花と奏でる音
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翌朝、教室に入ると空気はどこか沈んでいた。
そこへ入ってきたのはカルエゴ。
彼は淡々と、それでいて鋭く告げた。
「プルソン・ソイは、現在退学の準備中だ」
一瞬、時間が止まる。
「……な、なんで!?」
「そんなの……嘘だろ?」
動揺する生徒たちの視線を受け止めながら、カルエゴは腕を組む。
「まぁ、プルソンが抜けたことで、課題のハードルは下がった。
貴様らにとってはラッキーだろう」
静寂。
だがその言葉に、誰一人、喜ぶ者はいなかった。
入間も、リードも、クララも唇を強く噛んでいた
カルエゴは、そんな彼らを一瞥し、ふうとため息をつく。
「……フン。
プルソンが抜けたからといって、貴様らまで腑抜けている場合ではない。
音楽祭の準備、指導、
そして行方不明のプルソンの捜索まで、私の仕事は山積みだ」
生徒たちの目が揺れる。
「実家にも戻っておらんそうだ……だが、どこにいるか、察しはつく」
そう言ったときのカルエゴの目は、どこまでもまっすぐで、優しかった。
入間が、ぽつりと呟いた。
「…いる。見えないけど、絶対ここにいる」
静かだった空気が、震える。
入間は真っ直ぐに、教室のどこか空気の隙間に向かって叫んだ。
「プルソンくん!僕は……僕たちは、
キミと一緒に音楽祭に出たいよ!!」
その声が火種となる。
「そうだよ!でようよ!
あんなにさ、すっごく楽しかったじゃん!」
リードが叫ぶ。
「そうよ……
今回のメインは、あなたと私。
レディを一人にするなんて無粋じゃなくって?」
エリザベッタが、微笑みながら言う。
そして、教室のあちこちから声が重なる。
「プルソン……一緒に演奏しようぜ」
「楽譜、あんたがいないと完成しないのよ」
「誰がピアノに合わせてくれるのよーっ!」
「また14人で笑いたい……!」
最後に、ノアが静かに言った。
「……私たちは、14人でステージに立つために、練習を続ける。
たとえ、返事がなくても信じてるから」
そして、誰もその返事を待たなかった。
ただ練習室に戻り、再び音を奏でる。
踊る。声を合わせる。
そのすべてが、君に届くように。