暗い部屋でリリナは機械からくる攻撃をかわしていく。
次から次へとくる攻撃をかわしていき、サイオンで反撃をする。
しかし途中で攻撃をかわし切れなくなって受け切ってしまう。
「きゃあああ！」
地面にごろごろと転がっていく。
「はい。訓練は終了」
部屋が明るくなり、長老たちが姿を現す。
「集中力が続かないとは……」
エラが嘆く。
「まあこの子は防御は一流なんだけどねえ……」
ブラウは首をすくめる。
「確かに防御はソルジャー・シン以上のシールドを張れる。だけどそれだけじゃプロテクターは務まらない」
「で、でもさ。僕だって最初のころは集中力が続かなかったよ」
「確かにそうだったね。随分集中力が続いたものだ」
ジョミーの言葉にヒルマンが頷く。
「ですが四年前のころの貴方よりは集中力が続いていないのですよ……」
エラはリリナのデータを見ながら言った。
「全くじゃ。あれでプロテクターの後継者だとは嘆かわしい。プロテクター・セレーネがお元気でさえいれば……」
ゼルが言った時だった。
きいいいいいいん！
強力な思念派が襲い掛かる。
「集中力が続かなくて悪かったわね！」
そう吐き捨ててリリナは飛び出していった。
「リリナ！」
ジョミーが後を追いかけようとする。
《ソルジャーはこれから会議でしょう。あとは私に任せてください》
イオがそう言ってリリナの後を追う。
「イオに任せておきましょう。あなたが言ったら余計にこじれそうだ」
「……分かった」
追いかけたい気持ちを抑えて、ジョミーは頷いた。