3.掴んだ手がかり
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二日後──。
Cブロック付近が賑わっていた。
「なんだんだろう?」
リリナは首を傾げる。
「もう。忘れたの? 貨物船『ベガ』の貨物の一部が展示されるって」
呆れたようにケイトが教えてくれる。
「あ、そっか。今日なんだ」
リリナは思い出した。
「あちらのご厚意なんだって。行ってみようよ」
「うん、イレーヌも行こう?」
「いや、私は……」
イレーヌは今見ることではないと固辞しようとした。
「勉強になるから。行こう」
イレーヌの手を取ってリリナは展示室の方へと向かった。
「リリナとイレーヌって気が合うよね」
ハリーが二人を見送って呟いた。
「あら、そう見えるの?」
「うん。だってイレーヌってもっと近寄り難かったじゃないか。それがリリナと仲良くなってから柔らかくなった。もっと話しやすくなったよ」
「……そうね。リリナは誰とでも仲良くなれて人に希望をもたらす一番星のような子だもの」
ケイトは頷いた。
「さて。僕たちも行こう」
「ええ」
ケイトは頷いて二人の方へと向かった。
展示室の中は予想より混んでいた。
「予想より混んでいるのね」
「今だけだからな。珍しいものを見たがるのは人の性だろう」
イレーヌはそう分析する。
「見て。ナキネズミだって」
「へえ~。火星で創られたのか~」
「宇宙の珍獣シリーズでぬいぐるみが出てなかった? 初めて見た」
「本物は可愛いのね~」
そんな声が聞こえてきた。
「ナキネズミ……?」
「キースが持っていた宇宙の珍獣シリーズのぬいぐるみのモデルだろう」
「キースが……? へえ。似合わない」
そんなことを言いながらナキネズミが入っているケースへと近づいていく。
《悲しい》
「え?」
リリナはあたりをきょろきょろと見回した。
「どうかしたか?」
「子供のような声が……」
「声? 子供の声は聞こえないぞ」
イレーヌが耳を澄ませるも聞こえないと答える。
《出たい》
《ここから出して》
だが声は聞こえる。
《寂しい。寂しいよ》
《ここから出して》
《狭い檻から出して》
バチッ!
「痛っ!」
手を伸ばしていたリリナは電撃を受けて手を引っ込めた。
「おい、気をつけろ。リリナ。このナキネズミは思念を発するからシールドが貼られているんだぞ。注意書きをみなかったのか」
群衆をかき分けてキースがやってきて注意する。
「……ごめんなさい」
リリナは謝った。
「大丈夫? リリナ。医務室行くか?」
イレーヌが訊いてくる。
「ううん。大丈夫。平気」
リリナは無理に笑って手のひらを見せた。
「……部屋に戻るね」
リリナはそういってイレーヌ達と別れた。
「リリナに何かあったのか?」
キースが訊く。
「分からない。このナキネズミを見てからおかしくなって……」
「ナキネズミか……。このナキネズミに何かあるのだろうか……」
「分からない。普通の生き物に思える」
「リリナの過去と関係があるのかもしれない。ちょっと調べてみる」
「お願いします。キース先輩」
メンバーズ・エリート候補のキースならいろいろと調べられるかもしれない。イレーヌは頭を下げた。
「ああ。任せておけ」
普段はこういったことはしないが、気にかけている後輩とサムの友人だ。そのために調べてみたいと思った。
Cブロック付近が賑わっていた。
「なんだんだろう?」
リリナは首を傾げる。
「もう。忘れたの? 貨物船『ベガ』の貨物の一部が展示されるって」
呆れたようにケイトが教えてくれる。
「あ、そっか。今日なんだ」
リリナは思い出した。
「あちらのご厚意なんだって。行ってみようよ」
「うん、イレーヌも行こう?」
「いや、私は……」
イレーヌは今見ることではないと固辞しようとした。
「勉強になるから。行こう」
イレーヌの手を取ってリリナは展示室の方へと向かった。
「リリナとイレーヌって気が合うよね」
ハリーが二人を見送って呟いた。
「あら、そう見えるの?」
「うん。だってイレーヌってもっと近寄り難かったじゃないか。それがリリナと仲良くなってから柔らかくなった。もっと話しやすくなったよ」
「……そうね。リリナは誰とでも仲良くなれて人に希望をもたらす一番星のような子だもの」
ケイトは頷いた。
「さて。僕たちも行こう」
「ええ」
ケイトは頷いて二人の方へと向かった。
展示室の中は予想より混んでいた。
「予想より混んでいるのね」
「今だけだからな。珍しいものを見たがるのは人の性だろう」
イレーヌはそう分析する。
「見て。ナキネズミだって」
「へえ~。火星で創られたのか~」
「宇宙の珍獣シリーズでぬいぐるみが出てなかった? 初めて見た」
「本物は可愛いのね~」
そんな声が聞こえてきた。
「ナキネズミ……?」
「キースが持っていた宇宙の珍獣シリーズのぬいぐるみのモデルだろう」
「キースが……? へえ。似合わない」
そんなことを言いながらナキネズミが入っているケースへと近づいていく。
《悲しい》
「え?」
リリナはあたりをきょろきょろと見回した。
「どうかしたか?」
「子供のような声が……」
「声? 子供の声は聞こえないぞ」
イレーヌが耳を澄ませるも聞こえないと答える。
《出たい》
《ここから出して》
だが声は聞こえる。
《寂しい。寂しいよ》
《ここから出して》
《狭い檻から出して》
バチッ!
「痛っ!」
手を伸ばしていたリリナは電撃を受けて手を引っ込めた。
「おい、気をつけろ。リリナ。このナキネズミは思念を発するからシールドが貼られているんだぞ。注意書きをみなかったのか」
群衆をかき分けてキースがやってきて注意する。
「……ごめんなさい」
リリナは謝った。
「大丈夫? リリナ。医務室行くか?」
イレーヌが訊いてくる。
「ううん。大丈夫。平気」
リリナは無理に笑って手のひらを見せた。
「……部屋に戻るね」
リリナはそういってイレーヌ達と別れた。
「リリナに何かあったのか?」
キースが訊く。
「分からない。このナキネズミを見てからおかしくなって……」
「ナキネズミか……。このナキネズミに何かあるのだろうか……」
「分からない。普通の生き物に思える」
「リリナの過去と関係があるのかもしれない。ちょっと調べてみる」
「お願いします。キース先輩」
メンバーズ・エリート候補のキースならいろいろと調べられるかもしれない。イレーヌは頭を下げた。
「ああ。任せておけ」
普段はこういったことはしないが、気にかけている後輩とサムの友人だ。そのために調べてみたいと思った。
