とある本丸の日常会話 [完結]
小話その46「刀剣男士は未知の究明に乗り出したようです」
一一小話開幕前の注意点一一
※小話その1の解決編です
※刀剣男士の扱いに不穏な表現があります
※何でも許せる人向け
一一一一一一一一一一一一一
一縁側一
南海「一一というわけで、君が夢に捕らわれそうになった現象、あれはこう説明付けられるわけだ。・・・ここまでに、何か質問はあるかね?」
藤代「はい、南海先生」
南海「はい、記録役くん」
藤代「何の説明もなくここに座らされて、一息に解説されても理解が追いつきません!」
南海「おや!…これはまた最初から話さないといけないのかい。君は頭の回転は速い方だと思っていたのだが…仕方ないね」
藤代「というか俺は薬研さんにコレを渡しに行きたいからここを通っただけなのに・・・そんな通りがかりでいきなり桑名さんに捕まるし」
桑名「捕まえとかないと君、逃げるしね」
藤代「一緒に摘みに行った姫鶴さんまで何故か桑名さん側に回ってるし!」
姫鶴「おれは、シロくんがここを通るように誘導する係」
藤代「最初から計られてた…っ!!てことは薬研さんも?!」
南海「薬研くんは関わりないね。彼が君にその用事を頼んだのは偶々だ。それは…禊萩かい?」
藤代「はい。川向こうの水辺に自生しているんです」
桑名「ああ、あるね。でもどうして禊萩の花を?お盆はもう過ぎたけど・・・あ、薬にするのか」
藤代「そうです。だからもう行っていいですか」
桑名「じゃあこれは僕が届けておくよ。君は南海先生のはなしを、じっくり理解しないとダメだよ。姫鶴さん、逃げないように気をつけてね」
姫鶴「ん。わかった」
藤代「えぇー・・・」
南海「ふふ・・・では、今度は出来るだけゆっくり語るとしようか」
南海「では改めて一一君は覚えていないと言うが、君は顕現前の桑名くんと夢で会っている。それは山姥切国広くんと山姥切長義くんの証言があるから認めてほしい」
藤代「…証言って」
南海「桑名くんが夢の中で聞いた話し声と二人が外で話していた内容が一致していた、というものだね。二人がどんなに起こそうとしても起きなかった君が、何をきっかけか飛び起きたらしい。その時に、君も「変な夢を見た」と言っていたようじゃないか」
藤代「んんん…言ったことは覚えてませんが、起きたら二人がいて驚いたことはありましたね」
南海「桑名くんが言うには、君の名前がわかったから夢から出すことが出来た、とのことだね。現に彼はこの本丸に来た時に、誰に聞いたわけでもなく君の名前を口にしていた。その時、君は長期出張で本丸にいなかったというのにね…?」
藤代「うぅー・・・覚えてないことには、認めようがないと思いませんか?」
姫鶴「まだ渋る」
藤代「俺、こういうのホント無理なんですよ。身に覚えがないから無かったことにしてほしいくらいです」
姫鶴「んで、いつまでも目ぇ逸らして認めてくんないとさ、シロくん頑固もんなせいで桑くんかあいそじゃない?」
藤代「う・・・」
南海「しかし頑固というところは、なんとも金気の性質を持つ記録役くんらしいね」
姫鶴「そだね」
藤代「?・・・あ、その金気ってなんですか。南海先生の話は聞き馴染みのない言葉ばかりで、理解しにくくて・・・」
南海「…うん?五行を知らないのかい。僕たち刀剣や審神者の霊力とも関わりの深いものだけれど…ふむ。確か、君は今の主に代わって審神者をやっていたことがあったと聞いたが、その時はどうして鍛刀をしていたのかね?」
藤代「どうして…と言われも、鍛刀はすべて鍛錬所にいる鍛冶師にお任せしていたので、俺は何も」
南海「しかし鍛錬に於いて五行の神徳…その調整は審神者の力無しには不可能なはず。それを無自覚に成していた…?それも金性の成し得る業なのか…?いや、しかし」(ブツブツ)
藤代「またよくわからないことを…」
姫鶴「シロくんは、五行しってる?」
藤代「五行?陰陽五行なんちゃら…てやつですか?火とか水とか」
姫鶴「ん。まぁ、それ。んっとさ、動物や植物なんかの生物とか、季節とか…まぁ色々、万物は五行の力がちょうどいいかんじに保って上手く成り立ってんの。審神者の技もその調整が取れた状態で初めて成り立つ。審神者によって能力の得手不得手があんのは、五行のどっかが強すぎたり、弱すぎたりするから」
藤代「なるほど」
姫鶴「シロくんは、金の気が強め。あとは並。というか並以下」
藤代「あ、はい…そうなんですか」
