和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Blue Tears
君の名前は?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
少しだけ涼しくなった夕方。
例の場所に向かうためにゼファーを走らせる。
今日は、まるで運命のように。
両親の命日………。
朝、墓参りに行った時に、両親には謝ってきた。
(こんな娘でごめんね。
2人がたとえ怒っても、私は私の中でこの恨みを晴らしたいんだ……。)
ゼファーのアクセルを強く握って。
ふと対向車を見ると。
そこにはゼファーに乗った堅とマイキーの姿。
堅は驚いた表情をしていたけど。
すぐに目を逸らす。
あの瞳は見ちゃだめ。
心が揺らぐから。
トンネル近くの高架下にゼファーを止めてヘルメットを置くと、そっとシートを撫でる。
「………行ってくる………。」
もう、戻れない。
フードを被り、ゆっくりとトンネルまで歩いて。
物陰に身を潜める。
ポケットに手を入れれば感じる質感に目を閉じる。
『1人で抱え込むなよ。』
脳内に響くのは堅の声。
ここまで来てまだ迷ってる自分がいる。
電源を落とした携帯。
もしかしたら堅から連絡がくるかもしれないから。
堅の声を聞いたら、助けを求めてしまうから………。
「~♪~♪♪」
トンネルに響く鼻歌にハッとする。
(………来た………。)
そっと覗けば、上機嫌で鼻歌を歌いながら歩く半間の姿。
ポケットに入れたスタンガンを握りしめ、ギリギリまで様子を覗う。
(あと少し………。)
あと数歩。
すぐに反応できない距離まで詰める。
(………今だっ!!)
「半間ぁぁぁぁぁ!!」
物陰から飛びかかった瞬間。
「………あぁ?」
飛び上がる私と目が合ってるのに、ニヤニヤしたままの半間の姿。
そこに、一瞬の間を置いて半間の裏からも飛びかかる人の姿。
(稀咲!!)
稀咲の手にもスタンガンがあり、私は戸惑う事無く半間を狙う。
半間の首元にスタンガンが触れそうになった瞬間。
「…………え………?」
腕に走る痛み。
もう少しで届くはずだった攻撃は。
「うっっ………あぁ………」
稀咲が持っていたスタンガンが私の腕に当たり、阻止された。
半間は避けて。
ードサッー
半間の足元に蹲る。
「なん………で………」
痺れる手を押さえて顔を上げれば。
笑う半間の横で無表情で見下ろす稀咲の姿。
まるで、元から半間じゃなく、私を狙っていたように。
「なんだぁ?この前ドラケンと居たやつじゃん。」
半間が楽しそうに覗き込んで。
(怯んでる暇ない。)
鳩尾を狙い拳を振り上げる。
それは綺麗に半間の鳩尾に入り、半間はよろける。
なのに。
倒れない体。
(なんで………。)
戸惑う私をよそに、楽しそうに笑う半間。
「お前、あの男の娘だよなぁ?」
そう言われた瞬間。
『あの男』がお父さんであることはすぐに理解できた。
「だったら、どうだって言うんだよ!?」
気にせず攻撃を繰り出す。
「あの時殺し損ねたからな。仇討ちかぁ?」
何発も。
攻撃は入ってるはずなのに。
笑いながら話し続ける。
「お前の親がなんで殺されたか、教えてやろうか?」
そう呟いた。
ずっと知りたかった。
なんでお父さんとお母さんは殺されなきゃいけなかったのか。
思わず止まる私を見て。
目の前に近寄る半間。
「お前の親父はな、断ったんだよ。
大事なドラッグの取引をな。」
笑いながら、見下してくる。
「そして、知りすぎた。組織の事も、ドラッグの事もなぁ。」
(ドラッグ………。)
お父さんが、そんなことに関与してたなんて。
信じられなかった。
でも。
両親が亡くなった後。
壮大な財産が残されていたことが不思議だった。
私1人でも、充分暮らせる程のお金。
それは。
そんな事で作られたお金だったのか……。
「昔からお前の親父はドラッグも殺しもやらなかった。
