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ねがいごと ※幼稚園
「みんな今日は七夕の短冊を作ります。好きな紙にお願い事書いてね」
先生がカラフルな短冊を目の前にわくわくしてる園児たちに言う。
園児たちはテーブルごとに分かれて座っていて、シーリーン・アリババ・カシムの三人で一つの班。
「はーい」
手を挙げて元気に返事する園児たち。もちろん、シーリーンたち三人も同じように元気いっぱい返事をした。
「字がわからなかったら先生に聞いてね」
「カシムなにかくかきめた?」
少しして書くことに悩んだアリババがカシムに聞く。
「ぜんぜん。アリババは?」
「うーんなやんでる」
「そっか。シーリーンは?」
カシムがシーリーン振る。
「シーちゃんきめたよ! ほら」
満面の笑みで二人に見せる。
「アリババくんがすき……それねがいごとじゃねえし」
「だめ?」
「だめではないんじゃね? アリババかおまっかだし」
シーリーンのうるんだ瞳に戸惑いながらカシムがアリババを見ると顔を真っ赤にしていた。
「アリババくんどうしたの?」
「な、なんでもない」
「てれてる。おまえもシーリーンちゃんがすきってかいとけよ」
照れて焦っているアリババを茶化す。
「ちょっとカシム」
「どうしたの? アリババくん、カシムくん」
全然状況が把握できてない鈍感なシーリーン。
「なんでもないよ」
せっかく気付いてないのだ、バレてはいけないと誤魔化す。
「せんせーみて!」
各テーブルを回っている先生をシーリーンが呼びとめる。
「あら。なるほどそういうこと。シーちゃん、それはお願い事とは違うから別のこと考えようか。○○になりたいとか」
ほほえましいと思いながら願い事ではないので優しく別のを考えるように促す。
「うーん……じゃあアリババくんのおよめさんになれますようにってかく!」
無邪気なシーリーン。
「おお。上手に書けるかな~?」
「シーちゃんとくいだよ!」
「そう、じゃあ頑張ってね。で、二人は?」
ペンが動いていないアリババとカシム。
「なにかいたらいいかな?」
「アリババくんの好きなことなんでもいいんだよ」
「……じゃあ、みんながしあわせになりますようににする」
少し考えてアリババは書くことを決めた。
「いいね。カシムくんは?」
「ヒミツ」
カシムも書くことを決めたが先生には内緒にする。
「ふふ、じゃあ完成するの楽しみにしてるね」
「シーリーンちゃんなにいろがすき?」
色を迷っているアリババがシーリーンに聞く。
「オレンジ!」
「じゃあオレンジでかく」
「アリババくんきいろすき? きいろでかいちゃった」
「きいろすきだよ」
「よかった!」
「おまえらおねがいなんてしなくてもラブラブじゃん……」
おいてけぼりのカシムであった。
そんなカシムのお願いは「だいすきなひとがじぶんをすきになりますように」。
(13/07/07)
「みんな今日は七夕の短冊を作ります。好きな紙にお願い事書いてね」
先生がカラフルな短冊を目の前にわくわくしてる園児たちに言う。
園児たちはテーブルごとに分かれて座っていて、シーリーン・アリババ・カシムの三人で一つの班。
「はーい」
手を挙げて元気に返事する園児たち。もちろん、シーリーンたち三人も同じように元気いっぱい返事をした。
「字がわからなかったら先生に聞いてね」
「カシムなにかくかきめた?」
少しして書くことに悩んだアリババがカシムに聞く。
「ぜんぜん。アリババは?」
「うーんなやんでる」
「そっか。シーリーンは?」
カシムがシーリーン振る。
「シーちゃんきめたよ! ほら」
満面の笑みで二人に見せる。
「アリババくんがすき……それねがいごとじゃねえし」
「だめ?」
「だめではないんじゃね? アリババかおまっかだし」
シーリーンのうるんだ瞳に戸惑いながらカシムがアリババを見ると顔を真っ赤にしていた。
「アリババくんどうしたの?」
「な、なんでもない」
「てれてる。おまえもシーリーンちゃんがすきってかいとけよ」
照れて焦っているアリババを茶化す。
「ちょっとカシム」
「どうしたの? アリババくん、カシムくん」
全然状況が把握できてない鈍感なシーリーン。
「なんでもないよ」
せっかく気付いてないのだ、バレてはいけないと誤魔化す。
「せんせーみて!」
各テーブルを回っている先生をシーリーンが呼びとめる。
「あら。なるほどそういうこと。シーちゃん、それはお願い事とは違うから別のこと考えようか。○○になりたいとか」
ほほえましいと思いながら願い事ではないので優しく別のを考えるように促す。
「うーん……じゃあアリババくんのおよめさんになれますようにってかく!」
無邪気なシーリーン。
「おお。上手に書けるかな~?」
「シーちゃんとくいだよ!」
「そう、じゃあ頑張ってね。で、二人は?」
ペンが動いていないアリババとカシム。
「なにかいたらいいかな?」
「アリババくんの好きなことなんでもいいんだよ」
「……じゃあ、みんながしあわせになりますようににする」
少し考えてアリババは書くことを決めた。
「いいね。カシムくんは?」
「ヒミツ」
カシムも書くことを決めたが先生には内緒にする。
「ふふ、じゃあ完成するの楽しみにしてるね」
「シーリーンちゃんなにいろがすき?」
色を迷っているアリババがシーリーンに聞く。
「オレンジ!」
「じゃあオレンジでかく」
「アリババくんきいろすき? きいろでかいちゃった」
「きいろすきだよ」
「よかった!」
「おまえらおねがいなんてしなくてもラブラブじゃん……」
おいてけぼりのカシムであった。
そんなカシムのお願いは「だいすきなひとがじぶんをすきになりますように」。
(13/07/07)
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