和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Petrichor
君の名前は?
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[君と居た最後の日]
『後悔しないように生きろ』なんて、
誰かが言ってたっけ………。
色んな未来が見えるなら後悔しない生き方なんて簡単なのかもしれない。
でも。
あの頃の俺はそんなこと考えたことなんて無くて。
過ぎてく毎日が
迎える明日が
当たり前に来るものだって思ってた。
当たり前に、浅葱はいつも笑っていて。
いつでも話せるって思ってた。
明日があることが
目が覚めることが
当たり前なわけないって…………。
当時の自分に言ってやりたい………。
あっという間に時は過ぎて。
明日には地元を発つ日。
引っ越しの荷物も全て送ってあるから、明日は自分だけ飛行機で東京に向かう。
相変わらず天気の悪いこの土地は肌寒くて。
公園のベンチで作詞をしている俺を
相変わらず楽しそうに話ながら横に並ぶ浅葱。
「明日には東京かぁ。」
浅葱はしみじみと、曇り空を眺めながら少し寂しそうに話す。
「だなぁ。向こう行ったらすぐにバンドの立ち上げとか、取材とかあるから、バタバタしそうだけど。
でも、連絡はするから。」
東京に出たら、今以上に忙しくなるのはわかってたから。
それでも、お互いの連絡先はわかってるし、もう会えなくなるわけじゃない。
「でも。こっちに来るときは見舞いに行くから。」
そう言うと、少しだけ悲しそうに笑った。
「忙しい時は私の事より自分の体を休ませる方を優先してね?」
眞は倒れるまで頑張るから、それはダメ。
と、心配までしてくれる。
「さて、と。私、寄る所あるから、今日は先に帰るね。
明日、出発前にまたここで話そ。」
すくっと立ち上がり、バックを背負うとニッコリ笑って手を振った。
「明日。わかった。行く前に寄るよ。」
送ろうと思ったけど。
まだ暗い時間じゃないから大丈夫、と断られた。
傘を座した後ろ姿を見送ってると、浅葱は突然振り返った。
「ねぇ、眞?」
急に振り返るからびっくりしていると。
「また、歌ってくれる?」
傘をクルクル回しながら、問いかけられて。
「こっちに戻ってきた時はいつでも歌ってやる。」
これから東京で有名になるって夢もある。
でも、浅葱には、いつでも歌ってあげたかった。
答えを聞くと。
浅葱は満面の笑みで手を振った。
「ありがと!またね!」
そう言うと。
公園から出ていった。
明日、空港に行くまでの時間は一緒に居たいから。
また明日、東京に発つ前に会えることが嬉しくて。
帰る途中。
ふらりと立ち寄ったシルバー屋に、小さいコインのネックレスがあって。
浅葱に似合いそうだからと、買ってはみたけどラッピングするほどのものじゃないから。
ネックレスを自分で着けて帰った。
明日、浅葱にあげよう。
ゆっくり夜に向かう空を見ながら、これからの未来とか、楽しみな事ばかりで。
鼻歌を歌いながら、家路についた。
それが、浅葱と笑いあった最後の日になるなんて。
その時の自分は気づくことなくて。
ワクワクする未来ばかり見て
苦しむ浅葱に気づいてあげられなかった………。
『後悔しないように生きろ』なんて、
誰かが言ってたっけ………。
色んな未来が見えるなら後悔しない生き方なんて簡単なのかもしれない。
でも。
あの頃の俺はそんなこと考えたことなんて無くて。
過ぎてく毎日が
迎える明日が
当たり前に来るものだって思ってた。
当たり前に、浅葱はいつも笑っていて。
いつでも話せるって思ってた。
明日があることが
目が覚めることが
当たり前なわけないって…………。
当時の自分に言ってやりたい………。
あっという間に時は過ぎて。
明日には地元を発つ日。
引っ越しの荷物も全て送ってあるから、明日は自分だけ飛行機で東京に向かう。
相変わらず天気の悪いこの土地は肌寒くて。
公園のベンチで作詞をしている俺を
相変わらず楽しそうに話ながら横に並ぶ浅葱。
「明日には東京かぁ。」
浅葱はしみじみと、曇り空を眺めながら少し寂しそうに話す。
「だなぁ。向こう行ったらすぐにバンドの立ち上げとか、取材とかあるから、バタバタしそうだけど。
でも、連絡はするから。」
東京に出たら、今以上に忙しくなるのはわかってたから。
それでも、お互いの連絡先はわかってるし、もう会えなくなるわけじゃない。
「でも。こっちに来るときは見舞いに行くから。」
そう言うと、少しだけ悲しそうに笑った。
「忙しい時は私の事より自分の体を休ませる方を優先してね?」
眞は倒れるまで頑張るから、それはダメ。
と、心配までしてくれる。
「さて、と。私、寄る所あるから、今日は先に帰るね。
明日、出発前にまたここで話そ。」
すくっと立ち上がり、バックを背負うとニッコリ笑って手を振った。
「明日。わかった。行く前に寄るよ。」
送ろうと思ったけど。
まだ暗い時間じゃないから大丈夫、と断られた。
傘を座した後ろ姿を見送ってると、浅葱は突然振り返った。
「ねぇ、眞?」
急に振り返るからびっくりしていると。
「また、歌ってくれる?」
傘をクルクル回しながら、問いかけられて。
「こっちに戻ってきた時はいつでも歌ってやる。」
これから東京で有名になるって夢もある。
でも、浅葱には、いつでも歌ってあげたかった。
答えを聞くと。
浅葱は満面の笑みで手を振った。
「ありがと!またね!」
そう言うと。
公園から出ていった。
明日、空港に行くまでの時間は一緒に居たいから。
また明日、東京に発つ前に会えることが嬉しくて。
帰る途中。
ふらりと立ち寄ったシルバー屋に、小さいコインのネックレスがあって。
浅葱に似合いそうだからと、買ってはみたけどラッピングするほどのものじゃないから。
ネックレスを自分で着けて帰った。
明日、浅葱にあげよう。
ゆっくり夜に向かう空を見ながら、これからの未来とか、楽しみな事ばかりで。
鼻歌を歌いながら、家路についた。
それが、浅葱と笑いあった最後の日になるなんて。
その時の自分は気づくことなくて。
ワクワクする未来ばかり見て
苦しむ浅葱に気づいてあげられなかった………。