姫鶴「なんだけどぉ、金って鋼を意味するからおれ達にいちばん親しみあんのね。シロくんちっちゃい頃から刀剣男士に関わってたし…経験則ってやつ?それで未熟な部分補ってるかんじ。そこがシロくんの強みであり、弱みでもある」
藤代「はぁ。そう、なんですか・・・ん?」
姫鶴「ん?」
藤代「え、なんで知ってるんですか・・・?」
姫鶴「なにを?」
藤代「いや、俺が昔から刀剣男士の皆さんと関わってるって、今・・・。姫鶴さんには、まだ話してないと思うんですが」
南海「その回答は至極単純。僕たちに協力してもらってる時点で君に関することはすべて伝えてあるからだね」
藤代「なるほど、プライバシーなんかあったもんじゃねぇと・・・というか、南海先生がこの話にめちゃくちゃ食いついてるのが一番の驚きなんですけど。どういった経緯で桑名さんに協力を?」
南海「本丸の仲間が困っているのであれば、僕は協力を惜しまないよ。刀剣男士の悩みを聞くこともまた刀剣の研究に繋がるかもしれないのだからね」
藤代「さすが刀剣博士。研究に余念がない」
南海「しかし、君が夢の中で怪異に狙われたという現象、そしてその原因はあらゆる仮説を立てても立証することが出来ない。君も怖がりのせいで協力してくれないものだからね、調査は難航していた。…そんな時に現れた救世主が彼だ」
姫鶴「おれです」
南海「彼は素晴らしい。何せ夢に入れるのだからね。君の夢に入ってなにか痕跡はないか捜索してもらったわけなのだよ」
藤代「って、おいおいおい!何をさらっと衝撃発言してんですか。人の無意識下にまで土足で入り込むとは刀剣男士、やることがとんでもないな」
南海「そのおかげで夢に捕らわれそうになった原因が判明したことを忘れてもらっては困るのだがね?」
姫鶴「ん、そだよ。感謝されこそすれ文句言われる筋合いはないし、シロくんだって知りたいでしょ?自分が誰に狙われたのかって」
藤代「そ、それは、知らぬが仏という有難い言葉が世の中には一一」
南海「そういうわけで、我々の緻密な調査の結果、君が夢に捕らわれそうになった現象…あれは、
「刀剣男士が原因」と立証されたわけだ。
さて・・・ここまでに、何か質問はあるかね?」
一一一一一一一一一
▶後書きめいた裏話し。
冒頭の注意点の通り、解決編入ってます。続きます。
一一小話開幕前の注意点一一
※小話その1の解決編です
※刀剣男士の扱いに不穏な表現があります
※何でも許せる人向け
一一一一一一一一一一一一一
一縁側一
南海「一一というわけで、君が夢に捕らわれそうになった現象、あれはこう説明付けられるわけだ。・・・ここまでに、何か質問はあるかね?」
藤代「はい、南海先生」
南海「はい、記録役くん」
藤代「何の説明もなくここに座らされて、一息に解説されても理解が追いつきません!」
南海「おや!…これはまた最初から話さないといけないのかい。君は頭の回転は速い方だと思っていたのだが…仕方ないね」
藤代「というか俺は薬研さんにコレを渡しに行きたいからここを通っただけなのに・・・そんな通りがかりでいきなり桑名さんに捕まるし」
桑名「捕まえとかないと君、逃げるしね」
藤代「一緒に摘みに行った姫鶴さんまで何故か桑名さん側に回ってるし!」
姫鶴「おれは、シロくんがここを通るように誘導する係」
藤代「最初から計られてた…っ!!てことは薬研さんも?!」
南海「薬研くんは関わりないね。彼が君にその用事を頼んだのは偶々だ。それは…禊萩かい?」
藤代「はい。川向こうの水辺に自生しているんです」
桑名「ああ、あるね。でもどうして禊萩の花を?お盆はもう過ぎたけど・・・あ、薬にするのか」
藤代「そうです。だからもう行っていいですか」
桑名「じゃあこれは僕が届けておくよ。君は南海先生のはなしを、じっくり理解しないとダメだよ。姫鶴さん、逃げないように気をつけてね」
姫鶴「ん。わかった」
藤代「えぇー・・・」
南海「ふふ・・・では、今度は出来るだけゆっくり語るとしようか」
南海「では改めて一一君は覚えていないと言うが、君は顕現前の桑名くんと夢で会っている。それは山姥切国広くんと山姥切長義くんの証言があるから認めてほしい」
藤代「…証言って」
南海「桑名くんが夢の中で聞いた話し声と二人が外で話していた内容が一致していた、というものだね。二人がどんなに起こそうとしても起きなかった君が、何をきっかけか飛び起きたらしい。その時に、君も「変な夢を見た」と言っていたようじゃないか」
