第1章
「い、今の音って…?」
問いかけたのも束の間、
同じような発砲音が数回響き渡る
ソラくんもブルブルと肩を震わせながらレイにしがみついていた。
「___テロか?いや、でも…そんなことここ何年もなかったのに…。」
「そう、だよね…。何があったの…?」
不安な表情を浮かべながら、ただ立ちすくんでしまう。
「大丈夫ですか!?」
と、その時。
男性の声が聞こえ、目を向けるとそこには帽子を被った男性の近くに、倒れている少女が__。
思わず駆け寄ると
「わーっ!スミマセン!!!今の音にビックリして転んだだけですから!!」
そう言いながら黒髪の少女がペコペコとお辞儀をしていた。
「だ、大丈夫ですか?」
「えぇ。驚いて転んでしまっただけのようです。……と、まあ、珍しいですね。イロハさんじゃないですか!」「わ~~!?ホントだ!イロハさん!初めて見た!!!」「ならよかった~…。って、私、芸能人でもないんですからそんな風に言わなくても!」あたふたしながら話していると
「………ちょっとイロハ、勝手にいなくならないでよ」
後ろからソラくんと手を繋いでいるレイも駆け寄ってきた
「うーん、擦り傷程度みたいですが…。一応消毒して、絆創膏はしたほうがいいですね。」
「えへへ、ありがとうございます!よく転ぶのでこれぐらいはへっちゃらですっ!……それよりも、今のってなんですか?」
そうこうしているうちにまた発砲音が響き、更には女性の叫び声も聞こえてきた。
「ねぇ、レイ。」
「ん?」
「見に行ってみよう」
「………え、本気?」
「うん」
「で、でもこの子は___」
「あの!ソラくんをどこか安全な場所に避難させて頂いていいですか!!!」
帽子を被った男性と黒髪の少女に向かって頭を下げる。
「ちょっ、イロハ!?」
「はい。勿論です。ですが、大丈夫ですか?おそらく若者だけでは危険です。私もついて行きましょうか?」
「え、でも…」
ありがたい言葉に申し訳なく思っていると、黒髪の少女が手をブンブン振りながら
「ハーイ!この子は私に任せてください!図書館とかに行って保護してもらえばいいですかね!?」「ええ、そうですね。心強い。貴方に任せましょうか。」男性はゆっくり立ち上がると、優しく微笑んだ。
「ということで、レイ!はやく行くよ!」
「あ、あぁ…。」「ゴメンなさい~!ソラくん!あのお姉さんについてってね!」「お、おねえちゃんたち…がんばって!」
そう言って無理やりの笑顔を作って私を見た
「イロハさん、気をつけて行きますよ」
「はい!」
