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yume
夢を見た。
普段夢なんか見ないのに珍しく見たと思えば悲しい夢だ。
起きたら泣いていた。
ああ、現実にはならないでくれ。
あいつと付き合っても俺を嫌いになってもいい、いなくならないで。
お前が生きてなかったら、俺の生きる意味はないから。
泣き腫らした眼だったらどうしようかと思ったがそんなこともなく、いつも通り歩いて登校。
「おはよう!」
「おう」
「あれ?元気ないね?どうしたの?」
「別に」
現実はいなくなる気配も俺を嫌いでもない。それでいい。いや、それがいい。
「カシム何してんだよ」
「何もしてねーようるせーな」
「もーアリババくん。カシムくん元気ないんだから優しくしてあげてよ」
「シーリーン俺は大丈夫だから。こんなやつに言っても無駄」
「あん?」
「今日血の気多いな」
「夢見たから」
「夢?」
俺が珍しく夢を見た日にこいつもか。
「お前が、シーリーン奪う夢」
「……なんだよそれ」
そんなことかよ。くだらなくて笑ってしまう。
「わ、笑うな!俺は本気で」
「ねぇそれどういう意味?」
「シーリーンは知らなくていいよ」
惚気やがってと言おうと思ったがシーリーンが気づいてないのならわざわざ言う必要もない。バカでよかったよ。
「えーなんでー?」
「現実には絶対起こらないから」
そんなこと自分では言いたくない。奪える可能性があるなら奪いたいから。
バカだから一度人を好きになったら他の人を好きになるなんてない。俺にはわかる。それくらいずっと一緒にいるんだ。
「今の本当だな」
空気を読めないアリババが真剣な目つきで俺を見つめる。
「ああ」
「良かった」
良くねーよ。
でも、それで俺の前からいなくならないのら良かったのかもしれない。
こいつらなら別れないだろうし3人で一緒にいれそうだし。
「夢は夢だな」
「そうだな」
アリババのことバカだと思ったが俺も十分バカだ。夢を信じて元気ないと言われてしまったんだから。
夢は夢なのに。
「2人だけの話ずるいよー私も入れてよ!」
「んーそんな話してたっけアリババ」
「してない」
「うー、ひどいよー!」
「悪い悪い」
反応が可愛くて遊んでしまった。
ああ、これだ。
俺の幸せはこいつと付き合うことじゃない。こうしてただ一緒にいることだ。
これで十分。
十分過ぎるかもしれない。
「何笑ってんだよ気持ちわるい」
「悪かったな」
「カシムくん元気になったよかったー!」
相変わらずの彼女に再び笑みが零れた。
夢を見た。
愛する人が死んでいなくなる夢だ。
朝電話がなって訃報を聞く。
喪失のまま携帯を見つめているとメールがきていることに気づく。
それはその愛する人からのもの。
死ぬ前に死ぬなんて思っても見ないからくだらないいつものメール。
ああ、嘘だ。
あの電話は嘘だ。
って思うのに涙が溢れて止まらない。
電話が鳴る。
ディスプレイには彼女の名前。
なんのいたずらだよ。
イライラしながらも奇跡にかけて電話に出る。
すると「びっくりした?ごめんね?アリババくんが……」て泣きそうな彼女の声。
「……良かった」
なんだとは言えなかった。
今度はそういう夢を見たんだ。
(14/05/14)
Privatterより
文字数1,229/ #深夜の真剣文字書き60分一本勝負/最初を「夢を見た。」で始める
夢を見た。
普段夢なんか見ないのに珍しく見たと思えば悲しい夢だ。
起きたら泣いていた。
ああ、現実にはならないでくれ。
あいつと付き合っても俺を嫌いになってもいい、いなくならないで。
お前が生きてなかったら、俺の生きる意味はないから。
泣き腫らした眼だったらどうしようかと思ったがそんなこともなく、いつも通り歩いて登校。
「おはよう!」
「おう」
「あれ?元気ないね?どうしたの?」
「別に」
現実はいなくなる気配も俺を嫌いでもない。それでいい。いや、それがいい。
「カシム何してんだよ」
「何もしてねーようるせーな」
「もーアリババくん。カシムくん元気ないんだから優しくしてあげてよ」
「シーリーン俺は大丈夫だから。こんなやつに言っても無駄」
「あん?」
「今日血の気多いな」
「夢見たから」
「夢?」
俺が珍しく夢を見た日にこいつもか。
「お前が、シーリーン奪う夢」
「……なんだよそれ」
そんなことかよ。くだらなくて笑ってしまう。
「わ、笑うな!俺は本気で」
「ねぇそれどういう意味?」
「シーリーンは知らなくていいよ」
惚気やがってと言おうと思ったがシーリーンが気づいてないのならわざわざ言う必要もない。バカでよかったよ。
「えーなんでー?」
「現実には絶対起こらないから」
そんなこと自分では言いたくない。奪える可能性があるなら奪いたいから。
バカだから一度人を好きになったら他の人を好きになるなんてない。俺にはわかる。それくらいずっと一緒にいるんだ。
「今の本当だな」
空気を読めないアリババが真剣な目つきで俺を見つめる。
「ああ」
「良かった」
良くねーよ。
でも、それで俺の前からいなくならないのら良かったのかもしれない。
こいつらなら別れないだろうし3人で一緒にいれそうだし。
「夢は夢だな」
「そうだな」
アリババのことバカだと思ったが俺も十分バカだ。夢を信じて元気ないと言われてしまったんだから。
夢は夢なのに。
「2人だけの話ずるいよー私も入れてよ!」
「んーそんな話してたっけアリババ」
「してない」
「うー、ひどいよー!」
「悪い悪い」
反応が可愛くて遊んでしまった。
ああ、これだ。
俺の幸せはこいつと付き合うことじゃない。こうしてただ一緒にいることだ。
これで十分。
十分過ぎるかもしれない。
「何笑ってんだよ気持ちわるい」
「悪かったな」
「カシムくん元気になったよかったー!」
相変わらずの彼女に再び笑みが零れた。
夢を見た。
愛する人が死んでいなくなる夢だ。
朝電話がなって訃報を聞く。
喪失のまま携帯を見つめているとメールがきていることに気づく。
それはその愛する人からのもの。
死ぬ前に死ぬなんて思っても見ないからくだらないいつものメール。
ああ、嘘だ。
あの電話は嘘だ。
って思うのに涙が溢れて止まらない。
電話が鳴る。
ディスプレイには彼女の名前。
なんのいたずらだよ。
イライラしながらも奇跡にかけて電話に出る。
すると「びっくりした?ごめんね?アリババくんが……」て泣きそうな彼女の声。
「……良かった」
なんだとは言えなかった。
今度はそういう夢を見たんだ。
(14/05/14)
Privatterより
文字数1,229/ #深夜の真剣文字書き60分一本勝負/最初を「夢を見た。」で始める
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