5.53枚目のリディアカード
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「一枚、二枚、三枚……」
ベッドの上ですみれは真剣な顔をして何かを数えていた。
「やっぱりだいぶ少なくなっている……!」
すみれは嘆いた。
「知らない間にこんなに盗られていたなんて……。気づかなかったわ」
アップルティーアは悔しそうだ。
すみれたちが数えていたのはすみれカード。数えてみると十枚ほど盗られていたのが分かった。
「すべて盗られる前にカード封印しないと……」
「だけど封印したら一番大事な思いが無くなってしまうのよ?」
「……うん……」
一番大事な思いが無くなる。それはすみれにとって嫌なことだった。
(なくなる……。私がこれまで抱いてきた思い……。小龍とデートした時もリディアカード封印した時に抱いた気持ちも……)
『無』のカードを封印するときの代償。それがカードの封印を躊躇してしまっていた。
(だけど……みんなを盗られたままだし、町の一部分も無くなったまま……)
思いが無くなるのが嫌な気持ちと大切なカードたちがいなくなったままなのは嫌という気持ちで揺れる。
(どうすれば……)
ベッドに寝転んで考え込んでいると部屋のドアがノックされた。
「はい」
すみれは起き上がって返事をする。
「すみれ? 今、いい?」
「いいよ~」
さくらが部屋に入ってくる。
「これ。お父さんから」
小さなゼリーを出してくれる。
「ありがとう」
すみれはお礼を言った。
「ねえ、何かあった?」
「何が?」
「なんかすみれ悲しそう……」
ぴくりと身体が動く。
鋭いと思った。姉妹だからなのかすみれの隠している感情が分かったのだろう。
「この間、なんかクロウカードに似た変な気配を感じたでしょう? 何か分からなかったけどそれにすみれは関係しているんだよね?」
「…………」
クロウカードの主になってからさくらの魔力も強まってきている。だからリディアカードの気配も感じ取ったのだろう。
「私じゃダメかな……。私じゃすみれに全然かなわないし、力も足りないかもしれないけど……。悲しい顔はしてほしくないよ」
心配しているさくらの気持ちが嬉しかった。
「……大丈夫だよ」
「本当?」
「うん。必要になったら言うから。だから大丈夫……」
「すみれ……」
さくらはすみれが自分に何か隠していることに気づいたが、今の自分に言う気はないことを悟った。
だけど悔しかった。話すだけ話してほしかったのに。
「うぎゃあ!」
さくらの部屋から悲鳴が聞こえた。
「ケロちゃんだ……」
「あれじゃあ丸聞こえだよ」
すみれは苦笑した。
「まったくもう……」
少し怒りながら自分の部屋に向かおうとする。
「あ、そうだ。私もあやめもすみれのことを心配しているんだからね。だから一人で抱え込まないでね」
部屋のドアが閉まった。
ベッドの上ですみれは真剣な顔をして何かを数えていた。
「やっぱりだいぶ少なくなっている……!」
すみれは嘆いた。
「知らない間にこんなに盗られていたなんて……。気づかなかったわ」
アップルティーアは悔しそうだ。
すみれたちが数えていたのはすみれカード。数えてみると十枚ほど盗られていたのが分かった。
「すべて盗られる前にカード封印しないと……」
「だけど封印したら一番大事な思いが無くなってしまうのよ?」
「……うん……」
一番大事な思いが無くなる。それはすみれにとって嫌なことだった。
(なくなる……。私がこれまで抱いてきた思い……。小龍とデートした時もリディアカード封印した時に抱いた気持ちも……)
『無』のカードを封印するときの代償。それがカードの封印を躊躇してしまっていた。
(だけど……みんなを盗られたままだし、町の一部分も無くなったまま……)
思いが無くなるのが嫌な気持ちと大切なカードたちがいなくなったままなのは嫌という気持ちで揺れる。
(どうすれば……)
ベッドに寝転んで考え込んでいると部屋のドアがノックされた。
「はい」
すみれは起き上がって返事をする。
「すみれ? 今、いい?」
「いいよ~」
さくらが部屋に入ってくる。
「これ。お父さんから」
小さなゼリーを出してくれる。
「ありがとう」
すみれはお礼を言った。
「ねえ、何かあった?」
「何が?」
「なんかすみれ悲しそう……」
ぴくりと身体が動く。
鋭いと思った。姉妹だからなのかすみれの隠している感情が分かったのだろう。
「この間、なんかクロウカードに似た変な気配を感じたでしょう? 何か分からなかったけどそれにすみれは関係しているんだよね?」
「…………」
クロウカードの主になってからさくらの魔力も強まってきている。だからリディアカードの気配も感じ取ったのだろう。
「私じゃダメかな……。私じゃすみれに全然かなわないし、力も足りないかもしれないけど……。悲しい顔はしてほしくないよ」
心配しているさくらの気持ちが嬉しかった。
「……大丈夫だよ」
「本当?」
「うん。必要になったら言うから。だから大丈夫……」
「すみれ……」
さくらはすみれが自分に何か隠していることに気づいたが、今の自分に言う気はないことを悟った。
だけど悔しかった。話すだけ話してほしかったのに。
「うぎゃあ!」
さくらの部屋から悲鳴が聞こえた。
「ケロちゃんだ……」
「あれじゃあ丸聞こえだよ」
すみれは苦笑した。
「まったくもう……」
少し怒りながら自分の部屋に向かおうとする。
「あ、そうだ。私もあやめもすみれのことを心配しているんだからね。だから一人で抱え込まないでね」
部屋のドアが閉まった。
