青き真珠
昴は再び目を覚ました。
スピカの声が聞こえた気がしたのだ。
(リゲルに気絶させられて……)
昴は気絶する前の状況を思い出そうとした。そして腕に銀の輪っかが取り付けられているのに気づいた。輪っかから細いチェーンがついている。
「何だ。これ……」
昴は嫌な予感がした。
「目覚めたようね」
紅い髪に赤い瞳の女性が言った。白衣を着ていることから博士だと思われる。
「私はエウロパ。貴方の力をこれからコピーさせてもらうわ」
エウロパはそう言うと昴の後ろにある箱状の機械をいじって昴の手を足を拘束した。
「何をする気だ……?」
それに答えずにエウロパは機械をいじっている。
やがて機械がヴンという音をたてはじめる。
「それはこうするのよ!」
エウロパが緑のボタンを押すと昴の身体から青い光が立ち上る。青い光はチェーンを伝って機械の方へと向かっていく。
(力が出ない……)
機械に力が吸い取られる感じがした。
昴は思わず絶叫した。
「うわあああああああっ!」
「うふふふふっ。あと一時間半くらいで終わるかしら……?楽しみだわ。うふふふふっ」
エウロパは楽しそうに昴の様子を眺めているのだった。
やがてそこにリゲルが来る。
「首尾はどうだ?エウロパ」
「順調ですわ。一時間半ほどで終わりますわ」
「そうか。それはよかった」
リゲルはそう言うと踵を返した。
「どこに行くのですか?」
そんなリゲルにエウロパが声をかける。
「イザール殿たちと会談がね」
「そうですか。では頑張ってくださいませ」
「ああ」
リゲルはエウロパに頷くと部屋を出て行った。
長い廊下を進み円形の机がある部屋にたどり着いた。
「どうだ?リゲル」
イザールが訊いてくる。
「順調です。後一時間半で手に入りますよ」
「そう。それはよかった」
イザールは満足そうだ。
「それにしてもこうもうまくいくとはさすがリゲル殿」
「貴君のおかげですな~」
アケルナルとデネボラがほめる。
「それにしてもあいつらが邪魔してくるのでは?」
ハマルは心配そうだ。
「大丈夫よ。あいつらなんか蹴散らしちゃうって」
アダーラが強気に言った。
「ええ。時間稼ぎができればいいのですから」
リゲルが頷く。
「さて我々の会議を始めましょう。この美しき『青き真珠』を征服するための……会議をね……」
そう言ってリゲルは暗く笑った。
スピカの声が聞こえた気がしたのだ。
(リゲルに気絶させられて……)
昴は気絶する前の状況を思い出そうとした。そして腕に銀の輪っかが取り付けられているのに気づいた。輪っかから細いチェーンがついている。
「何だ。これ……」
昴は嫌な予感がした。
「目覚めたようね」
紅い髪に赤い瞳の女性が言った。白衣を着ていることから博士だと思われる。
「私はエウロパ。貴方の力をこれからコピーさせてもらうわ」
エウロパはそう言うと昴の後ろにある箱状の機械をいじって昴の手を足を拘束した。
「何をする気だ……?」
それに答えずにエウロパは機械をいじっている。
やがて機械がヴンという音をたてはじめる。
「それはこうするのよ!」
エウロパが緑のボタンを押すと昴の身体から青い光が立ち上る。青い光はチェーンを伝って機械の方へと向かっていく。
(力が出ない……)
機械に力が吸い取られる感じがした。
昴は思わず絶叫した。
「うわあああああああっ!」
「うふふふふっ。あと一時間半くらいで終わるかしら……?楽しみだわ。うふふふふっ」
エウロパは楽しそうに昴の様子を眺めているのだった。
やがてそこにリゲルが来る。
「首尾はどうだ?エウロパ」
「順調ですわ。一時間半ほどで終わりますわ」
「そうか。それはよかった」
リゲルはそう言うと踵を返した。
「どこに行くのですか?」
そんなリゲルにエウロパが声をかける。
「イザール殿たちと会談がね」
「そうですか。では頑張ってくださいませ」
「ああ」
リゲルはエウロパに頷くと部屋を出て行った。
長い廊下を進み円形の机がある部屋にたどり着いた。
「どうだ?リゲル」
イザールが訊いてくる。
「順調です。後一時間半で手に入りますよ」
「そう。それはよかった」
イザールは満足そうだ。
「それにしてもこうもうまくいくとはさすがリゲル殿」
「貴君のおかげですな~」
アケルナルとデネボラがほめる。
「それにしてもあいつらが邪魔してくるのでは?」
ハマルは心配そうだ。
「大丈夫よ。あいつらなんか蹴散らしちゃうって」
アダーラが強気に言った。
「ええ。時間稼ぎができればいいのですから」
リゲルが頷く。
「さて我々の会議を始めましょう。この美しき『青き真珠』を征服するための……会議をね……」
そう言ってリゲルは暗く笑った。