青き真珠

「ふん!」
 光線銃をスピカはリゲルにむかってぶっ放す。
 それをリゲルは防いでしまう。
 昴は球体をイメージしてリゲルに向かって攻撃した。
「もうやめようよ!こんなのカリストだって望んでいないよ!」
 スピカが叫ぶ。
「お前に何がわかる!カリストを失った私の絶望が!この十年間の絶望を!もう一度あの子に会える為なら私は何だってやるわ!」
「だからってそんなの間違ってるつうの!」
「そうよ!それで蘇ったあの子が喜ぶとは思えないわ!」
 攻撃をかわしながら二人は叫んだ。
「黙れ黙れ黙れええええ!」
 無差別に攻撃をしてくる。
 二人は必死にかわした。
「リゲル……」
 スピカは呟いた。
「こんなことしても、あの子は喜ばないよ……。優しいあの子が誰かの命を犠牲にすることを喜ぶはずがない……」
「黙れえええええええっ!」
 リゲルが最大級の光線を放つ。昴も最大級の光線を放って応じた。
 どかあああああああん!
 二つの光線がぶつかり爆発が起きる。
 ぐにゃり
 空間がゆがんだ。
「え?」
「は?」
「何?」
 次の瞬間、彼らの姿は消えた。
 力と力が衝突し空間にゆがみができたのだ。
 後には誰もいなくなった部屋が残された。
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