従姉妹たちと文化祭
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桃矢たちのクラスを出た後、広美たちは校内をうろつくことにした。
クッキーを売っていたお店があったので買って後で食べようということになった。すみれはそれを鞄に入れた。
「あら、ヨーヨー釣りをやっているところがあるわ」
雪兎が1年生のクラスの前で足を止めた。
「本当だ。ちょっとやってみる?」
聖奈の言葉に広美たちは頷いた。
「あれがいいかな……。あらら……」
すみれは水色のヨーヨーを釣ろうとしたが、失敗した。
「私も駄目だった……。うまくいかない……」
あやめが項垂れる。
「ヨーヨーを釣るコツはね、なるべく釣り糸を水に濡らさないことよ」
広美はそう言って黄色のヨーヨーを釣った。
「はい。あやめちゃん」
「ふえ!? いいんですか?」
あやめは戸惑いながらすみれをみた。
「うん。あやめちゃんに受け取って欲しいの。それにすみれちゃんやさくらちゃんには別の人があげると思うし」
「別の人、ですか?」
あやめは彼女が言っている意味が分からないようだ。
「ほら。すみれ。これ、あげる」
「小龍?」
小龍が差し出してきたのはすみれが釣ろうとしていた水色のヨーヨーだった。
「ありがとう、小龍」
すみれは微笑んだ。
それに小龍が赤くなる。
「青春ねえ……」
紅花がにやにやする。
「可愛いですわ。すみれちゃん」
「いいものが取れそう?」
「はい」
美空と智世が盛り上がる。
「いいなあ……」
さくらはすみれたちを見て呟く。雪兎とあのように付き合えたらと考えてしまうのだ。
「大丈夫よ。さくらちゃん」
「広美お姉さん……」
「さくらちゃんにも素敵な人がいるでしょう?」
広美の言葉にさくらは頬を染めた。
「ねえ、ヨーヨーをやりたいんだけど」
雪兎はお金を支払うとヨーヨーの釣り糸を手に持った。
「さくらちゃんはどれが欲しかったの?」
「あの桃色のヨーヨーが欲しかったんですけど……」
「分かった。これだね?」
雪兎はあっさりと釣り上げた。
「はい。どうぞ。さくらちゃん」
「い、いいんですか?」
「うん。僕はヨーヨーをやってみたかっただけだからね」
「ありがとうございます!」
さくらの顔が輝く。
それを小狼が面白くなさそうに見つめたかと思うと自分が釣った緑のヨーヨーをみると彼の目の前に行き、差し出す。
「これを僕に?」
小狼はこくこく頷く。
「ありがとう」
小狼の顔が赤くなった。
「罪深い男ねえ……」
紅花の言葉に広美は頷くことしかできない。
さくらも小狼も雪兎に惹かれるのは彼が月の力を持っているからだ。たださくらだけは月の力に惹かれたからではなく、彼が本当に好きなのだろうと広美は思っている。
それにしてもあんなことされたら気があったら浮かれるに決まっている。
(もうとっくに雪兎くんはただ一人を選んでいるっていうのにね)
彼の好きな人が誰だか知っている広美は内心そう呟いた。
「ねえ。小狼、別のところに行こうよ~!」
赤くなっている小狼にじれたように苺鈴が言う。
「ほかにどんなものがあるんです?」
美空が訊いた。
「そうねえ……。3階に占いをやっているクラスがあるみたいよ」
「「占い!?」」
聖奈の言葉にさくらと苺鈴が反応する。
「も、もしかして、恋愛なんかも……」
「ええ。やっているみたい。別のクラスの友達から聞いた話だけどね」
「面白そう。行ってみたい!」
「私も行く! 絶対小狼とのことを聞くの!」
さくらと苺鈴が行く気になっていた。他のメンバーも賛成し、占いコーナーに行くことに。
「はしゃぐさくらちゃん、可愛いですわ~!」
知世が満足げにビデオでさくらを撮る。
「美空ちゃんは占いに興味は?」
「特にないかなあ~。好きな人、とか今いないしね。勉強も満足しているし。すみれはもちろん、恋愛事について聞くんだよね?」
「う、うん……」
すみれの顔が赤くなる。
「あやめちゃんは勉強についてかな?」
「広美お姉さんの言うこと当たっている……」
「なるほど……、算数とか苦手だものね?」
「う……。これから勉強するもの。広美お姉さんの意地悪……」
あやめが膨れるとみんな笑い出した。
笑いながら一人一人とヨーヨーをやっているクラスを出る。
最後の一人である広美が教室を出ようとした時、ヨーヨーのプールの水が波を立てた。
「…………」
それを険しい顔で広美は見つめた。
「広美お姉さん、早く早く~!」
あやめが急かす。
「今行くわ」