強いのに。だから邪魔だったんだよ。」
やっと謎が解けた。
時々、お父さんの帰りが遅かったり、ゼファーに血が着いていたのは。
喧嘩に巻き込まれてたんだって。
そして、そんな風になっても、汚いことはしなかった。
それで………
殺された………。
「あん時一緒に居たの、ドラケンだろぉ(笑)?」
思わず、ポケットのナイフを振り上げる。
この距離なら届くと思ったのに。
目の前に覗き込む顔を睨み、胸目掛けてナイフを刺そうとした瞬間。
それと反して後ろに飛ばされる私の体。
「かはっっ…!」
顔に当たった衝撃は半間の攻撃じゃなくて。
「敵は1人とは限んねぇんだからよそ見すんなよ(笑)。」
半間に集中しすぎて気づけなかった、バルハラの奴らの攻撃。
反撃する間もなく、振りかざされる鉄パイプにガードしたけど。
腕にめり込む鉄パイプ。
体に響く『骨の割れる音』
「うぅっっ………いっ……たぁ……」
今まで喧嘩でヒビが入る程度の骨折はした事があった。
でも。
(これは、完全に折れたな………。)
腕を押さえて踏ん張ると。
尚も笑う半間。
「仇、討つんじゃなかったのかよ(笑)」
半間に攻撃をしようとしても、向かってくるバルハラの奴らが厄介で近づけない。
その間も、稀咲はこちらをじっと見つめてる。
まるで、私が潰れるのを待つように………。
(そうか………。
私は、稀咲に騙されたのか。)
私が半間を潰したいことを知って半間に近づき、情報を得て。
私が逆に潰れれば零番隊の枠が開く。
(………やっぱり………)
信じるんじゃなかった………。
顎に入った拳のせいで壁に打ち当たった。
口の中は切れて、鉄の味が広がる。
でも。
もう、負けられない。
「お前だけは………殺す!!」
力が入らない足を掴み、立ち上がる。
もう、折れた手の感覚は無い。
気を抜いたら、今にも膝から崩れ落ちそうになるけど。
口から流れた血を乱暴に拭い半間を見据える。
殺される覚悟で半間に飛びかかろうとした瞬間。
「………浅葱!!」
トンネルの入り口から響き渡る声。
そして、走る足音。
なんで?
気づかれないようにしてたのに。
どうして。
辛いって思う時、堅はいつも駆けつけるんだろ………。
「………堅……なんで………。」
焦った様子の堅は、まっすぐ私の所に走ると。
膝の力が抜ける私を抱きとめた…………。
例の場所に向かうためにゼファーを走らせる。
今日は、まるで運命のように。
両親の命日………。
朝、墓参りに行った時に、両親には謝ってきた。
(こんな娘でごめんね。
2人がたとえ怒っても、私は私の中でこの恨みを晴らしたいんだ……。)
ゼファーのアクセルを強く握って。
ふと対向車を見ると。
そこにはゼファーに乗った堅とマイキーの姿。
堅は驚いた表情をしていたけど。
すぐに目を逸らす。
あの瞳は見ちゃだめ。
心が揺らぐから。
トンネル近くの高架下にゼファーを止めてヘルメットを置くと、そっとシートを撫でる。
「………行ってくる………。」
もう、戻れない。
フードを被り、ゆっくりとトンネルまで歩いて。
物陰に身を潜める。
ポケットに手を入れれば感じる質感に目を閉じる。
『1人で抱え込むなよ。』
脳内に響くのは堅の声。
ここまで来てまだ迷ってる自分がいる。
電源を落とした携帯。
もしかしたら堅から連絡がくるかもしれないから。
堅の声を聞いたら、助けを求めてしまうから………。
「~♪~♪♪」
トンネルに響く鼻歌にハッとする。
(………来た………。)
そっと覗けば、上機嫌で鼻歌を歌いながら歩く半間の姿。
ポケットに入れたスタンガンを握りしめ、ギリギリまで様子を覗う。
(あと少し………。)
あと数歩。
すぐに反応できない距離まで詰める。
(………今だっ!!)
「半間ぁぁぁぁぁ!!」
物陰から飛びかかった瞬間。
「………あぁ?」
飛び上がる私と目が合ってるのに、ニヤニヤしたままの半間の姿。
そこに、一瞬の間を置いて半間の裏からも飛びかかる人の姿。
(稀咲!!)
