蕾は優しい光に包まれる
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その後、全員が教室の外へと連れ出され、裏の高台へと向かう。
「前回の召喚試験とこの授業の結果で、貴様らの位階を決定する」
カルエゴの厳しい声が響く。
「内容は、谷奥の旗までの競争だ。無数にそびえる巨大な岩山と、巣を守る怪鳥を避けて進め。
加えて今年は“囀りの谷”のみをコースとする。カナキリの長が気が立っているため、立ち入りは禁止だ」
言葉の意味をかみ砕く暇もないまま、カルエゴが叫ぶ。
「総員準備!」
一斉に、クラスメイトたちが羽を広げる。
ノアは少し遅れて、翼を広げた。
(……できる。落ち着いて。飛ぶだけ)
カルエゴが告げる。
「では、ただ今より飛行試験を開始する。位置について――用意、スタート!」
羽音が風を切る。
クラスメイトたちが次々に飛び立つ中、ノアは一歩、遅れていた。
(深呼吸……落ち着け……わたしなら、できる)
ぎこちなく羽を広げようとしたとき、視界の隅に黒いマントが揺れた。
「……カルエゴ」
呼びかけると、彼はいつもの無表情のまま、すっとこちらに近づいてくる。
その気配に、ノアの胸がきゅっとなった。まるで、背筋に氷を流されたみたいに。
でもそれは、怖いからじゃない。
それだけ、彼が自分にとって“大きい”という証拠だった。
「……怖いのか」
唐突に、カルエゴが問う。
ノアは黙って、少しだけ首を横に振った。
けれどその手は、じっとりと汗ばんでいる。
「……でも、期待されるの……慣れてなくて。だから……少しだけ」
不器用な言葉。でも、それが今の精一杯だった。
カルエゴは、ほんの一瞬だけ目を細める。
「大丈夫だ。お前は…訓練も上手くできていただろう」
カルエゴの言葉には確かに“信頼”があった。
命令でも、指示でもなく――ただ、信じてくれる声。
ノアの喉が小さく震える。
「……うん。行ってくる」
返事は小さく、それでも確かな声だった。
ノアは一歩、前へと踏み出す。
カルエゴのマントが風に揺れ、ノアの背中を押すように感じた。
(見てて、カルエゴ。)
「前回の召喚試験とこの授業の結果で、貴様らの位階を決定する」
カルエゴの厳しい声が響く。
「内容は、谷奥の旗までの競争だ。無数にそびえる巨大な岩山と、巣を守る怪鳥を避けて進め。
加えて今年は“囀りの谷”のみをコースとする。カナキリの長が気が立っているため、立ち入りは禁止だ」
言葉の意味をかみ砕く暇もないまま、カルエゴが叫ぶ。
「総員準備!」
一斉に、クラスメイトたちが羽を広げる。
ノアは少し遅れて、翼を広げた。
(……できる。落ち着いて。飛ぶだけ)
カルエゴが告げる。
「では、ただ今より飛行試験を開始する。位置について――用意、スタート!」
羽音が風を切る。
クラスメイトたちが次々に飛び立つ中、ノアは一歩、遅れていた。
(深呼吸……落ち着け……わたしなら、できる)
ぎこちなく羽を広げようとしたとき、視界の隅に黒いマントが揺れた。
「……カルエゴ」
呼びかけると、彼はいつもの無表情のまま、すっとこちらに近づいてくる。
その気配に、ノアの胸がきゅっとなった。まるで、背筋に氷を流されたみたいに。
でもそれは、怖いからじゃない。
それだけ、彼が自分にとって“大きい”という証拠だった。
「……怖いのか」
唐突に、カルエゴが問う。
ノアは黙って、少しだけ首を横に振った。
けれどその手は、じっとりと汗ばんでいる。
「……でも、期待されるの……慣れてなくて。だから……少しだけ」
不器用な言葉。でも、それが今の精一杯だった。
カルエゴは、ほんの一瞬だけ目を細める。
「大丈夫だ。お前は…訓練も上手くできていただろう」
カルエゴの言葉には確かに“信頼”があった。
命令でも、指示でもなく――ただ、信じてくれる声。
ノアの喉が小さく震える。
「……うん。行ってくる」
返事は小さく、それでも確かな声だった。
ノアは一歩、前へと踏み出す。
カルエゴのマントが風に揺れ、ノアの背中を押すように感じた。
(見てて、カルエゴ。)