magi
Name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ずっとキミが好き
俺には好きなやつがいる。幼なじみ。
でも彼氏がいる。そいつもまた幼なじみ。
皮肉だ。
*
学校がだるくてサボった。
けど別にするこもなくて、ゲーセンいったりただフラフラしたりテキトーに時間をつぶした。
「あ、カシムくん」
「シーリーン」
「もしかしてまた学校サボったの?」
別の学校に通う幼なじみのシーリーンに見つかった。
「んーまぁそんな感じ。てかアリババと一緒じゃねーのかよ」
彼氏ならちゃんと見とけよ。
「アリババくんは部活だよ」
「そっか。あっこれやる」
カバンからゲーセンでとったぬいぐるみを取り出す。
「わー私の好きなやつだー! いいの? ありがとう」
そう、こいつの好きなやつだからとった。
それを本当に嬉しそうにシーリーンはそれを受け取った。
「ホント好きだな」
「うん」
ぬいぐるみをギュッと抱きしめてシーリーンは笑う。
可愛いな。
「……カシムくん?」
「あ、わりぃ」
見とれてた。
「これからどこか行くの?」
「別に。あてもなくフラフラしてただけだから」
「じゃあ一緒に帰ろう」
「ああ」
帰り道、シーリーンは嬉しそうに今日あったことを話してくれた。
こいつは何も思ってないだろうけど、アリババに嫉妬されそう。いや、あいつも友達だろ? とか言いそうだな。
じゃあちょっとくらいいいか。
「なぁ」
「うん?」
「ちょっとそこの公園でしゃべらねえ?」
「うん、いいよ」
「あ、ちょっとそこの自販機で飲み物買ってくるわ。何飲む?」
「んー炭酸」
「了解」
俺は二本炭酸ジュースを買ってシーリーンの元へ戻る。
「――」
後ろ姿を見て、なんか抑えきれなくなった。
だから後ろから抱きしめた。
「か、カシムくん!?」
顔は見えないけど驚いているのがわかる。まぁ当然だ。
「ちょっとだけだから」
「……」
「……悪いな。なんかあまりにも可愛くてさ」
隣りに座って冗談っぽく笑う。
泣きそう。
「もーびっくりしたよ?」
良かった。笑ってくれた。気づかれてない。でもちょっと複雑でもある。
「ごめん、ジュースおごるから
「仕方ないなぁ」
「アリババのどこが好きなわけ?」
「んー」
あいつがいいやつなのは知ってる。
マリアムと結婚してほしかったし。
ただ、シーリーンと付き合ってるっていうのは気に入らない。
どこが俺より良かったんだ?
「アリババくんの好きなところはいっぱいありすぎて言えない」
「ですよねー」
想像通りの答えに笑ってしまう。
「なんで笑うのー!」
「いやーシーリーンっぽいなぁって」
「そう?」
「うん」
アリババがムカつくから本当はキスでもしてやろうかと思って公園で話そうと言ったのだがやめた。
嫌われたくないし敵わない。
それに笑顔が見れるならこのままでもいいかな、なんて思ったから。
(13/07/28)
俺には好きなやつがいる。幼なじみ。
でも彼氏がいる。そいつもまた幼なじみ。
皮肉だ。
*
学校がだるくてサボった。
けど別にするこもなくて、ゲーセンいったりただフラフラしたりテキトーに時間をつぶした。
「あ、カシムくん」
「シーリーン」
「もしかしてまた学校サボったの?」
別の学校に通う幼なじみのシーリーンに見つかった。
「んーまぁそんな感じ。てかアリババと一緒じゃねーのかよ」
彼氏ならちゃんと見とけよ。
「アリババくんは部活だよ」
「そっか。あっこれやる」
カバンからゲーセンでとったぬいぐるみを取り出す。
「わー私の好きなやつだー! いいの? ありがとう」
そう、こいつの好きなやつだからとった。
それを本当に嬉しそうにシーリーンはそれを受け取った。
「ホント好きだな」
「うん」
ぬいぐるみをギュッと抱きしめてシーリーンは笑う。
可愛いな。
「……カシムくん?」
「あ、わりぃ」
見とれてた。
「これからどこか行くの?」
「別に。あてもなくフラフラしてただけだから」
「じゃあ一緒に帰ろう」
「ああ」
帰り道、シーリーンは嬉しそうに今日あったことを話してくれた。
こいつは何も思ってないだろうけど、アリババに嫉妬されそう。いや、あいつも友達だろ? とか言いそうだな。
じゃあちょっとくらいいいか。
「なぁ」
「うん?」
「ちょっとそこの公園でしゃべらねえ?」
「うん、いいよ」
「あ、ちょっとそこの自販機で飲み物買ってくるわ。何飲む?」
「んー炭酸」
「了解」
俺は二本炭酸ジュースを買ってシーリーンの元へ戻る。
「――」
後ろ姿を見て、なんか抑えきれなくなった。
だから後ろから抱きしめた。
「か、カシムくん!?」
顔は見えないけど驚いているのがわかる。まぁ当然だ。
「ちょっとだけだから」
「……」
「……悪いな。なんかあまりにも可愛くてさ」
隣りに座って冗談っぽく笑う。
泣きそう。
「もーびっくりしたよ?」
良かった。笑ってくれた。気づかれてない。でもちょっと複雑でもある。
「ごめん、ジュースおごるから
「仕方ないなぁ」
「アリババのどこが好きなわけ?」
「んー」
あいつがいいやつなのは知ってる。
マリアムと結婚してほしかったし。
ただ、シーリーンと付き合ってるっていうのは気に入らない。
どこが俺より良かったんだ?
「アリババくんの好きなところはいっぱいありすぎて言えない」
「ですよねー」
想像通りの答えに笑ってしまう。
「なんで笑うのー!」
「いやーシーリーンっぽいなぁって」
「そう?」
「うん」
アリババがムカつくから本当はキスでもしてやろうかと思って公園で話そうと言ったのだがやめた。
嫌われたくないし敵わない。
それに笑顔が見れるならこのままでもいいかな、なんて思ったから。
(13/07/28)
5/18ページ