青き真珠

訓練場に射撃の音が響く。
「すごい……」
 昴は感心した。みんな的を外さずに撃っている。
「次!」
 スピカがイヤーマフをつけて射撃場に入ってくる。
 バン!
 すごい音がして射撃の弾が真ん中を打ち抜く。
 昴は彼女が今までの中で一番うまいと素人目に思った。
「すごいでしょう。スピカは」
 昴の横にアルタイルがいつの間にか座っていた。
「彼女は「COSMOS(コスモス)」の中でも優秀な部類なんですよ。ただやっかみも多くて……。彼女に限らずこのデネブ隊の人たちは人から妬みを受けます。デネブ大佐が若くして隊の体調をやっていることもあるでしょうね。……気付いて居ると思いますがこの隊の人は皆若いです。若くして出世するとみんな妬んでくるのですよ……」
「なるほど……。なんであいつが。そう言う思いから来ているのですね……」
「ええ。あと自分より若い人が出世すると焦るんでしょうね……」
「……変わらないですね。地球人も宇宙人も」
「ええ。そうですね」
 アルタイルが頷く。
「その心を忘れずに地球の良いところをアピールしてください」
 アルタイルはそう言って去っていった。
 昴の心にその言葉は深く残ったのだった。



※今回の星の説明は主にウィキさんから取らせていただきました。ただ一部違うけど……。興味があったら調べて下さいね。
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