蕾は少しずつ言葉を知る
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授業後、クララに勢いよく腕を引かれたノアは、成り行きで“女子会”とやらに参加することに。
場所は魔具研究師団室。普段は道具と本に囲まれた静かな部屋も、今日は賑やかな雰囲気に包まれていた。
集まったのは、クララ、アメリ、ケロリ、エリザベッタ、そしてノア。
「ウァラク・クララ!クララって呼んでー!」
「イクス・エリザベッタよ。恋と可愛いは正義よ♪」
「クロケル・ケロリです。よろしくお願いします」
「アザゼル・アメリだ。会長…じゃなくて、アメリでいい」
そして、視線がノアに集まる。
「…ノア、よろしく……」
場の空気に少し緊張しながらも、言葉を絞り出した。そんな彼女に、クララがにっこり笑い、手を振る。
「あはは、ノアち緊張してる?大丈夫大丈夫!楽しく行こー!」
エリザベッタがふと思いついたように手を打つ。
「そうだわ!せっかくだし、恋バナしない?」
「さんせーい!」とクララが元気に乗り、場のテンションが一気に上がる。
クララが照れながら言う。
「私、入間ちが好きー!」
アメリはそれを聞き慌てたように
「な、なにを!?!」
すると、エリザベッタがノアの方へ顔を向けて、にやりと笑った。
「ところで、ノアちゃんは好きな人とかいないの?」
一瞬で顔に火がついたように赤くなる。
「………………っ」
「カルエゴ先生と仲いいわよね〜?」と畳みかけるように言うエリザベッタ。
さらに顔を赤くして視線を逸らしながら、迷った末に……小さく、こくんと頷いた。
「やっぱりー!」
「可愛い〜!」
「ふふ、いいじゃない。先生との恋……燃えるわね」
「わ、私たちは口外しない。女子会の秘密だ」
そんなあたたかい反応に、ノアの緊張が少しだけほぐれていった。
「……え、じゃあノアちって、もう将来とか考えてたりするの?」
エリザベッタが尋ねると、ノアは小さく首を横に振った。
「そもそも!」
ケロリがピシッと指を上げた。
「結婚なんて早いわ!みんな将来の夢とかやりたいこと、たくさんあるはずよ! 恋とか結婚に時間取られてる場合じゃないのよ!」
エリザベッタが目を細めて笑う。
「恋は人生のスパイスなの。誰かを愛して、愛されて……それが人生の醍醐味よ? 年齢なんて関係ないわ、早かろうが遅かろうが、“その時”が来たら飛び込むべきよ!」
「でも現実を見なさいよ! 生活とか、価値観の違いとか、そんな簡単なもんじゃないわ!」
ケロリがむっとして反論する。
「じゃあ何、恋愛は全部計画通りにいくとでも?」
「そ、それは……でも!」
「……ちゃんと好きな人と話し合って、お互い納得して決めたからいいのではないか?」
アメリが腕を組んで、少し恥ずかしそうに言う。
「会長さん……理性的〜」とエリザベッタぎ感心していると、
「会長じゃない、“アメリ”だ……今はプライベートだし」
「「キャーッ///」」
一斉に歓声が上がる。
そしてふと、全員の視線がノアに集まる。
「ノアちゃんはどう思う? 結婚って、いつが理想?」
「……わからない。でも……一緒にいて、あったかいって思えるなら、早くても、いい、かも」
その言葉に、全員が一瞬静まり――
「……きゅんっ!」
「「「「わかる〜〜〜!!!」」」」
場の空気はまた爆発的に盛り上がった。
その後も議論は止まらず、
「でも子ども欲しいなら、年齢も考えないと……」
「いきなりリアルな話するのやめなさいよ」
「私は玉の輿でもいいわ!愛してくれるならお金持ちがいい!」
「真の愛に財産は関係ないわ!」
「あるでしょ!」
あーだこーだと、あらゆる視点から結婚について語り合う乙女たち。
誰も正解なんて知らない。でもそれが、なんだか楽しかった。
そして、話題が落ち着いた頃――
「ねぇ、またこういうの、やろうよ」
クララの声に、全員がうなずいた。
最後には連絡先を交換しあい、わいわいと別れの挨拶を交わして解散。
ノアの胸には、初めての“女の子同士のケンカみたいな楽しい会話”の余韻が、ぽかぽかと残っていた。