さくらの三つ子の姉です。撫子さんに生き写しです。
第五十一話 大きなうさぎ
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「できた~!」
校庭の中庭で一人の少女が歓声を上げる。
と次の瞬間にがっくりする。
「なんか変になった……」
できたうさぎの縫いぐるみはうさぎには見えなかった。
「後でもう一度美空に訊こう……」
すみれは呟くとわきにぬいぐるみをやった。
そして手紙の続きを書き始めた。
[美帆先生。最近、この前、李小龍君が操られて斬りかかってきました。リディアさんの気配がその時したのですが、リディアさんはずいぶん前に亡くなっているってアップルは言っています。とりあえずはすみれカードで何とかなっていますが……]
「はあ……」
すみれは水色のすみれカードをみてため息をはいた。
今のところ変わったのは『火(ファイアー)』『歌(ソング)』『剣(ソード)』。
「一体何が……」
「どうしました?」
そこへ声がかかった。
「アリアちゃん……」
すみれはすみれカードを持ったままだということに気づいた。慌てて隠す。
「何かお困りでも?」
「別に……」
すみれは困惑した。
「隣のはぬいぐるみですか?」
「う、うん……」
「見せていただいても?」
アリアはそう言って隣に座った。
「……笑わないでね……」
すみれはそう言ってぬいぐるみを見せた。下手だなと自分でも思う。
「すみれさんが一生懸命作ったものを笑いませんよ」
アリアはそう言ってぬいぐるみを見た。
(アリアちゃんは大人だな……)
「ここなんですが……」
アリアは耳を指した。
「もう少し小さくして上の方に着ければいいですね。うさぎは耳が上の方にありますから。それに目をもう少し寄せた方がいいと思います」
「そっか……。じゃあ耳を切って……」
「私がやります」
アリアはそう言った。
「じゃあはさみと……」
すみれは裁縫箱の中をごそごそとやり始めた。
だからアリアがうさぎを意味深な表情で見つめていたことに気づかなかった。
校庭の中庭で一人の少女が歓声を上げる。
と次の瞬間にがっくりする。
「なんか変になった……」
できたうさぎの縫いぐるみはうさぎには見えなかった。
「後でもう一度美空に訊こう……」
すみれは呟くとわきにぬいぐるみをやった。
そして手紙の続きを書き始めた。
[美帆先生。最近、この前、李小龍君が操られて斬りかかってきました。リディアさんの気配がその時したのですが、リディアさんはずいぶん前に亡くなっているってアップルは言っています。とりあえずはすみれカードで何とかなっていますが……]
「はあ……」
すみれは水色のすみれカードをみてため息をはいた。
今のところ変わったのは『火(ファイアー)』『歌(ソング)』『剣(ソード)』。
「一体何が……」
「どうしました?」
そこへ声がかかった。
「アリアちゃん……」
すみれはすみれカードを持ったままだということに気づいた。慌てて隠す。
「何かお困りでも?」
「別に……」
すみれは困惑した。
「隣のはぬいぐるみですか?」
「う、うん……」
「見せていただいても?」
アリアはそう言って隣に座った。
「……笑わないでね……」
すみれはそう言ってぬいぐるみを見せた。下手だなと自分でも思う。
「すみれさんが一生懸命作ったものを笑いませんよ」
アリアはそう言ってぬいぐるみを見た。
(アリアちゃんは大人だな……)
「ここなんですが……」
アリアは耳を指した。
「もう少し小さくして上の方に着ければいいですね。うさぎは耳が上の方にありますから。それに目をもう少し寄せた方がいいと思います」
「そっか……。じゃあ耳を切って……」
「私がやります」
アリアはそう言った。
「じゃあはさみと……」
すみれは裁縫箱の中をごそごそとやり始めた。
だからアリアがうさぎを意味深な表情で見つめていたことに気づかなかった。
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