和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Petrichor
君の名前は?
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[東京の空]
ぼんやりと。
降りやまぬ雨を見つめながら。
もう何年も前の事を思い出していた。
浅葱は、今も変わらず眠ってるのかな。
「………仕事、しなきゃ………。」
吸っていたタバコを灰皿に捨てて立ち上がると、スタジオに戻る。
メンバーの輪に混ざりながら笑ってギターを持つ。
今は、どんな心模様でも笑えるようになった。
俺は、頑張れてるのかな?
「まっち、これ、新曲候補の歌詞なんだけど。」
黒さんが歌詞を持って来てくれたから、目を通すけど。
「黒さんにしては珍しくない?
いつも祭りみたいな曲多いのに。」
いつものみんなでワイワイ楽しく歌える曲とは違って、今回は運命とか、奇跡とか。
そんな、歌詞が並ぶ。
「俺だっていつもワイワイする曲ばっかり考えてるわけじゃないよ?」
少し自信あり気に。
でも、歌詞を読むうちに。
ザワザワと、自分の心が黒く埋もれてきそうで。
今日は浅葱の夢なんて見たから。
昔を思い出した自分が悪いんだけど。
(奇跡なんて………簡単にはおこらないよ………。)
「………悪くはないと思うよ?」
黒い部分が出てしまいそうだから。
それ以上言わないで流そうとしたのに。
「悪くないけど何?」
黒さんは少しだけ追及しようとする。
今は冗談言える心もちでもないのに。
「あー………。候補に入れとく。」
飲み物買ってくるわ。
と、話を反らして逃げるようにスタジオをでようとすると。
「まっち、ちょっと。」
出口で黒さんに捕まった。
「…………ん?なに??」
無理矢理の作り笑い。
「何かあったか?」
さすがに年長者だけはあると思う。
黒さんには心情を見抜かれやすい。
話をしようと思い、二人で飲み物を買って、外の喫煙所に行く。
「黒さん、ごめん。
俺が情緒不安定で今は素直に歌詞読み取れない。」
浅葱の事は話してないけど。
俺の中で何かあるってのは汲み取ってくれる人だから。
「まぁ、そうゆう時もあるわな。」
それでも仕事だから。
切り替えが上手くいかないときはあることをちゃんとわかってくれる黒さんには感謝してる。
ため息をつくように紫煙を吐き出すと。
「来月、ソロの方で曲出すんだろ?
まっちも忙しく働きすぎなんじゃない?」
疲れた顔を心配して言ってくれる言葉は嬉しいけど。
働いてないとまた浅葱に会いたくなってしまうから……。
「それは、大丈夫。」
俺、仕事好きだから(笑)
おどけたように笑うと、黒さんは呆れたように笑ってくれる。
「まぁ、倒れない程度にな(笑)」
肩を叩いて黒さんはスタジオに戻っていった。
(………あ、そうだ。)
忙しくしてたから忘れてたけど。
仕事のバッグの中に配信で出すソロ曲をCDに入れた物があった。
それを、浅葱の家に送ろうと思ってたんだ。
『 Petrichor 』
もう、何年もたって。
それでも、浅葱を忘れるなんて出来なかったから。
何か、形として浅葱への想いを残したかった。
でも、和楽器バンドの方で出す歌でもないから。
ソロで出そうと思った。
そのおかげでしばらくまた忙しくなったけど。
形としてできたときは、嬉しかった。
だから、浅葱に聞いてほしい。
出来上がったCDはバッグに入れていつでも送れるようにしてた。
(帰りに、出して帰ろう。)
タバコを灰皿に捨てて立ち上がると、大きく息を吐きながら、空を見上げた。
「…………よし…………。」
君のために
笑うって
歌うって決めたから。
この歌が、浅葱に届きますように。
聞いた君が、笑ってくれますように………。
ぼんやりと。
降りやまぬ雨を見つめながら。
もう何年も前の事を思い出していた。
浅葱は、今も変わらず眠ってるのかな。
「………仕事、しなきゃ………。」
吸っていたタバコを灰皿に捨てて立ち上がると、スタジオに戻る。
メンバーの輪に混ざりながら笑ってギターを持つ。
今は、どんな心模様でも笑えるようになった。
俺は、頑張れてるのかな?
「まっち、これ、新曲候補の歌詞なんだけど。」
黒さんが歌詞を持って来てくれたから、目を通すけど。
「黒さんにしては珍しくない?
いつも祭りみたいな曲多いのに。」
いつものみんなでワイワイ楽しく歌える曲とは違って、今回は運命とか、奇跡とか。
そんな、歌詞が並ぶ。
「俺だっていつもワイワイする曲ばっかり考えてるわけじゃないよ?」
少し自信あり気に。
でも、歌詞を読むうちに。
ザワザワと、自分の心が黒く埋もれてきそうで。
今日は浅葱の夢なんて見たから。
昔を思い出した自分が悪いんだけど。
(奇跡なんて………簡単にはおこらないよ………。)
「………悪くはないと思うよ?」
黒い部分が出てしまいそうだから。
それ以上言わないで流そうとしたのに。
「悪くないけど何?」
黒さんは少しだけ追及しようとする。
今は冗談言える心もちでもないのに。
「あー………。候補に入れとく。」
飲み物買ってくるわ。
と、話を反らして逃げるようにスタジオをでようとすると。
「まっち、ちょっと。」
出口で黒さんに捕まった。
「…………ん?なに??」
無理矢理の作り笑い。
「何かあったか?」
さすがに年長者だけはあると思う。
黒さんには心情を見抜かれやすい。
話をしようと思い、二人で飲み物を買って、外の喫煙所に行く。
「黒さん、ごめん。
俺が情緒不安定で今は素直に歌詞読み取れない。」
浅葱の事は話してないけど。
俺の中で何かあるってのは汲み取ってくれる人だから。
「まぁ、そうゆう時もあるわな。」
それでも仕事だから。
切り替えが上手くいかないときはあることをちゃんとわかってくれる黒さんには感謝してる。
ため息をつくように紫煙を吐き出すと。
「来月、ソロの方で曲出すんだろ?
まっちも忙しく働きすぎなんじゃない?」
疲れた顔を心配して言ってくれる言葉は嬉しいけど。
働いてないとまた浅葱に会いたくなってしまうから……。
「それは、大丈夫。」
俺、仕事好きだから(笑)
おどけたように笑うと、黒さんは呆れたように笑ってくれる。
「まぁ、倒れない程度にな(笑)」
肩を叩いて黒さんはスタジオに戻っていった。
(………あ、そうだ。)
忙しくしてたから忘れてたけど。
仕事のバッグの中に配信で出すソロ曲をCDに入れた物があった。
それを、浅葱の家に送ろうと思ってたんだ。
『 Petrichor 』
もう、何年もたって。
それでも、浅葱を忘れるなんて出来なかったから。
何か、形として浅葱への想いを残したかった。
でも、和楽器バンドの方で出す歌でもないから。
ソロで出そうと思った。
そのおかげでしばらくまた忙しくなったけど。
形としてできたときは、嬉しかった。
だから、浅葱に聞いてほしい。
出来上がったCDはバッグに入れていつでも送れるようにしてた。
(帰りに、出して帰ろう。)
タバコを灰皿に捨てて立ち上がると、大きく息を吐きながら、空を見上げた。
「…………よし…………。」
君のために
笑うって
歌うって決めたから。
この歌が、浅葱に届きますように。
聞いた君が、笑ってくれますように………。