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卒業
「おはよう」
「……おはよう」
挨拶を返すのが精一杯。
「元気ないじゃん」
「そ、そんなことないよ」
慌てて首を振る。元気がないんじゃない。ただ寂しいの。だってもうすぐ卒業だから。
「ならいいけど」
彼はいつもと変わらない。寂しくないのかな?
「あははは」
「笑わないでよ!」
友だちに相談したら笑われた。
「ごめんごめん。幼なじみなんでしょ?卒業ぐらいで関係なんて変わらないでしょ」
「そうだけど、毎日会えなくなるんだよ?」
当たり前がなくなるのが怖い。
「それそのまま本人に言いなよ」
「無理だよ」
「ほら、一緒に帰るの待ってるぞ彼氏」
入り口の方を見ると彼がスマホを見ながら立っている。今日は友だちに話があるから先帰っててって言ったのに。
「彼氏じゃないよ」
「私にはカレカノにしか見えません。さっ」
背中を押されて廊下に。
「おっ。もう終わった?」
「うん」
「なら帰ろ」
「あの、ね、」
歩き出した足を止めて彼の袖を掴んだ。
「どうした?朝から変だぞ」
「……なんでもない。アリババくんにはわかんないよ」
ああなんで素直になれないかな。
「わかんねーよ言ってくれなきゃ。カシムに鈍感って怒られたけど言ってくれなきゃわかんねーんだよ」
「……もうすぐ卒業だなって思ったら寂しくて。もう毎日アリババくんと一緒に入れないから」
「ーーっ。考えないようにしてたのに……そうだ、言わなきゃ伝わんないんだよな」
「うん?」
「おれ、お前が好きだ」
まさかの告白。顔を真っ赤にして「これで毎日会いに行く理由が出来た」って。
突然で戸惑ったけど照れて早歩きになるアリババくんの腕にしっかり抱きついた。返事のつもり。もう寂しくないよ。
(15/04/19)
「おはよう」
「……おはよう」
挨拶を返すのが精一杯。
「元気ないじゃん」
「そ、そんなことないよ」
慌てて首を振る。元気がないんじゃない。ただ寂しいの。だってもうすぐ卒業だから。
「ならいいけど」
彼はいつもと変わらない。寂しくないのかな?
「あははは」
「笑わないでよ!」
友だちに相談したら笑われた。
「ごめんごめん。幼なじみなんでしょ?卒業ぐらいで関係なんて変わらないでしょ」
「そうだけど、毎日会えなくなるんだよ?」
当たり前がなくなるのが怖い。
「それそのまま本人に言いなよ」
「無理だよ」
「ほら、一緒に帰るの待ってるぞ彼氏」
入り口の方を見ると彼がスマホを見ながら立っている。今日は友だちに話があるから先帰っててって言ったのに。
「彼氏じゃないよ」
「私にはカレカノにしか見えません。さっ」
背中を押されて廊下に。
「おっ。もう終わった?」
「うん」
「なら帰ろ」
「あの、ね、」
歩き出した足を止めて彼の袖を掴んだ。
「どうした?朝から変だぞ」
「……なんでもない。アリババくんにはわかんないよ」
ああなんで素直になれないかな。
「わかんねーよ言ってくれなきゃ。カシムに鈍感って怒られたけど言ってくれなきゃわかんねーんだよ」
「……もうすぐ卒業だなって思ったら寂しくて。もう毎日アリババくんと一緒に入れないから」
「ーーっ。考えないようにしてたのに……そうだ、言わなきゃ伝わんないんだよな」
「うん?」
「おれ、お前が好きだ」
まさかの告白。顔を真っ赤にして「これで毎日会いに行く理由が出来た」って。
突然で戸惑ったけど照れて早歩きになるアリババくんの腕にしっかり抱きついた。返事のつもり。もう寂しくないよ。
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