9.最後の封印
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時計塔の中をすみれの靴音だけが響く。
カツーン! カツーン!
靴音は上へ上へと上っていく。
やがて時計塔の最上階。鐘が置いてあるところにたどり着いた。
「これで全部そろった……」
鐘の下に『無』のカードがいた。彼女は満足そうだった。
すべてのすみれカードがそろったのだ。
「私、あなたを封印する」
すみれは杖を構えて静かに言った。
「それでみんなを返してもらうの」
「いやああ!」
『無』のカードが球体を飛ばす。
すみれはそれを避けた。
避けた場所には大きな空間があった。反対側にも大きな空間ができた。
すみれがいる場所が島みたいに取り残される。
すみれにはもう逃げ場はなかった。
「もう嫌なの……。暗くて狭い空間に独りぼっち……」
『無』のカードはそんな空間に長い間一人でいたのだ。
「やっとみんなに会えたのに何で邪魔するの!?」
「そんなの違う!」
『無』のカードが独りぼっちでいたのは分かる。寂しかったことも。
だがそれが分かるのとそれを理解するのはまた別だった。
「そんなの違うよ……」
もう一度静かに言った。
「一方的に奪ってそれでお友達なんて違う! そんなの違うにきまってる!」
その言葉と同時にすみれカードたちが『無』のカードから離れた。
「……! どうして? どうしてなの? みんな私のお友達じゃなかったの?」
せっかく奪ったカードたちがすみれの元へ戻ったことに『無』のカードはショックを受けた。
「ねえ、どうして……!」
『無』のカードは泣き崩れた。
「……」
すみれはその様子をみてかわいそうになった。
独りぼっちだった彼女は友達を求める手段としてすみれからカードを奪った。そうすることで独りぼっちではなくなると思ったからだ。
そんなすみれの前でカードたちが導くように橋を創る。
「大丈夫だよ」
すみれの言葉に『無』のカードは顔を上げた。
「こっちにおいで。みんな待ってるよ」
すみれの言葉に同意するようにカードたちが光る、
「一人にならない……?」
恐る恐る彼女は訊いた。
「うん。こんどこそみんな一緒だよ」
「…………」
すみれの言葉にしばらく『無』のカードは黙っていたが、立ち上がった。
「汝のあるべき姿に戻れ! リディアカード!」
すみれにとって最後の封印が始まった。
カツーン! カツーン!
靴音は上へ上へと上っていく。
やがて時計塔の最上階。鐘が置いてあるところにたどり着いた。
「これで全部そろった……」
鐘の下に『無』のカードがいた。彼女は満足そうだった。
すべてのすみれカードがそろったのだ。
「私、あなたを封印する」
すみれは杖を構えて静かに言った。
「それでみんなを返してもらうの」
「いやああ!」
『無』のカードが球体を飛ばす。
すみれはそれを避けた。
避けた場所には大きな空間があった。反対側にも大きな空間ができた。
すみれがいる場所が島みたいに取り残される。
すみれにはもう逃げ場はなかった。
「もう嫌なの……。暗くて狭い空間に独りぼっち……」
『無』のカードはそんな空間に長い間一人でいたのだ。
「やっとみんなに会えたのに何で邪魔するの!?」
「そんなの違う!」
『無』のカードが独りぼっちでいたのは分かる。寂しかったことも。
だがそれが分かるのとそれを理解するのはまた別だった。
「そんなの違うよ……」
もう一度静かに言った。
「一方的に奪ってそれでお友達なんて違う! そんなの違うにきまってる!」
その言葉と同時にすみれカードたちが『無』のカードから離れた。
「……! どうして? どうしてなの? みんな私のお友達じゃなかったの?」
せっかく奪ったカードたちがすみれの元へ戻ったことに『無』のカードはショックを受けた。
「ねえ、どうして……!」
『無』のカードは泣き崩れた。
「……」
すみれはその様子をみてかわいそうになった。
独りぼっちだった彼女は友達を求める手段としてすみれからカードを奪った。そうすることで独りぼっちではなくなると思ったからだ。
そんなすみれの前でカードたちが導くように橋を創る。
「大丈夫だよ」
すみれの言葉に『無』のカードは顔を上げた。
「こっちにおいで。みんな待ってるよ」
すみれの言葉に同意するようにカードたちが光る、
「一人にならない……?」
恐る恐る彼女は訊いた。
「うん。こんどこそみんな一緒だよ」
「…………」
すみれの言葉にしばらく『無』のカードは黙っていたが、立ち上がった。
「汝のあるべき姿に戻れ! リディアカード!」
すみれにとって最後の封印が始まった。
