暗い部屋に何人もの人がいた。
そして一つの映像を見ている。
映像には白い船、シャングリラが映し出されている。
「ミュウがアルテメシアに戻って来たとは……」
アタラクシア市長が苦々しげな顔で呟く。
ミュウには何度も煮え湯を飲まされた。
「それにミュウにはタイプ・ブルーが何名か確認されています。彼らを攻略しなければミュウは落とせませんね」
エネルゲイア市長が言った。
「で、どうする？」
集まっている男の一人が言った。
「サイオントレーサーを起動させましょう。そうしたらすぐさま見つかります」
エネルゲイア市長が言った。
きびきびとした女の人で、ミュウを逃がした前回のようなことはさせまいと張り切っている。
「そうですな。すぐさま起動させましょう」
アタラクシア市長が頷く。
「よろしく頼む」
こうしてサイオントレーサーが各地に放たれた。
その不吉な予兆を感じ取るのは一体誰なのだろうか。