青き真珠
「お父さんといっぱい話せた?」
父と話し終えるとスピカが訊いてきた。
「ああ。ありがとう時間をくれて」
「ううん。誠一さんを説得したのはお父さまたちよ」
「そっか……。お礼を言わなきゃな……」
昴は呟いた。
「これからどうするんだ?」
「自分の星に帰るわ。やることいっぱいあるもの」
「そっか……」
昴はうつむいた。
「そんな顔しないの。また会えるわよ」
スピカが励ます。
「スピカ」
「何?」
スピカが振り向くと昴が真剣な顔をしていた。
「俺、科学者になるよ」
「科学者?」
スピカはきょとんとした。
「ああ。科学者になって地球にあったワープ装置を開発していきたい。そうしたらスピカに会える確率も増えるだろうし……」
「な……」
スピカが真っ赤になった。
「駄目かな?」
昴が首を傾げる。
(心臓に悪いわ……)
スピカは心の中で愚痴ると言った。
「まあ、悪くないんじゃない?科学者」
「そっか、ありがとう」
そう言って昴は笑った。
それを見てスピカは心臓がどきどきした。
「お~い!二人とも!何二人の世界をつくっているの!」
カペラがからかってくる。
「二人の世界なんてつくってないって!」
スピカが慌てて否定する。
「へえ?いい雰囲気に見えたけど?赤くなっちゃって……」
「確かにいい雰囲気に見えたよな」
「まさに二人の世界って感じ」
彼らの言葉にシルマとプレオネが同意する。
「だ・か・ら!そんなんじゃないって――!!」
スピカが真っ赤になって叫ぶ。
「へえ~」
みんなにやにやしている。
「全然説得力ないよ~」
「もう!待ちなさ~い!」
スピカがカペラを追いかける。
「うわ!お姉ちゃんが怒った」
そして二人の追いかけっこが始まる。
「さあ、行きましょう。今日はパーティーよ」
カーラが昴に向かって言う。
「パーティー?」
「ああ。地球を守れた記念。場所借りたんだ」
「分かった。行こう」
アルビレオの言葉に頷くと追いかけっこをしているカペラとスピカを見てくすりと笑うとパーティー会場に向かって行った。
パーティー会場は大盛況だった。
昴はそれをみてぽかんと口を開けた。
「こんな大きなパーティーに出るの初めてだよ」
「そう?こんなもんじゃない?私お腹すいちゃった。早く行こう」
そう言ってスピカはさっさと行ってしまう。
「あ、ちょっと……」
昴も慌てて後を追おうとするが後ろから肩を叩かれた。
「ポラリス姫……」
そう肩を叩いたのはポラリス姫だった。
「ちょっといいかしら?」
「はあ……」
昴は気の抜けた声を出した。
「いろいろありがとう」
会場の隅に移動するとポラリス姫は言った。
「いえ、そんな……。頑張ったのはスピカです」
「でもあなたも頑張ったわ」
ポラリス姫が首を傾げる。
「でもほとんどスピカによるところですよ」
「ふふっ。そうね」
ポラリス姫は笑った。
「……ねえ、あなたスピカのことをどう思っている?」
しばらくしてポラリス姫が言った。
「好きですよ」
「それは恋愛的な意味で?それとも友達として?」
ポラリス姫の問いに昴は首を傾げると言った。
「恋愛的な意味ですよ」
「そう……。頑張ってね」
ポラリス姫は微笑んだ。
「ええ。頑張りますよ」
昴は会場で友人たちと喋っているスピカを見ながら言った。
科学者になりたいと思ったのももっとスピカに会いたいからだ。
どれくらい時間がかかるか分からない。
(でも、それでもやるさ)
昴はそう言って笑った。
スピカと目が合う。昴は笑った。スピカも笑い返す。
何年かかるか分からないけどスピカにまた会えると思うと昴はわくわくしてくるのだった。
父と話し終えるとスピカが訊いてきた。
「ああ。ありがとう時間をくれて」
「ううん。誠一さんを説得したのはお父さまたちよ」
「そっか……。お礼を言わなきゃな……」
昴は呟いた。
「これからどうするんだ?」
「自分の星に帰るわ。やることいっぱいあるもの」
「そっか……」
昴はうつむいた。
「そんな顔しないの。また会えるわよ」
スピカが励ます。
「スピカ」
「何?」
スピカが振り向くと昴が真剣な顔をしていた。
「俺、科学者になるよ」
「科学者?」
スピカはきょとんとした。
「ああ。科学者になって地球にあったワープ装置を開発していきたい。そうしたらスピカに会える確率も増えるだろうし……」
「な……」
スピカが真っ赤になった。
「駄目かな?」
昴が首を傾げる。
(心臓に悪いわ……)
スピカは心の中で愚痴ると言った。
「まあ、悪くないんじゃない?科学者」
「そっか、ありがとう」
そう言って昴は笑った。
それを見てスピカは心臓がどきどきした。
「お~い!二人とも!何二人の世界をつくっているの!」
カペラがからかってくる。
「二人の世界なんてつくってないって!」
スピカが慌てて否定する。
「へえ?いい雰囲気に見えたけど?赤くなっちゃって……」
「確かにいい雰囲気に見えたよな」
「まさに二人の世界って感じ」
彼らの言葉にシルマとプレオネが同意する。
「だ・か・ら!そんなんじゃないって――!!」
スピカが真っ赤になって叫ぶ。
「へえ~」
みんなにやにやしている。
「全然説得力ないよ~」
「もう!待ちなさ~い!」
スピカがカペラを追いかける。
「うわ!お姉ちゃんが怒った」
そして二人の追いかけっこが始まる。
「さあ、行きましょう。今日はパーティーよ」
カーラが昴に向かって言う。
「パーティー?」
「ああ。地球を守れた記念。場所借りたんだ」
「分かった。行こう」
アルビレオの言葉に頷くと追いかけっこをしているカペラとスピカを見てくすりと笑うとパーティー会場に向かって行った。
パーティー会場は大盛況だった。
昴はそれをみてぽかんと口を開けた。
「こんな大きなパーティーに出るの初めてだよ」
「そう?こんなもんじゃない?私お腹すいちゃった。早く行こう」
そう言ってスピカはさっさと行ってしまう。
「あ、ちょっと……」
昴も慌てて後を追おうとするが後ろから肩を叩かれた。
「ポラリス姫……」
そう肩を叩いたのはポラリス姫だった。
「ちょっといいかしら?」
「はあ……」
昴は気の抜けた声を出した。
「いろいろありがとう」
会場の隅に移動するとポラリス姫は言った。
「いえ、そんな……。頑張ったのはスピカです」
「でもあなたも頑張ったわ」
ポラリス姫が首を傾げる。
「でもほとんどスピカによるところですよ」
「ふふっ。そうね」
ポラリス姫は笑った。
「……ねえ、あなたスピカのことをどう思っている?」
しばらくしてポラリス姫が言った。
「好きですよ」
「それは恋愛的な意味で?それとも友達として?」
ポラリス姫の問いに昴は首を傾げると言った。
「恋愛的な意味ですよ」
「そう……。頑張ってね」
ポラリス姫は微笑んだ。
「ええ。頑張りますよ」
昴は会場で友人たちと喋っているスピカを見ながら言った。
科学者になりたいと思ったのももっとスピカに会いたいからだ。
どれくらい時間がかかるか分からない。
(でも、それでもやるさ)
昴はそう言って笑った。
スピカと目が合う。昴は笑った。スピカも笑い返す。
何年かかるか分からないけどスピカにまた会えると思うと昴はわくわくしてくるのだった。