ナキネズミだが別の個体がアタラクシアのドリームアイランドで展示されていた」
リリナはピクリと体を動かし、そこでようやく顔を上げた。
「アタラクシアに……」
「そうだ。お前の故郷に展示されていたというわけだ。時期は四年前。なにか思い出すことはあるか?」
「……分からない。四年前のことはうすぼんやりで……」
秘密だが他のことは覚えていたりするのに四年前のその時期のことは兄と慕うジョミーと別れたこと以外ほとんど覚えていない。
ただ忘れてはいけなかったのではないか。そう思った。
「それもそうだな。成人検査を受ける前のことはぼんやりとしか覚えていない者も多い。失礼した。ただそのナキネズミが関係しているのかもしれないな」
「リリナがナキネズミを見て過去のことを思い出しかけた可能性もあるか……」
いい具合に二人は勘違いをしてくれた。
(私の過去……。光の柱……。天に貫く……)
リリナの頬から涙が零れ落ちた。
「リリナ!?」
周りの人たちはぎょっとした。
(何か懐かしいって思うのはなぜかしら……)
