ルミエーラ
4.君自身が必要なんだ
ローズマリーの家に滞在して一週間が過ぎた。今日、ヴィクトリアたちは出発する。
「世話になったな。ローズマリー」
グレイが言った。
「ううん。兄さんの役に立ててうれしかったわ」
ローズマリーが言った。
「これを」
ローズマリーはそう言ってヴィクトリアたちにマントとお菓子を渡してくる。マントの色はヴィクトリアが赤、グレイが緑、ルイボスが青だった。
「ありがとうございます」
そう言ってヴィクトリアは微笑んだ。
「うちのルイボスをよろしくね」
「まかせろ。いざというときには守るさ」
グレイが胸を張る。
「あんまり無理しないでよ?」
「信用ねえな~」
膨れるグレイがおかしくてヴィクトリアは笑ってしまった。
その様子をルイボスはじっと見ていたが急に真顔になって言った。
「大丈夫だよ。もう僕は十七なんだ。子供じゃないんだから」
「それはそうだけど……心配なのよ」
「母さん……」
ルイボスがうなだれる。
「まあまあ。ただローズマリーはお前を心配しているんだ。だから受け止めてやれ」
グレイの言葉にルイボスは頷いた。
「じゃあ行くか」
「うん」
「分かった」
グレイに促されて歩き出す。
「お世話になりました~!また会えるといいですね!」
「ええ。また来てね~!ヴィクトリアちゃん!」
ローズマリーに手を振ると振りかえしてくれた。
やがてローズマリーの姿が見えなくなった。
「さあ。魔女のイーリマ婆さんの所に向けて出発だ」
「うん」
グレイの言葉に頷くとヴィクトリアは気持ちを引き締める。
ヴィクトリアの様子をやはりルイボスはじっと見ていた。
ローズマリーの家に滞在して一週間が過ぎた。今日、ヴィクトリアたちは出発する。
「世話になったな。ローズマリー」
グレイが言った。
「ううん。兄さんの役に立ててうれしかったわ」
ローズマリーが言った。
「これを」
ローズマリーはそう言ってヴィクトリアたちにマントとお菓子を渡してくる。マントの色はヴィクトリアが赤、グレイが緑、ルイボスが青だった。
「ありがとうございます」
そう言ってヴィクトリアは微笑んだ。
「うちのルイボスをよろしくね」
「まかせろ。いざというときには守るさ」
グレイが胸を張る。
「あんまり無理しないでよ?」
「信用ねえな~」
膨れるグレイがおかしくてヴィクトリアは笑ってしまった。
その様子をルイボスはじっと見ていたが急に真顔になって言った。
「大丈夫だよ。もう僕は十七なんだ。子供じゃないんだから」
「それはそうだけど……心配なのよ」
「母さん……」
ルイボスがうなだれる。
「まあまあ。ただローズマリーはお前を心配しているんだ。だから受け止めてやれ」
グレイの言葉にルイボスは頷いた。
「じゃあ行くか」
「うん」
「分かった」
グレイに促されて歩き出す。
「お世話になりました~!また会えるといいですね!」
「ええ。また来てね~!ヴィクトリアちゃん!」
ローズマリーに手を振ると振りかえしてくれた。
やがてローズマリーの姿が見えなくなった。
「さあ。魔女のイーリマ婆さんの所に向けて出発だ」
「うん」
グレイの言葉に頷くとヴィクトリアは気持ちを引き締める。
ヴィクトリアの様子をやはりルイボスはじっと見ていた。