和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Petrichor
君の名前は?
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[雨の匂い]
少しだけ眠った俺の頭は思った以上にすっきりしていた。
浅葱は色々聞くわけでもなく、雨の音を聞いている。
「ペトリコールの匂いがするね。」
浅葱は少し嬉しそうに、目を閉じて匂いをかいでいる。
「ペトリコール?」
何の事だろう?
匂いと言われても。
匂いがするのは外の匂い。
「雨の降りだしに、アスファルトとか、土を濡らした時の匂い。
それを、ペトリコールって言うんだ。」
良い匂い。そう言って心地良さそうにしている。
確かに、雨が降ったときの木々の匂いはいい匂いだと思う。
少しだけ、お互いの事を話して。
少しだけわかったことがある。
自分が東京に行くことを話しても、
浅葱は周りの大人のように否定をしない。
「眞ならできそうだね。」
と、楽しそうに話を聞いてくれる。
そして、「頑張ってね。」は言わない。
不思議に思ったけど。
浅葱曰く、頑張ってる人には言わないんだって。
大体の人は夢を話せば「頑張ってね!」とか「応援してるから!」とか、当たり前の返ししかしないから、浅葱の言葉は、色んな刺激がある。
「来月かぁ………。その頃には私も入院してるかな………。」
聞けば、仕事はしてなくて、来月入院するために静養していたらしい。
何かの病気なのか聞けば。
浅葱は笑って
「頭が悪いから治療するの(笑)」
と、おどける。
会話をしていて、そんなに頭が悪いとは思わなかったけど。
それでも、病気の事を話さないってことは、話したくないんだろうと。
深く聞くのを止めた。
しばらく話しているうちに、雨が止み、うっすらと光が差しはじめる。
「あ…………。」
浅葱は、それに気付くと、少しだけ嫌な顔をして立ち上がった。
「そろそろ、帰るね。」
俺も、一度帰らなきゃいけないことを思い出して。
「俺も帰る。助けてくれてありがとう。」
荷物を背負い、公園の出口まで歩いていくと。
笑って手を振ってくれる。
「ねぇ!」
背中を向けて歩き出した浅葱を呼び止めると。
キョトンとした顔で振り返ってくれる。
「また、会える?」
何となく。
また会いたくて。
浅葱はクスりと笑ってくれた。
「雨の日になったら、会えるよ………。」
じゃあね、と。手を振ってまた歩いて行ってしまった。
雨の日に何があるのか。
なんで晴れた日じゃないのかわからなかったけど。
今まで雨はギターにも良くないし、好きじゃなかったのに。
それからは雨の日が待ち遠しくなった。
雨の日に公園に行けば。
君はぼんやりと雨を見つめていて。
俺に気付くといつも笑ってくれる。
何を話しても、下らない夢を話しても。
君は否定することなく、いつも楽しそうに聞いてくれた。
そして、負けず嫌いな俺をわかってくれる。
一度だけ、連絡先を交換しないか聞いたことがある。
でも、浅葱は笑って。
「携帯、すぐなくしちゃうから、持ち歩いてないんだ。」
と。
携帯の意味ないなとは思ったけど。
メモに自分の連絡先を書いてくれて。
俺は浅葱の手帳に連絡先を書く。
「ありがとう。書いてあれば忘れないね………。」
嬉しそうに言ったけど。
俺自信も連絡先を知れたことが嬉しかったから。
何も気にしなかった。
それから。
時々、連絡を取り合っては、会ったりしていた。
どんなにハードな仕事をしていても。
あの公園で待っててくれる君が居ると思うと、いくらでも頑張れた。
そんな日々は長く続かないのに…………。
それを、俺はわかってたはずなのに………。
笑う浅葱と居ることが嬉しかった……..。
少しだけ眠った俺の頭は思った以上にすっきりしていた。
浅葱は色々聞くわけでもなく、雨の音を聞いている。
「ペトリコールの匂いがするね。」
浅葱は少し嬉しそうに、目を閉じて匂いをかいでいる。
「ペトリコール?」
何の事だろう?
匂いと言われても。
匂いがするのは外の匂い。
「雨の降りだしに、アスファルトとか、土を濡らした時の匂い。
それを、ペトリコールって言うんだ。」
良い匂い。そう言って心地良さそうにしている。
確かに、雨が降ったときの木々の匂いはいい匂いだと思う。
少しだけ、お互いの事を話して。
少しだけわかったことがある。
自分が東京に行くことを話しても、
浅葱は周りの大人のように否定をしない。
「眞ならできそうだね。」
と、楽しそうに話を聞いてくれる。
そして、「頑張ってね。」は言わない。
不思議に思ったけど。
浅葱曰く、頑張ってる人には言わないんだって。
大体の人は夢を話せば「頑張ってね!」とか「応援してるから!」とか、当たり前の返ししかしないから、浅葱の言葉は、色んな刺激がある。
「来月かぁ………。その頃には私も入院してるかな………。」
聞けば、仕事はしてなくて、来月入院するために静養していたらしい。
何かの病気なのか聞けば。
浅葱は笑って
「頭が悪いから治療するの(笑)」
と、おどける。
会話をしていて、そんなに頭が悪いとは思わなかったけど。
それでも、病気の事を話さないってことは、話したくないんだろうと。
深く聞くのを止めた。
しばらく話しているうちに、雨が止み、うっすらと光が差しはじめる。
「あ…………。」
浅葱は、それに気付くと、少しだけ嫌な顔をして立ち上がった。
「そろそろ、帰るね。」
俺も、一度帰らなきゃいけないことを思い出して。
「俺も帰る。助けてくれてありがとう。」
荷物を背負い、公園の出口まで歩いていくと。
笑って手を振ってくれる。
「ねぇ!」
背中を向けて歩き出した浅葱を呼び止めると。
キョトンとした顔で振り返ってくれる。
「また、会える?」
何となく。
また会いたくて。
浅葱はクスりと笑ってくれた。
「雨の日になったら、会えるよ………。」
じゃあね、と。手を振ってまた歩いて行ってしまった。
雨の日に何があるのか。
なんで晴れた日じゃないのかわからなかったけど。
今まで雨はギターにも良くないし、好きじゃなかったのに。
それからは雨の日が待ち遠しくなった。
雨の日に公園に行けば。
君はぼんやりと雨を見つめていて。
俺に気付くといつも笑ってくれる。
何を話しても、下らない夢を話しても。
君は否定することなく、いつも楽しそうに聞いてくれた。
そして、負けず嫌いな俺をわかってくれる。
一度だけ、連絡先を交換しないか聞いたことがある。
でも、浅葱は笑って。
「携帯、すぐなくしちゃうから、持ち歩いてないんだ。」
と。
携帯の意味ないなとは思ったけど。
メモに自分の連絡先を書いてくれて。
俺は浅葱の手帳に連絡先を書く。
「ありがとう。書いてあれば忘れないね………。」
嬉しそうに言ったけど。
俺自信も連絡先を知れたことが嬉しかったから。
何も気にしなかった。
それから。
時々、連絡を取り合っては、会ったりしていた。
どんなにハードな仕事をしていても。
あの公園で待っててくれる君が居ると思うと、いくらでも頑張れた。
そんな日々は長く続かないのに…………。
それを、俺はわかってたはずなのに………。
笑う浅葱と居ることが嬉しかった……..。