藤代「んんん…言ったことは覚えてませんが、起きたら二人がいて驚いたことはありましたね」
南海「桑名くんが言うには、君の名前がわかったから夢から出すことが出来た、とのことだね。現に彼はこの本丸に来た時に、誰に聞いたわけでもなく君の名前を口にしていた。その時、君は長期出張で本丸にいなかったというのにね…?」
藤代「うぅー・・・覚えてないことには、認めようがないと思いませんか?」
姫鶴「まだ渋る」
藤代「俺、こういうのホント無理なんですよ。身に覚えがないから無かったことにしてほしいくらいです」
姫鶴「んで、いつまでも目ぇ逸らして認めてくんないとさ、シロくん頑固もんなせいで桑くんかあいそじゃない?」
藤代「う・・・」
南海「しかし頑固というところは、なんとも金気の性質を持つ記録役くんらしいね」
姫鶴「そだね」
藤代「?・・・あ、その金気ってなんですか。南海先生の話は聞き馴染みのない言葉ばかりで、理解しにくくて・・・」
南海「…うん?五行を知らないのかい。僕たち刀剣や審神者の霊力とも関わりの深いものだけれど…ふむ。確か、君は今の主に代わって審神者をやっていたことがあったと聞いたが、その時はどうして鍛刀をしていたのかね?」
藤代「どうして…と言われも、鍛刀はすべて鍛錬所にいる鍛冶師にお任せしていたので、俺は何も」
南海「しかし鍛錬に於いて五行の神徳…その調整は審神者の力無しには不可能なはず。それを無自覚に成していた…?それも金性の成し得る業なのか…?いや、しかし」(ブツブツ)
藤代「またよくわからないことを…」
姫鶴「シロくんは、五行しってる?」
藤代「五行?陰陽五行なんちゃら…てやつですか?火とか水とか」
姫鶴「ん。まぁ、それ。んっとさ、動物や植物なんかの生物とか、季節とか…まぁ色々、万物は五行の力がちょうどいいかんじに保って上手く成り立ってんの。審神者の技もその調整が取れた状態で初めて成り立つ。審神者によって能力の得手不得手があんのは、五行のどっかが強すぎたり、弱すぎたりするから」
藤代「なるほど」
姫鶴「シロくんは、金の気が強め。あとは並。というか並以下」
藤代「あ、はい…そうなんですか」
姫鶴「なんだけどぉ、金って鋼を意味するからおれ達にいちばん親しみあんのね。シロくんちっちゃい頃から刀剣男士に関わってたし…経験則ってやつ?それで未熟な部分補ってるかんじ。そこがシロくんの強みであり、弱みでもある」
藤代「はぁ。そう、なんですか・・・ん?」
姫鶴「ん?」
藤代「え、なんで知ってるんですか・・・?」
姫鶴「なにを?」
藤代「いや、俺が昔から刀剣男士の皆さんと関わってるって、今・・・。姫鶴さんには、まだ話してないと思うんですが」
南海「その回答は至極単純。僕たちに協力してもらってる時点で君に関することはすべて伝えてあるからだね」
藤代「なるほど、プライバシーなんかあったもんじゃねぇと・・・というか、南海先生がこの話にめちゃくちゃ食いついてるのが一番の驚きなんですけど。どういった経緯で桑名さんに協力を?」
南海「本丸の仲間が困っているのであれば、僕は協力を惜しまないよ。刀剣男士の悩みを聞くこともまた刀剣の研究に繋がるかもしれないのだからね」
藤代「さすが刀剣博士。研究に余念がない」
南海「しかし、君が夢の中で怪異に狙われたという現象、そしてその原因はあらゆる仮説を立てても立証することが出来ない。君も怖がりのせいで協力してくれないものだからね、調査は難航していた。…そんな時に現れた救世主が彼だ」
姫鶴「おれです」
南海「彼は素晴らしい。何せ夢に入れるのだからね。君の夢に入ってなにか痕跡はないか捜索してもらったわけなのだよ」
藤代「って、おいおいおい!何をさらっと衝撃発言してんですか。人の無意識下にまで土足で入り込むとは刀剣男士、やることがとんでもないな」
南海「そのおかげで夢に捕らわれそうになった原因が判明したことを忘れてもらっては困るのだがね?」
姫鶴「ん、そだよ。感謝されこそすれ文句言われる筋合いはないし、シロくんだって知りたいでしょ?自分が誰に狙われたのかって」
藤代「そ、それは、知らぬが仏という有難い言葉が世の中には一一」
南海「そういうわけで、我々の緻密な調査の結果、君が夢に捕らわれそうになった現象…あれは、
「刀剣男士が原因」と立証されたわけだ。
さて・・・ここまでに、何か質問はあるかね?」
一一一一一一一一一
▶後書きめいた裏話し。
冒頭の注意点の通り、解決編入ってます。続きます。
