素晴らしき世界―ZERO―

「さて。まず私たちが知らなくちゃいけないのはお互いの魔法についてね」
レアはメンバーに話しかけた。
「魔法について? 得意魔法については自己紹介の時に話しただろ?」
ライオスはなぜ魔法について話すのか不思議に思った。
「そうじゃないよ。ライオス。僕たちは得意魔法に関して確かに話したけど、どのくらいの威力でどのくらいのスピードでできるのかを知らないんだよ」
アルが説明した。
「魔法のスピードや威力は大事なんだ。次元犯罪者を捕まえようとして威力が足りずに逃したってことになったら大変だろう?」
「確かにそうですね。僕の魔法科学だって何ができるのかアルやライオス以外は知らない人がほとんどだと思います。あなたたちだってそうでしょう?」
「確かにな。あたしもレアやミル以外何ができるのか知らないや」
あっさりとブランは認めた。
「2時間後にはチーム対戦。お互いのことを知らなければ連携も何もないということですね」
「指導局員の方ももお互いの魔法をよく知ってとおっしゃってましたね」
ベンと実紗が頷く。
「ところで私が仕切っちゃっているけど大丈夫?」
今更のようにレアが訊いた。
「全然大丈夫だぜ!」
「むしろありがたい」
「あたしらはレアのやり方は知っているけど問題ないぜ。な?」
「誰かがとらなきゃいけないですしね。ものおじしていないのでいいです」
「僕も大丈夫だよ。それにレアは親せきがDABにいるんだろう?」
「ふぇ!?」
アルの言葉に変な言葉をレアは発した。
〔うわ。変な声。いきなり何よ〕
アイシアが悪態をつく。
「だって。いきなり親戚がいるっていうから……。何で知っているの……」
内緒にしてたのに……とごにょごにょと口もごる。
「ありゃ? 内緒にしてたんだ。ごめんよ~。ブリオット家とクロワーズ家の親戚関係は貴族たちの間では有名だからさ」
(ああ、そうだった……)
コネだと思われたくなくて隠していたが、貴族たちの間では有名だったとレアは額に手を当てた。
「コネじゃないからね……。そこは分かってほしい」
「もちろん。ブリオット家の人たちは周りにも自分にも厳しいことで有名だしね。手心なんて加えないよ。それにマグニフィシャルの貴族なら大半はここに親戚がいると思うよ……」
もごもごとアルは言った。
「そうかしら……」
頭で思い浮かべるもぱっとは出てこない。
(もう少しそこらへん勉強すればよかったな……)
今更のように後悔した。
「さて時間は有限だ。早く練習しないとね」
「うん!」
レアは頷くとメンバーとともに練習室を取りに向かった。
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