稀咲の手にもスタンガンがあり、私は戸惑う事無く半間を狙う。
半間の首元にスタンガンが触れそうになった瞬間。
「…………え………?」
腕に走る痛み。
もう少しで届くはずだった攻撃は。
「うっっ………あぁ………」
稀咲が持っていたスタンガンが私の腕に当たり、阻止された。
半間は避けて。
ードサッー
半間の足元に蹲る。
「なん………で………」
痺れる手を押さえて顔を上げれば。
笑う半間の横で無表情で見下ろす稀咲の姿。
まるで、元から半間じゃなく、私を狙っていたように。
「なんだぁ?この前ドラケンと居たやつじゃん。」
半間が楽しそうに覗き込んで。
(怯んでる暇ない。)
鳩尾を狙い拳を振り上げる。
それは綺麗に半間の鳩尾に入り、半間はよろける。
なのに。
倒れない体。
(なんで………。)
戸惑う私をよそに、楽しそうに笑う半間。
「お前、あの男の娘だよなぁ?」
そう言われた瞬間。
『あの男』がお父さんであることはすぐに理解できた。
「だったら、どうだって言うんだよ!?」
気にせず攻撃を繰り出す。
「あの時殺し損ねたからな。仇討ちかぁ?」
何発も。
攻撃は入ってるはずなのに。
笑いながら話し続ける。
「お前の親がなんで殺されたか、教えてやろうか?」
そう呟いた。
ずっと知りたかった。
なんでお父さんとお母さんは殺されなきゃいけなかったのか。
思わず止まる私を見て。
目の前に近寄る半間。
「お前の親父はな、断ったんだよ。
大事なドラッグの取引をな。」
笑いながら、見下してくる。
「そして、知りすぎた。組織の事も、ドラッグの事もなぁ。」
(ドラッグ………。)
お父さんが、そんなことに関与してたなんて。
信じられなかった。
でも。
両親が亡くなった後。
壮大な財産が残されていたことが不思議だった。
私1人でも、充分暮らせる程のお金。
それは。
そんな事で作られたお金だったのか……。
「昔からお前の親父はドラッグも殺しもやらなかった。
強いのに。だから邪魔だったんだよ。」
やっと謎が解けた。
時々、お父さんの帰りが遅かったり、ゼファーに血が着いていたのは。
喧嘩に巻き込まれてたんだって。
そして、そんな風になっても、汚いことはしなかった。
それで………
殺された………。
「あん時一緒に居たの、ドラケンだろぉ(笑)?」
思わず、ポケットのナイフを振り上げる。
この距離なら届くと思ったのに。
目の前に覗き込む顔を睨み、胸目掛けてナイフを刺そうとした瞬間。
それと反して後ろに飛ばされる私の体。
「かはっっ…!」
顔に当たった衝撃は半間の攻撃じゃなくて。
「敵は1人とは限んねぇんだからよそ見すんなよ(笑)。」
半間に集中しすぎて気づけなかった、バルハラの奴らの攻撃。
反撃する間もなく、振りかざされる鉄パイプにガードしたけど。
腕にめり込む鉄パイプ。
体に響く『骨の割れる音』
「うぅっっ………いっ……たぁ……」
今まで喧嘩でヒビが入る程度の骨折はした事があった。
でも。
(これは、完全に折れたな………。)
腕を押さえて踏ん張ると。
尚も笑う半間。
「仇、討つんじゃなかったのかよ(笑)」
半間に攻撃をしようとしても、向かってくるバルハラの奴らが厄介で近づけない。
その間も、稀咲はこちらをじっと見つめてる。
まるで、私が潰れるのを待つように………。
(そうか………。
私は、稀咲に騙されたのか。)
私が半間を潰したいことを知って半間に近づき、情報を得て。
私が逆に潰れれば零番隊の枠が開く。
(………やっぱり………)
信じるんじゃなかった………。
顎に入った拳のせいで壁に打ち当たった。
口の中は切れて、鉄の味が広がる。
でも。
もう、負けられない。
「お前だけは………殺す!!」
力が入らない足を掴み、立ち上がる。
もう、折れた手の感覚は無い。
気を抜いたら、今にも膝から崩れ落ちそうになるけど。
口から流れた血を乱暴に拭い半間を見据える。
殺される覚悟で半間に飛びかかろうとした瞬間。
「………浅葱!!」
トンネルの入り口から響き渡る声。
そして、走る足音。
なんで?
気づかれないようにしてたのに。
どうして。
辛いって思う時、堅はいつも駆けつけるんだろ………。
「………堅……なんで………。」
焦った様子の堅は、まっすぐ私の所に走ると。
膝の力が抜ける私を抱きとめた…………。