さくらの三つ子の姉です。撫子さんに生き写しな顔をしています。
第十五話 静かな絵
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「落ち着いたようだね」
ショックから美空と智世はようやく立ち直った。
三人は個展から出て小さなカフェにいた。
「まさかこんなところで劉生先生に会えるなんて!」
美空の瞳が輝いている。
「君たちはすみれちゃんに美空ちゃんに智世ちゃんだね。沙希から話を時々訊くんだ。沙希がいつもお世話になっていて……」
にこやかに笑って劉生は言った。
穏やかな感じがにじみ出ていて父の藤隆に似ているかもとすみれは思った。
「沙希ちゃんにはこっちがお世話になっていて……」
すみれが言った。
「そう言ってくれるとうれしいよ」
劉生はコーヒーをかき混ぜて飲んだ。
「あの……」
美空が戸惑いがちに言った。
「ん?」
「さっきなんで気づいたかねと言ったんですか?」
「ああ。それはあの絵は私がかいた絵じゃないんだ」
「それはどういう意味なんでしょう?」
智世が訊く。
「もともとは姪の沙希を描いたものだったんだ……。だけど誰かが落書きしたのかあの絵になっていたんだ……」
「そうだったんですの……」
「そんなことが……」
すみれと智世は顔を見合わせた。
「あの、あの絵は油絵だったと思うんですけど……。油絵は削ることができたと思うんです。どうしてそれをしなかったんですか?」
「ほう。美空ちゃんは絵のことをよく知っているね。……しようとしたんだよ。でも出来なかったんだ……」
劉生は肩を落とした。
「できなかった?それはどういう意味でしょう?」
すみれは疑問に思った。
「削ろうとしたら別の場所に飛ばされたんだ。……あの絵の前で音をたてると飛ばされてしまうんだよ……」
「飛ばされる……」
すみれは美空と智世と顔を見合わせた。
そんなことができるとしたら一つしかない。
(もしかして……?)
ショックから美空と智世はようやく立ち直った。
三人は個展から出て小さなカフェにいた。
「まさかこんなところで劉生先生に会えるなんて!」
美空の瞳が輝いている。
「君たちはすみれちゃんに美空ちゃんに智世ちゃんだね。沙希から話を時々訊くんだ。沙希がいつもお世話になっていて……」
にこやかに笑って劉生は言った。
穏やかな感じがにじみ出ていて父の藤隆に似ているかもとすみれは思った。
「沙希ちゃんにはこっちがお世話になっていて……」
すみれが言った。
「そう言ってくれるとうれしいよ」
劉生はコーヒーをかき混ぜて飲んだ。
「あの……」
美空が戸惑いがちに言った。
「ん?」
「さっきなんで気づいたかねと言ったんですか?」
「ああ。それはあの絵は私がかいた絵じゃないんだ」
「それはどういう意味なんでしょう?」
智世が訊く。
「もともとは姪の沙希を描いたものだったんだ……。だけど誰かが落書きしたのかあの絵になっていたんだ……」
「そうだったんですの……」
「そんなことが……」
すみれと智世は顔を見合わせた。
「あの、あの絵は油絵だったと思うんですけど……。油絵は削ることができたと思うんです。どうしてそれをしなかったんですか?」
「ほう。美空ちゃんは絵のことをよく知っているね。……しようとしたんだよ。でも出来なかったんだ……」
劉生は肩を落とした。
「できなかった?それはどういう意味でしょう?」
すみれは疑問に思った。
「削ろうとしたら別の場所に飛ばされたんだ。……あの絵の前で音をたてると飛ばされてしまうんだよ……」
「飛ばされる……」
すみれは美空と智世と顔を見合わせた。
そんなことができるとしたら一つしかない。
(もしかして……?)