広美は何もなかったかのように教室をでた。
「一波乱ありそうね……」
ぽつりとつぶやいた。
クッキーを売っていたお店があったので買って後で食べようということになった。すみれはそれを鞄に入れた。
「あら、ヨーヨー釣りをやっているところがあるわ」
雪兎が1年生のクラスの前で足を止めた。
「本当だ。ちょっとやってみる?」
聖奈の言葉に広美たちは頷いた。
「あれがいいかな……。あらら……」
すみれは水色のヨーヨーを釣ろうとしたが、失敗した。
「私も駄目だった……。うまくいかない……」
あやめが項垂れる。
「ヨーヨーを釣るコツはね、なるべく釣り糸を水に濡らさないことよ」
広美はそう言って黄色のヨーヨーを釣った。
「はい。あやめちゃん」
「ふえ!? いいんですか?」
あやめは戸惑いながらすみれをみた。
「うん。あやめちゃんに受け取って欲しいの。それにすみれちゃんやさくらちゃんには別の人があげると思うし」
「別の人、ですか?」
あやめは彼女が言っている意味が分からないようだ。
「ほら。すみれ。これ、あげる」
「小龍?」
小龍が差し出してきたのはすみれが釣ろうとしていた水色のヨーヨーだった。
「ありがとう、小龍」
すみれは微笑んだ。
それに小龍が赤くなる。
「青春ねえ……」
紅花がにやにやする。
「可愛いですわ。すみれちゃん」
「いいものが取れそう?」
「はい」
美空と智世が盛り上がる。
「いいなあ……」
さくらはすみれたちを見て呟く。雪兎とあのように付き合えたらと考えてしまうのだ。
「大丈夫よ。さくらちゃん」
「広美お姉さん……」
「さくらちゃんにも素敵な人がいるでしょう?」
広美の言葉にさくらは頬を染めた。
「ねえ、ヨーヨーをやりたいんだけど」
雪兎はお金を支払うとヨーヨーの釣り糸を手に持った。
「さくらちゃんはどれが欲しかったの?」
「あの桃色のヨーヨーが欲しかったんですけど……」
「分かった。これだね?」
雪兎はあっさりと釣り上げた。
「はい。どうぞ。さくらちゃん」
「い、いいんですか?」
「うん。僕はヨーヨーをやってみたかっただけだからね」
「ありがとうございます!」
さくらの顔が輝く。
それを小狼が面白くなさそうに見つめたかと思うと自分が釣った緑のヨーヨーをみると彼の目の前に行き、差し出す。
「これを僕に?」
小狼はこくこく頷く。
「ありがとう」
小狼の顔が赤くなった。
「罪深い男ねえ……」
紅花の言葉に広美は頷くことしかできない。
さくらも小狼も雪兎に惹かれるのは彼が月の力を持っているからだ。たださくらだけは月の力に惹かれたからではなく、彼が本当に好きなのだろうと広美は思っている。
それにしてもあんなことされたら気があったら浮かれるに決まっている。
(もうとっくに雪兎くんはただ一人を選んでいるっていうのにね)
彼の好きな人が誰だか知っている広美は内心そう呟いた。
「ねえ。小狼、別のところに行こうよ~!」
赤くなっている小狼にじれたように苺鈴が言う。
「ほかにどんなものがあるんです?」
美空が訊いた。
「そうねえ……。3階に占いをやっているクラスがあるみたいよ」
「「占い!?」」
聖奈の言葉にさくらと苺鈴が反応する。
「も、もしかして、恋愛なんかも……」
「ええ。やっているみたい。別のクラスの友達から聞いた話だけどね」
「面白そう。行ってみたい!」
「私も行く! 絶対小狼とのことを聞くの!」
さくらと苺鈴が行く気になっていた。他のメンバーも賛成し、占いコーナーに行くことに。
「はしゃぐさくらちゃん、可愛いですわ~!」
知世が満足げにビデオでさくらを撮る。
「美空ちゃんは占いに興味は?」
「特にないかなあ~。好きな人、とか今いないしね。勉強も満足しているし。すみれはもちろん、恋愛事について聞くんだよね?」
「う、うん……」
すみれの顔が赤くなる。
「あやめちゃんは勉強についてかな?」
「広美お姉さんの言うこと当たっている……」
「なるほど……、算数とか苦手だものね?」
「う……。これから勉強するもの。広美お姉さんの意地悪……」
あやめが膨れるとみんな笑い出した。
笑いながら一人一人とヨーヨーをやっているクラスを出る。
最後の一人である広美が教室を出ようとした時、ヨーヨーのプールの水が波を立てた。
「…………」
それを険しい顔で広美は見つめた。
「広美お姉さん、早く早く~!」
あやめが急かす。
「今行くわ」
広美は何もなかったかのように教室をでた。
「一波乱ありそうね……」
ぽつりとつぶやいた。
