佐貝の思い
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その日、佐貝は八原の方へと酒を飲みに来ていた。
美味しい酒があると言う事で妖たちの宴会に参加していたのだ。
「う~ん。おいしいわね」
佐貝はお酒に舌鼓をうつ。
宴会の中心ではニャンコ先生こと斑が騒いでいる。
(騒がしいんだから……)
騒ぎに加わる気にもなれず、こうやって隅の方でお酒を飲んでいる。
『ちょいと失礼するよ』
「ヒノエ」
そこへヒノエがやってきて隣に座った。
しばらく二人は黙って飲んでいた。
「ヒノエ、何か聞きたい事があるんじゃない?」
『なんだい。用がなきゃ隣に来ちゃいけないっていうのかい?』
「そんなことはないけどあなたは用がない限り来ない気がしてね」
『ふ~ん。勘が鋭いね。佐貝はさ、美結花とどうやって知り合ったんだい?』
「美結花と?」
佐貝はそもそもの出会いを思い出す。
へまして祠に封印されていた佐貝を縄とお札を切ったことで出会ったのがきっかけだ。
「縄とお札をあの子が切ったことが出会いのきっかけね」
『へまなんて珍しいね、佐貝。たるんでいたんじゃないかい?』
「うるさいな。ちょっと油断をしただけじゃない」
くわっと佐貝は突っかかる。
『あーそうかい。そういうことにしておくよ』
ヒノエははいはいと流す。
『美結花はレイコにはあんまり似てないね』
再びの沈黙の後、ヒノエが言った。
彼女はどこか過去を思い出しているようだった。
「そう? 目元とかそっくりじゃない」
佐貝はヒノエの言葉を否定する。
『まあそうだけどね。夏目の方がそっくりだからそう思うのかもしれないね』
「あ~。夏目ね。彼、レイコにそっくりよね。生き写しと言っていいレベル」
よく見ると髪の長さとか男女の差とかあるが、それ以上にレイコと夏目はそっくりだった。不遇な目に合っているところも強大な妖力も。
佐貝は初めて夏目に会った時、美結花の従兄だとわかっていてもレイコかと思ったくらいだ。
『まあね……』
ヒノエは黙り込んだ。
彼女はレイコが大好きだったから夏目にレイコを重ねているのだろうか。
「ヒノエは夏目にレイコを重ねているの?」
『いや、夏目はレイコとは違う。レイコはいつも笑っているだけだったけど、夏目は表情がくるくる動く。妖のために頑張るところも違う』
きっぱりとヒノエが言った。
「やっぱり重ねていないんだね。それは良かった」
『それよりも佐貝の方はどうなんだい? あの子はレイコに目元はそっくりだけどそれ以上に30年以上前によく会っていた男に似ているんじゃないかい。重ねていないとどうしていえる?』
佐貝は黙り込んだ。
確かにあの男によく似ている。だけど目元とか表情とか違うし、別人だ。
「美結花を和樹に重ねてはいないよ。和樹と美結花は別人だ。だから……」
『──そうかい。それは良かった』
ヒノエは少し安心したようだった。
「もう帰る」
佐貝がすべて話し終えたとばかりに言った。
『もうかい? 宴会はこれからだっていうのに』
ヒノエは少し残念そうだ。
「ちょっと気になる事があってね」
『美結花かい? ほだされたのかい?』
「まさか。危なっかしいから見ていられないだけよ。いわゆるペットと飼い主の関係ってやつ」
そう言いつつもまっすぐに藤原家に向かっていく。
『ふふっ。すっかりほだされちゃって。さてもう少し飲むかね』
ヒノエはそう言って宴会の中心へと向かっていった。
美味しい酒があると言う事で妖たちの宴会に参加していたのだ。
「う~ん。おいしいわね」
佐貝はお酒に舌鼓をうつ。
宴会の中心ではニャンコ先生こと斑が騒いでいる。
(騒がしいんだから……)
騒ぎに加わる気にもなれず、こうやって隅の方でお酒を飲んでいる。
『ちょいと失礼するよ』
「ヒノエ」
そこへヒノエがやってきて隣に座った。
しばらく二人は黙って飲んでいた。
「ヒノエ、何か聞きたい事があるんじゃない?」
『なんだい。用がなきゃ隣に来ちゃいけないっていうのかい?』
「そんなことはないけどあなたは用がない限り来ない気がしてね」
『ふ~ん。勘が鋭いね。佐貝はさ、美結花とどうやって知り合ったんだい?』
「美結花と?」
佐貝はそもそもの出会いを思い出す。
へまして祠に封印されていた佐貝を縄とお札を切ったことで出会ったのがきっかけだ。
「縄とお札をあの子が切ったことが出会いのきっかけね」
『へまなんて珍しいね、佐貝。たるんでいたんじゃないかい?』
「うるさいな。ちょっと油断をしただけじゃない」
くわっと佐貝は突っかかる。
『あーそうかい。そういうことにしておくよ』
ヒノエははいはいと流す。
『美結花はレイコにはあんまり似てないね』
再びの沈黙の後、ヒノエが言った。
彼女はどこか過去を思い出しているようだった。
「そう? 目元とかそっくりじゃない」
佐貝はヒノエの言葉を否定する。
『まあそうだけどね。夏目の方がそっくりだからそう思うのかもしれないね』
「あ~。夏目ね。彼、レイコにそっくりよね。生き写しと言っていいレベル」
よく見ると髪の長さとか男女の差とかあるが、それ以上にレイコと夏目はそっくりだった。不遇な目に合っているところも強大な妖力も。
佐貝は初めて夏目に会った時、美結花の従兄だとわかっていてもレイコかと思ったくらいだ。
『まあね……』
ヒノエは黙り込んだ。
彼女はレイコが大好きだったから夏目にレイコを重ねているのだろうか。
「ヒノエは夏目にレイコを重ねているの?」
『いや、夏目はレイコとは違う。レイコはいつも笑っているだけだったけど、夏目は表情がくるくる動く。妖のために頑張るところも違う』
きっぱりとヒノエが言った。
「やっぱり重ねていないんだね。それは良かった」
『それよりも佐貝の方はどうなんだい? あの子はレイコに目元はそっくりだけどそれ以上に30年以上前によく会っていた男に似ているんじゃないかい。重ねていないとどうしていえる?』
佐貝は黙り込んだ。
確かにあの男によく似ている。だけど目元とか表情とか違うし、別人だ。
「美結花を和樹に重ねてはいないよ。和樹と美結花は別人だ。だから……」
『──そうかい。それは良かった』
ヒノエは少し安心したようだった。
「もう帰る」
佐貝がすべて話し終えたとばかりに言った。
『もうかい? 宴会はこれからだっていうのに』
ヒノエは少し残念そうだ。
「ちょっと気になる事があってね」
『美結花かい? ほだされたのかい?』
「まさか。危なっかしいから見ていられないだけよ。いわゆるペットと飼い主の関係ってやつ」
そう言いつつもまっすぐに藤原家に向かっていく。
『ふふっ。すっかりほだされちゃって。さてもう少し飲むかね』
ヒノエはそう言って宴会の中心へと向かっていった。
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